皆さんは普段、郵便局にはよく行かれますか?

私はゆうちょ口座を使っているのもあり、結構頻繁に通っています。郵便局は郵便物の集配から銀行業務、国際郵便の手配など、いろいろなサービスがあって便利な場所ですよね。

ということで、今回のテーマは「郵便局」です。郵便局を英語で何と言うのか、関連表現を含めて詳しく解説していきます。

これを読めば、英語で郵便を出す際にも役立つこと間違いなしです。

それでは、早速始めていきましょう!

「郵便局」は英語で何て言う?

「郵便局」は英語で “post office” と言います。発音記号は「poʊst ˈɒfɪs」で、カタカナ読みだと「ポストオフィス」となります。

日本でポストというと郵便物を入れる赤いポストを思い浮かべますが、英語の post は「郵便」を表します。郵便を扱う事務所だから、郵便局は post office と呼ばれるわけです。

Aさん
Excuse me, where is the post office?
訳)すみません、郵便局はどこにありますか?
Bさん
When you turn right at the corner over there, you’ll find it.
訳)そこの角を右に曲がるとありますよ。

 

Aさん
Thank you very much.
訳)どうもありがとう。

そのため、いわゆるポスト(郵便受け)は英語では “postbox(ポストボックス)” と言います。また、アメリカ英語だと “mailbox(メールボックス)” と呼ばれることもあります。

ただし、だからといってアメリカ英語で郵便局を “mail office” とは言わないので注意しましょう。

Aさん
It’s inconvenient around here without a post office.
訳)この辺は郵便局がないから不便だね。
Bさん
When we need to send a letter, we have no choice but to go to a postbox.
訳)手紙を出したいときは、ポストに行くしかないね。

 

なぜ英語で郵便を post と呼ぶのか?

そもそも、なぜ郵便のことを post と呼ぶのでしょうか。ここでは post の語源を少し紐解いてみましょう。

post という単語はもともと、「配置する、位置する」などを表すラテン語 “positus” から派生したといわれています。今から1.000年以上前の古英語の時代には、既に post という綴りになっていたようです。ちなみに、”position(位置)” や “pose(構え)” なども post と同語源です。

その後、ある特定の場所に置かれた柱などを post と呼ぶようになりました。中世では手紙を柱に貼っていたため、そこから郵便物も post と呼ばれるようになったといわれています。

Aさん
I heard that in the past, they used to stick mails onto pillars.
訳)昔は郵便物を柱に貼り付けていたらしいよ。
Bさん
Seriously? That would reveal the contents!
訳)まじで? 中身がバレちゃうじゃん!

 

「郵便の」は英語で何て言う?

「郵便」は英語で post ですが、「郵便の」と形容詞で表す際は “postal” が使われます。発音記号は「ˈpoʊstl」、カタカナだと「ポスタル」と読みます。

postal を使うと、郵便局の関連表現がいろいろ表せるようになります。以下はその一例です。

  • postal service:郵便サービス
  • postal code:郵便番号
  • postal delivery:郵便配達
  • postal rates:郵便料金
  • postal worker:郵便局員
  • postal sorting:郵便仕分け
  • postal vehicle:郵便車
Aさん
Postal workers perform mail sorting based on postal codes and postage rates, and then they use postal vehicles for mail delivery.
訳)郵便局員は郵便番号と郵便料金に基づいて郵便仕分けをし、その後郵便車に乗って郵便物の配達を行います。
Bさん
It’s repetitive!
訳)くどい!

 

【少し発展】なぜ郵便局は postal office ではないのか?

ちなみに、「郵便の」が postal なら「郵便局(郵便の事務所)」は postal office なのではないか、そう考えた人もいるのではないでしょうか。

たしかに postal office でも文法的には正しいですが、英語圏ではどの国でも post office と呼び、postal office とは呼ばれないようです。

なぜかというと、郵便局自体が郵便制度を象徴する存在だから。たとえば、郵便番号(postal code)がなくても郵便は成り立ちますが、郵便局がなければ成り立たないですよね。同じ理由から郵便受けも postal box ではなく postbox と呼ばれます。

