英語面接では、ほぼ必ず最初に聞かれる質問があります。

“Tell me about yourself.”

一見すると自己紹介のように聞こえますが、実際にはいわゆる自己紹介ではありません。多くの場合、この最初の1分で面接の雰囲気が決まり、面接官は「この候補者は有望かどうか」を直感的に判断し始めます。

面接官が本当に知りたいのは、「なぜあなたを採用すべきなのか」という点です。
つまり、この質問は自分の経歴を順番に説明する場ではなく、自分の経験や強みが応募しているポジションにどれだけ合っているかを示す短いプレゼンのようなものです。

履歴書や職務経歴書(Resume / CV)に書いてある内容をそのまま読み上げるだけでは、面接官に新しい情報を与えることはできません。
この1分間では、応募ポジションに関連する経験や成果を選び、簡潔に伝えることが重要になります。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • Tell me about yourself.” は自己紹介ではなく、自分の経験や強みを1分で伝えるプレゼンとして考えることが重要。
  • 回答は「現職・実績・強み・志望動機」の4要素で構成すると、分かりやすく説得力が増す。
  • 抽象的な自己評価ではなく、数字や具体例を使って成果を説明することで、面接官に強みが伝わりやすくなる。

面接官はなぜこの質問をするのか?

面接官はなぜこの質問をするのか?

面接官がこの質問で何を知ろうとしているのかを理解しておくことが大切です。

会社にどのような価値をもたらすのかを知りたい

面接官が最も知りたいのは、候補者が会社にどのような価値をもたらす人材なのかという点です。

そのため、自己紹介では自分の経験やスキルをすべて話す必要はありません。重要なのは、応募しているポジションに関連する内容を選んで話すことです。
例えば営業職に応募している場合、次のような要素が評価されやすくなります。

  • 営業経験
  • 売上実績
  • 顧客開拓の経験
  • チームでの成果

「今までの仕事での経験がこの仕事にどう生かせるのか」を示すことが重要です。

対応力・アピール力を見ている

もう一つの目的は、コミュニケーション能力の確認です。
面接官は、次のような点を見ています。

  • 要点を整理して話せるか
  • 限られた時間で内容をまとめられるか
  • 相手に分かりやすく説明できるか

この質問は、英語力だけでなくビジネスパーソンとしての説明力や構成力を測る質問でもあります。

Tell me about yourself の構成テンプレ

この質問に対する回答は1分程度にまとめるのが理想です。
長すぎる説明は、かえって要点が分かりにくくなります。

次の4つの要素で構成すると、分かりやすい回答になります。

① 現職・前職(現在のポジション)

まず最初に、現在の職種や専門分野を簡潔に伝えます。

I’m currently working as a marketing specialist in the software industry.

(現在、ソフトウェア業界でマーケティング担当として働いています)

ここでは、自分の専門分野を一言で説明するイメージです。

② 主な実績(具体的に)

次に、仕事での成果や実績を紹介します。数字を入れると、内容が具体的になり説得力が増します。

In my current role, I led a campaign that increased online sales by 25%.

(現在の仕事では、オンライン売上を25%向上させるキャンペーンを担当しました)

③ 強み(スキル・能力)

続いて、自分の強みや得意分野を簡潔に説明します。履歴書だけでは伝わらないことをアピールします。

My strength is identifying growth opportunities and developing data-driven strategies.

(私の強みは、成長機会を見つけデータに基づいた戦略を立てることです)

ここでは、応募職種に関連する強みを選ぶことが大切です。

④ 志望動機(この会社で何をしたいか)

今回のポジションへの関心と熱意を伝えます。

I’m now looking for an opportunity to apply my experience in a more global business environment.

(これまでの経験を、よりグローバルな環境で生かしたいと考えています)

この部分で、応募ポジションとのつながりを示すと、回答が自然にまとまります。

Tell me about yourself でよくあるNG回答

Tell me about yourself でよくあるNG回答

Tell me about yourself の回答では、履歴書をそのまま読み上げるような説明や、抽象的すぎる自己評価になってしまうケースがよくあります。

英語として間違っているわけではありませんが、面接官にとっては応募者の強みや経験が伝わりにくくなります。

例えば次のような回答は、あまり評価されません。

NG:I started my career in marketing and have worked in several companies.

(マーケティングの仕事を始め、いくつかの会社で働いてきました)

この回答では、どのような経験や成果があるのかが分かりません。

NG:I have learned many things and gained a lot of experience.

(多くのことを学び、さまざまな経験を積みました)

一見よさそうに聞こえますが、具体的な内容がなく、仕事の能力が伝わりにくい回答です。

NG:I am a very hardworking and responsible person.

(私はとても勤勉で責任感のある人です)

英語面接では、このような抽象的な自己評価だけの表現は説得力が弱くなります。面接官は、性格そのものよりも、どのような経験や成果を通してその強みが発揮されたのかを知りたいと考えています。

Tell me about yourself の回答例

Tell me about yourself の回答例

ここでは、実際の英語面接で使える回答例を紹介します。

例文①(広報職)

I’m a communications professional with five years of experience in corporate PR and media relations.
In my current role, I manage press releases and coordinate media interviews, which helped increase our media coverage by 30% last year.
My strength is translating complex information into clear and engaging messages for different audiences.
I’m now looking for an opportunity to contribute my communication skills to a company with a strong global presence.


私は企業広報とメディアリレーションズの分野で5年の経験を持つ広報担当です。
現在の仕事ではプレスリリースの作成やメディア取材の調整を担当しており、昨年はメディア掲載数を30%増やすことに貢献しました。
私の強みは、複雑な情報を分かりやすく魅力的なメッセージに整理できることです。
今後は、グローバルに展開している企業で自分のコミュニケーションスキルを活かしたいと考えています。

press release=「an official statement made to journalists by a large organization, a political party or a government department」(Oxford Learners Dictionaries

例文②(マーケティング職)

I’m a marketing specialist with experience in digital campaigns and brand strategy.
In my previous role, I managed several online campaigns that increased website traffic by 40%.
I enjoy analyzing customer data and turning insights into effective marketing strategies.
I’m particularly interested in this role because your company is expanding its digital presence globally.


私はデジタルキャンペーンやブランド戦略を担当してきたマーケティング担当です。
前職ではオンラインキャンペーンを管理し、ウェブサイトの訪問数を40%増加させました。
顧客データを分析し、マーケティング戦略に活かすことが得意です。
御社がグローバルにデジタル展開を進めている点に特に興味を持っています。

strategy=「a plan that is intended to achieve a particular purpose」(Oxford Learners Dictionaries

まとめ

“Tell me about yourself.” は、英語面接でほぼ必ず聞かれる質問の一つです。面接の冒頭に聞かれることが多く、この最初の1分の回答によって、面接官が受ける印象は大きく変わります。

事前に自分の経験を整理し、構成に沿って1分程度で説明できる形にまとめておくとよいでしょう。

Tell me about yourself の回答をしっかり準備しておくことは、英語面接全体をスムーズに進めるための大きな一歩になります。

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anna 英語教育コンテンツライター / English Education Content Writer
新聞記者としての取材・執筆経験を経て、英語教育分野を中心に活動するライター。英文学専攻および国際交流経験を活かし、英語学習や異文化理解に関する情報を発信している。