新しいシステムの導入や設備投資、イベント開催など、社内で何らかの承認を得る際に作成するのが「稟議書(Sign-off Sheet)」です。何を実施したいのか、その理由と必要性、実施しなかった場合のリスクを説明し、承認者に判断してもらうための文書です。
本記事では、英文稟議書の基本構成と、そのまま使えるテンプレート、承認依頼で使える表現を紹介します。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- 英文稟議書は、基本情報・申請内容と予算・実施目的・想定リスクと効果・承認欄で構成するのが基本です。
- 期待される効果だけでなく、承認されない場合のリスクも明記することで、承認者が判断しやすくなります。
- 承認依頼では命令口調を避け、”We kindly request your approval.”など丁寧な表現を使うことがポイントです。
稟議書の基本構成

英文の稟議書では、下記のような構成になります。
基本情報(Project Information)
まず記載するのが、案件の概要を示す基本情報です。ここには、案件名(Project Title)、申請日(Request Date)、申請部門(Department)、申請者(Requested by)などを記載します。
申請内容と予算(Description and Amount)
次に、何を実施するのか、そのためにいくら必要なのかを説明します。
- Purchase of ten new laptop computers for the sales team.
(営業チーム向けノートパソコン10台の購入)- Estimated Cost: JPY 1,200,000
(概算費用:120万円)- Annual Maintenance Fee: JPY 100,000
(年間保守費用:10万円)
実施目的(Purpose)
なぜその案件を実施するのかを説明する項目です。目的が明確に示されていると、承認を得やすくなります。
- The purpose of this project is to improve operational efficiency and reduce administrative costs.
(本プロジェクトの目的は、業務効率を向上させ、管理コストを削減することです。)- This initiative aims to enhance customer satisfaction.
(本施策は顧客満足度の向上を目的としています。)
想定されるリスク・効果
この項目では、提案によって期待できる効果だけでなく、提案が承認されなかった場合に生じるリスクを記載します。海外企業でも投資案件やシステム導入案件では、「何を得られるか」と同時に、「実施しなかった場合にどのような不利益があるか」を説明することが重視されます。
期待される効果(Expected Benefits)
Improved operational efficiency and cost savings.
(業務効率の向上とコスト削減)
承認されない場合のリスク(Risks if Not Approved)
- Delays in processing and increased operational costs.
(処理の遅延や運営コストの増加)- Increased risk of system failures and compliance issues.
(システム障害やコンプライアンス上の問題が発生するリスク)
承認欄・コメント欄(Approval and Comments)
最後に、承認者が署名やコメントを記入する欄を設けます。一般的には、下記のような選択肢を設けます。
- Approved(承認)
- Approved with Conditions(条件付き承認)
- Rejected(却下)
また、コメント欄には、下記のような意見が記入されます。
- Please review the budget estimate.
(予算見積もりを再確認してください。)- Additional information is required.
(追加情報が必要です。)
実務で使える英文テンプレート

Sign-off Sheet
Project Name: _________________________
Issued by (Department): _________________________
Contact Person: _________________________
Issue Date: _________________________
Return Date: _________________________
E-mail: _________________________
1. Describe items requiring funding and the amount:
Estimated cost: __________________ JPY
2. Purpose:
3. Possible risks and/or benefits:
If you approve this document, please initial and date the box below. Otherwise, please make a comment below.
| Initials | Date | Approve | Disapprove |
| □ | □ | ||
| □ | □ | ||
| □ | □ |
Reservations (Comments)
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Final Decision
CFO: □ Approved □ Disapproved
CEO: □ Approved □ Disapproved
承認依頼の表現

英文の稟議書では、命令的な表現を避け、承認を丁寧に依頼する表現がよく使われます。
承認を依頼する基本表現
- We kindly request your approval.
(ご承認いただきますようお願い申し上げます。)- We would appreciate your approval of this proposal.
(本提案へのご承認をいただければ幸いです。)- We respectfully request your approval to proceed.
(本件を進めるため、ご承認をお願い申し上げます。)
検討を依頼する表現
- We would appreciate your consideration.
(ご検討いただけますと幸いです。)- Please review the proposal and provide your approval.
(提案内容をご確認のうえ、ご承認をお願いいたします。)
緊急性を伝える表現
- Your prompt approval would be greatly appreciated.
(早急なご承認をいただけますと幸いです。)- Approval is requested by September 30 to proceed according to schedule.
(予定どおり進めるため、9月30日までのご承認をお願いいたします。)
approval=同意、承認、許可(英辞郎)
「sign off」は主に二つの意味を持つ。一つ目は、公式に承認または許可を与えることである。例えば、プロジェクトの最終報告書に署名して承認する行為を指す。二つ目は、放送や通信を終了すること。(Weblio辞書)
まとめ
英文稟議書(Sign-off Sheet)は、申請内容や予算に加え、実施する目的や期待される効果、実施しなかった場合のリスクを明確に示し、承認者が適切な判断を下せるように情報を整理することが大切です。
作成する際は、「何を実施するのか」「なぜ必要なのか」「どのような影響があるのか」を簡潔かつ具体的に記載することを心掛けましょう。また、定番の英文表現やテンプレートを活用することで、説得力があり、分かりやすい英文稟議書を効率的に作成できます。
適切な英文稟議書は、スムーズな意思決定を支え、社内コミュニケーションの円滑化にもつながります。ぜひ本記事で紹介したポイントを、日々の業務に役立ててみてください。