Aさん
It’s strange when you think about it, that we call it a “post office” instead of a “postal office”.
訳)よく考えてみると、郵便局を「ポスタルオフィス」ではなく「ポストオフィス」って呼ぶのは不思議だね。
Bさん
Yeah, it’s like how we say “convenience store” instead of “convenient store”.
訳)そうだね、コンビニを「コンビニエントストア」じゃなくて「コンビニエンスストア」と言うのと同じだね。

 

Aさん
I see. Just like how convenience stores symbolize convenience, post offices symbolize post.
訳)なるほどね。コンビニが便利さを象徴するように、郵便局も郵便を象徴してるってことか。

郵便局の関連表現を英語で言ってみよう

ここからは、「郵便物」や「国際郵便」など、郵便局の関連表現を英語で何と言うか、詳しく確認していきましょう。

「郵便物」in English

「郵便物」は英語で “mail(メール)” と言います。post でも伝わらないことはないですが、具体的にどんな郵便物を指すかが不明なので、いわゆる手紙なら mail と呼ぶのが一般的です。

日本でメールというと、ケータイやパソコンでやり取りするものというイメージが強いですが、これは本来「電子郵便」であり、正式名称を “electronic mail(エレクトロニックメール)” と言います。

なお、封筒やハガキなど、郵便物で使う具体的な物の名前は以下の通りです。

  • 封筒:envelope(エンヴェロープ)
  • ハガキ:postcard(ポストカード)
  • 小包:parcel(パーセル)
  • 切手:stamp(スタンプ)
Aさん
The postcard I dropped off the other day came back..
訳)この前投函したハガキが戻ってきちゃった…。
Bさん
Let me see. Oh, it doesn’t have a stamp on it.
訳)どれどれ。あ、これ切手が貼ってないよ。

 

Aさん
That’s why…
訳)だからかー…。

「国際郵便」in English

「国際郵便」は英語で “international mail(インターナショナルメール)” と言います。

ひとくちに国際郵便といっても、実際にはさまざまな種類が存在します。以下はそのうちの一例です。

  • 航空便:airmail
  • 船便:surface mail
  • 国際書留郵便:International Registered Mail
  • 国際スピード郵便:Express Mail Service(EMS)
Aさん
I received your letter, thank you.
訳)お手紙届いたわよ、ありがとう。
Bさん
What? I just sent it the day before yesterday. International mail is fast these days.
訳)え、一昨日出したばかりなのに。最近の国際郵便は早いもんだ。

 

「手紙を送る」「発送する」in English

「手紙を送る」「発送する」を英語で表す際は、”send(センド)” を使うのが一般的です。send a letter なら「手紙を送る」に、send a parcel なら「小包を発送する」になります。

「郵便を送る」という意味で “send a mail” としてもよいですが、この表現は「Eメールを送る」の意味で使われることが多いので、誤解が生まれないように注意しましょう。

Aさん
I sent a parcel to you, Dad.
訳)お父さん宛てに小包を送ったよ。
Bさん
Oh, thank you, my daughter!
訳)おお娘よ、ありがとう!

 

郵便局で使える英語

郵便局では郵便物を送るだけではなく、公共料金を支払ったりゆうちょ銀行の口座を開設したり、さまざまな場面で利用します。

いろいろなシーンで使える英語表現を紹介します。

記念切手

切手を購入するとき、通常の切手ではなく記念切手を購入することもあります。記念切手を集めている人もいますね。

記念切手は、“memorial stamp“、“commemorative stamp“などと言います。

Aさん
Hello, do you have any memorial stamps?
訳)記念切手はありますか。
Bさん
We have various memorial stamps.
訳)さまざまな記念切手があります。

収入印紙

収入印紙は、“revenue stamp“と言います。

Aさん
Excuse me, I need to buy a revenue stamp please.
訳)すみません、収入印紙を買いたいのですが。
Bさん
You cannot exchange revenue stamps, are you sure?
訳)収入印紙は交換できませんが、よろしいでしょうか。

配達証明

配達証明は、“delivery certificate“と言います。

Aさん
Can I get a delivery certificate for these letters?
訳)これらの手紙に配達証明書をいただけますか。
Bさん
Here they are.
訳)はい、どうぞ。

