有名人やミュージシャンの名前の横に「a.k.a」というアルファベットが並んでいるのを見かけたことはありませんか?
英語の授業や教科書では習わない表現なので、今初めて目にした人もいるかもしれません。
見たことはあっても、ローマ字のように「アカ」と読んでいたり、よくわからないからそのまま「エーケーエー」と読んでいたり、はっきりとした意味を知らない人も多いでしょう。
今回は、あまり知られていない英語表記「a.k.a」の意味、正しい読み方と使い方を解説していきます。
記事後半では、「a.k.a」に似た類似表現も紹介しているので、ぜひ最後までチェックしていってください。
「a.k.a」は”also known as”の略
見慣れない英語表記「a.k.a」は、何かの略のように見えますが、いったい何を表しているのでしょうか?
「a.k.a」は、”also known as”を略した言葉です。
人を紹介するときや自分を名乗るときに、またニックネームや通称を付け加えて説明するときによく使われます。
スラング的な意味合いを持っているので、日常的なメッセージのやりとり、チャット、SNSなどに適した表現ですね。
「a.k.a」が使われる例としては、俳優と歌手を別名で活動している有名人、本名とペンネームを使い分けている作家、または愛称がついているスポーツ選手などが挙げられます。
「a.k.a」の後に続く名称は、誰もが聞いたことのある、多くの人に知られていることが前提です。
「え?誰?」「何それ?」と言われてしまうような場合には「a.k.a」は使えないので注意しましょう。
「a.k.a」の読みと表記
「a.k.a」は略語ですが、何と読むのが正解なのでしょうか?
「a.k.a」の発音は、イギリス英語もアメリカ英語も[eɪ.keɪˈeɪ]で、そのまま「エイケイケイ」と読みます。
「エーケーエー」や「エーカー」と読まれる場合もありますが、アルファベットをそのまま読む「エイケイエイ」と覚えておいて問題ありません。
「a.k.a」の表記はテキストによって異なり、「a.k.a」だったり「a.k.a.」だったり、ピリオドのつかない「aka」とだけ書かれていることもあります。
略語は頭文字をとってそれぞれにピリオドを打つのが一般的ですが、ネイティブの間では句読点なしのパターンが多く見られます。
「a.k.a」と「a.k.a.」と「aka」のいずれも意味は同じなので、文脈やテキストの雰囲気に合わせて使い分けてみましょう。
「a.k.a」の意味と使い方
「a.k.a」は、”also known as”の頭文字を取った略語です。
「~としても知られている」「またの名を〜と言う」のように訳されます。
辞書では以下のように定義されています。
- ~としても知られる
- 人呼んで
- またの名を
- 別名〜
参考:Weblio英和辞書
abbreviation for also known as: used when someone or something has another name:
also known asの略、誰かや何かが別の名前を持っている場合に使われるused when giving someone or something’s real name together with a different name they are known by
誰かや何かの本名と、その人が知っている別の名前を一緒につけるときに使う参考:Cambridge Dictionary Longman Dictionary of Contemporary English
「a.k.a」が使われることの多いシーンを例に挙げておきます。
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「a.k.a」を使うときの基本形は <本名 + a.k.a. + 別名> です。
日本語では「通称〇〇」や「別名〇〇」のように言うと自然な表現になります。
【ものや場所に使う場合の例文】
Mount Everest, a.k.a. Sagarmatha, is known as the highest peak in Nepal.
訳)エベレスト山、別名サガルマータは、ネパールで最も高い山として知られています。
They’re meeting at the cafe, a.k.a their usual spot.
訳)彼らは、お決まりの場所であるそのカフェで会うことにしました。
My cousin Jack loves T-rex, a.k.a the king of the dinosaurs.
訳)甥のジャックは、恐竜の王様としても知られるティー・レックスが大好きです。
I got the Nintendo Switch, a.k.a the ultimate entertainment.
訳)究極のエンターテインメント、ニンテンドースイッチを手に入れました。
【人に使う場合の例文】
His is Jonathan Morgan, a.k.a Fat Jon.
訳)彼がジョナサン・モーガン、別名太っちょのジョンと呼ばれています。
That’s Mr. Smith, a.k.a super cost cutter.
訳)あの人が、コスト削減の達人ともいわれるスミスさんです。
Brad Pitt, a.k.a Brapi is popular, so most people have heard of him.
訳)ブラピことブラッドピットは、人気があるから知らない人はいないだろう。
Stephen King, a.k.a Richard Bachman, is a well-known author.
訳)スティーブン・キング、別名リチャード・バックマンは、非常に有名な作家です。
「a.k.a」と似ている英語表現
”also known as”を略した「a.k.a」と似ている意味を持つ英語は他にもあります。
「a.k.a」の類似表現を3つ紹介します。
alias
”alias”は、「通称」や「別名」、「仮名」、「偽名」などの意味を表す英語です。
名詞と副詞、両方の働きを持っています。
My father uses an alias as a writer.
訳)父は、作家として別の名前を使っています。
pseudonym
”pseudonym”も、「別名」や「仮名」、「別称」、「筆名」などを意味する名詞です。
特に、作家が本名以外の名前で作品を発表・出版するときに用いられます。
Mississippi Maulerl was a pseudonym – his real name was John Phillips.
訳)ミシシッピ・マウラーはペンネームで、本名はジョン・フィリップスでした。
pen name
”pen name”は、そのまま「ペンネーム」のことを意味します。
日本語の「ペンネーム」と同じ使い方で、作家が別名で執筆したり出版したりするときに使われます。
She has been using this pen name since that moment.
訳)彼女は、その当時からこのペンネームを使っています。
まとめ
あまり知られていない英語表記「a.k.a」の意味や正しい読み方、使い方、そして類似表現も合わせて解説しました。
「なんて読むの?」「どんな意味?」と謎が多い「a.k.a」は、”also known as”の頭文字を取った略語です。
日本語では「別名〜」や「またの名は」のように訳され、テキストメッセージやチャット、SNSなどカジュアルなシーンでよく使われています。
砕けた印象が強いので、ビジネス文書やメールにはあまりおすすめできませんが、相手との会話を楽しむためのスパイスとして、かっこよく使いこなせるようになるといいですね。
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