企業が採用を決定した候補者に対して、雇用条件や待遇を正式に提示し、入社を促す文書がオファーレター(Offer Letter)です。一般的には、採用選考を終え、入社の意思確認を行う段階で交付されます。
オファーレターには、職種や役職、給与、勤務地、勤務時間、福利厚生など、入社後の勤務条件が具体的に記載されます。候補者はその内容を確認した上で入社の意思を示すため、採用プロセスにおいて重要な役割を果たす文書といえます。
海外企業では、オファーレターへの署名をもって採用条件に合意し、その後に雇用契約書を締結するケースも多く見られます。一方、日本では正式な雇用契約書や労働条件通知書を交付する企業が多いですが、外資系企業や海外との取引がある企業では、英文オファーレターを作成する場面も少なくありません。
この記事では、英文オファーレターの基本的な構成やテンプレート、条件提示でよく使われる英語表現について解説します。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- オファーレターには職種・給与・勤務地・入社予定日など雇用条件を具体的に記載し、候補者が入社を判断する材料とする。
- 海外企業では署名により条件合意とするケースが多く、日本企業でも外資系や海外取引がある場合は英文オファーレターを作成する。
- 「offer」「be eligible for」「be entitled to」など条件提示に使われる定番表現を押さえることで、実務に活用できる英文オファーレターを作成できる。
オファーレターの構成

オファーレターには、採用条件や待遇を正確に伝えるための重要な項目を記載します。候補者が安心して入社を判断できるよう、必要な情報を分かりやすく整理することが大切です。
業務内容(Job Description)
担当する業務や職務内容を記載します。職務範囲を明確にすることで、入社後の認識違いを防ぐことができます。
ポジション・役職(Job Title)
採用する役職や職位を明記します。組織内での立場や責任範囲を示す重要な項目です。
給与(Salary / Compensation)
基本給や賞与、インセンティブなどの報酬条件を記載します。年収だけでなく、支給方法や支給時期を記載する場合もあります。
勤務時間・休日(Working Hours & Holidays)
勤務時間や休日、休暇制度など、勤務条件に関する情報を記載します。
勤務地(Work Location)
配属先や勤務地を明記します。転勤の可能性やリモートワーク制度について触れる場合もあります。
福利厚生・待遇(Benefits & Perks)
社会保険や各種手当、退職金制度、研修制度など、福利厚生や待遇を記載します。
入社予定日(Start Date)
入社予定日を明記します。必要に応じて、双方の合意により変更できる旨を記載することもあります。
承諾期限(Acceptance Deadline)
オファーを受諾する期限を設定します。期限を明確にすることで、採用手続きを円滑に進めることができます。
署名(Signature)
候補者と企業双方が署名する欄を設けます。署名によって、提示された条件を確認したことを示します。
実務で使えるテンプレート

Offer of Employment
Dear Ms. Johnson,
We are pleased to offer you the position of Marketing Specialist at ABC Corporation.
Your employment is scheduled to begin on September 1, 2026.
Your annual base salary will be ¥6,000,000, payable in accordance with the company’s payroll schedule.
Your regular working hours will be 9:00 a.m. to 6:00 p.m., Monday through Friday. You will also be eligible for our employee benefits program, including health insurance, paid leave, and other company benefits.
Please review the terms of this offer and indicate your acceptance by signing and returning this letter by August 15, 2026.
We are excited about the possibility of welcoming you to our team and look forward to working with you.
Sincerely,
Human Resources
Accepted by:
_________________________
Signature
_________________________
Date
条件提示の英語

オファーレターでは、給与や勤務条件、福利厚生などを明確に伝えることが重要です。ここでは、条件提示でよく使われる代表的な英語表現を紹介します。
採用を通知する表現
- We are pleased to offer you the position of Sales Manager.
(営業部長のポジションをご提示できることをうれしく思います。)- We are delighted to offer you employment with our company.
(当社への採用をご案内できることを大変うれしく思います。)- We are pleased to extend this offer of employment.
(このたび採用のオファーをさせていただきます。)
「offer」や「extend an offer」は、オファーレターで頻繁に使用される定番表現です。
給与・待遇を示す表現
- Your annual base salary will be ¥6,000,000.
(あなたの年俸は600万円です。)- You will be eligible for our employee benefits program.
(当社の福利厚生制度をご利用いただけます。)- You will receive paid annual leave in accordance with company policy.
(会社規程に基づき、有給休暇が付与されます。)- You will be entitled to performance-based bonuses.
(業績に応じた賞与を受給することができます。)
be eligible for は「~を利用する資格がある」、be entitled to は「~を受ける権利がある」という意味で、福利厚生や各種手当を説明する際によく使われます。
勤務条件を示す表現
- Your start date will be October 1, 2026.
(入社予定日は2026年10月1日です。)- Your regular working hours will be from 9:00 a.m. to 6:00 p.m.
(勤務時間は午前9時から午後6時までです。)- Your primary work location will be our Tokyo office.
(主な勤務地は東京オフィスです。)- This position is subject to a three-month probationary period.
(本ポジションには3か月間の試用期間があります。)
「probationary period」は「試用期間」を意味する人事関連の重要表現です。
まとめ
英文オファーレターは、採用候補者に雇用条件を正式に提示し、入社意思を確認するための重要な文書です。給与や勤務時間など雇用条件を具体的に記載することで、企業と候補者の認識の違いを防ぎ、円滑な採用手続きにつながります。
テンプレートを参考にして、職種や雇用条件、福利厚生などを自社の採用方針に合わせて調整すれば、新卒採用や中途採用、管理職採用など、多様な採用場面で活用できる英文オファーレターを作成できるでしょう。ぜひ活用してみてください。