公共料金

公共料金は、コンビニや銀行、郵便局などで支払うことができますね。郵便局で公共料金を支払いたいとき、窓口で使える表現を紹介します。

公共料金は、“utility bills“と言います。

Aさん
Can I pay my utility bills?
訳)公共料金を支払うことはできますか。
Bさん
Yes. What types of utility bills?
訳)はい。どのような種類の公共料金ですか。

 

Aさん
I have an electricity bill and an insurance bill.
訳)電気料金と保険の請求書を持っています。

口座を開設する

ゆうちょ銀行の口座を開設する場合、窓口で依頼をします。英語ではどのように言えばいいのでしょうか。

「口座を開設する」は、“open an account“と言います。

Aさん
I would like to open an account.
訳)口座を開設したいのですが。
Bさん
Do you have an ID?
訳)身分証明書をお持ちですか。

 

Aさん
I have a driver’s license.
訳)運転免許証を持っています。

世界の郵便ポスト

日本の郵便ポストは赤いポストが一般的ですが、海外のポストはどうなのでしょうか。ユニークなポストをご紹介します。海外に行ったらポストを探して日本へ郵便を送ってみるのもいいですね。

バチカン市国

世界で一番小さい独立国であるバチカン市国にある郵便ポストは、赤色ではなく黄色に白文字のデザインです。

バチカン市国郵便局にあるポストから郵便物を送ると、隣のイタリアから送るより早く確実に届くといわれています。

スイス

スイスのユングフラウヨッホ駅は標高3,545mにあります。そこには、世界一高いところにある郵便ポストがあるそうで、年間200万通の郵便物が入れられます。

このポスト、実は日本のポストが使われているといわれています。1993年、日本の富士山五合目簡易郵便局とスイスのユングフラウヨッホ山頂郵便局が国際山岳郵便局提携したことを記念して、お互いの国のポストを交換したためです。

バヌアツ

ハイダウエイ海洋自然保護区内には、なんと海底にポストがあります。水深約3mで潜るのもそれほど難しくはないため、シュノーケリングやダイビングをする人に人気です。

潜る前に水に濡れても大丈夫なはがき購入して、手紙を書いて投函します。郵便ポストの周りでカラフルな魚たちが泳いでいるなんて物語の世界のようですね。

ドイツ

世界最大の宅配会社の一つドイツポストは、郵便事業を行っている民間の会社です。

ドイツでは、昔は郵便配達を知らせるためにホルンを使っていたそうで、その名残から黄色いポストにホルンのマークが付けられています。

アメリカ

アメリカには、スターウォーズの「R2-D2」型郵便ポストがあります。とはいえ、アメリカ全土で200しかないということです。アメリカに行ったら探してみてくださいね。

神奈川県にある在日アメリカ陸軍のキャンプ座間にもこのポストがあるそうです。正式なポストとして、郵便物を投函すればきちんと届きます。

日本の郵便局の歴史

日本の郵便局の歴史についてみてみましょう。

日本史で、「日本近代郵便の父」と呼ばれる前島密の名前を聞いた覚えがあるのではないでしょうか。前島密は、大蔵省や内務省の官僚でした。

江戸時代には、「飛脚」が親書や文書、金銭、貨物を運んでいました。今の郵便局員のようなものですね。

日本に郵便が誕生したのは1871年(明治4年)です。1870年、前島密が欧米に渡り、各国の郵便局を訪問し、日本の郵政事業の基礎を築きました。

2007年には郵政が民営化され、現在の郵便局の窓口では、主に「郵便」「貯金」「保険」の3つの業務を行っています。

近年は、メールやSNSを使って通信をすることが多くなり、手紙を書くことも少なくなりましたが、手書きのお手紙が届くとうれしいもの。旅先から手紙を送ってみたり、懐かしい友達に手紙を書いてみたりするのもいいかもしれませんね。

まとめ

今回は「郵便局」を英語で何と言うかについて、詳しく確認してきました。

郵便局は英語で “post office” と言います。post が郵便を表すので、「郵便を扱う事務所」というニュアンスですね。

海外へ手紙を送ったり、反対に海外から日本へ郵便物を発送したりする際は、今回ご紹介したことを参考にしてみてください。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!