「文法の授業になると、とたんに集中が切れる」
「ルールは覚えたのに、いざ英作文や会話になると使えない」
「定期テストの文法問題は解けるのに、長文や記述になると崩れる」

Kimini英会話の文法特訓コースは、1つの文法テーマに絞って短期間で復習できるシリーズです。現在は全10本のラインナップで、1コース10レッスンの構成になっています。この記事は、そのうち中学英語の土台に直結する8本を英語講師として実際に受講したうえで書いています。教材を眺めただけの紹介ではなく、1本ずつ受けて「どこが苦手な子に効くか」を確かめました。書いているのは、17年間・2000人以上の生徒を指導し、学校の文法でつまずいた子を数多く立て直してきた立場です。

以前、「小学生英語(経験者)」というクラスで8人の小学生を指導したことがあります。経験者といっても幅が広く、英検®4級を持っている子もいれば、英会話だけを長く続けてきた子もいました。共通していたのは、文法の理解が意外とふんわりしていることでした。その証拠に、be動詞と一般動詞の区別がつかず、問題を解かせると “I am like English.” のような文を書いてしまいます。そこで、まずbe動詞、次に一般動詞、最後に両方を混ぜた練習、という順で立て直したところ、徐々に英文が読めるようになり、2学期には英検®5級・4級にチャレンジする子が続出しました。順番を踏めば、土台はあとからでも作り直せます。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • 文法特訓コースは全10本あり、そのうち中学英語の土台となる8本には「効く受講順」がある。単独でも受講できますが、苦手な子ほど順番によって定着度が変わります。
  • 学校の教科書はシチュエーション軸で構成されているため、文法が「つまみ食い」状態になりやすい。体系的な整理がないまま進むと、複雑な文で崩れる原因になります。
  • 推奨ルートは「be動詞と一般動詞→現在の文→過去・未来→基本5文型→助動詞→現在完了形→時制の整理→依頼・提案」の順。土台を積み上げてから発展枠(つまずきやすい文法/仮定法・受動態・比較)に進むと効果的です。

文法特訓コース10本の全体像

文法特訓コース10本の全体像

コース 扱う文法 ねらい 体感難易度
<be動詞と一般動詞>編 be動詞と一般動詞の肯定・否定・疑問、使い分け 文の骨組みを作る やさしめ
<現在の文>編 一般動詞の現在形、三人称単数のs、頻度の表現 今の習慣を言えるようにする やさしめ〜普通
<過去の文と未来の文>編 過去形、will/be going to 時間軸を1本ずつ足す 普通
<基本5文型>編 SV/SVC/SVO/SVOO/SVOC 以降の文法を「型の変形」として理解する土台にする 普通
<助動詞>編 can/will/must/may/should など 動詞にニュアンスを加える 普通
<現在完了形>編 経験・継続・完了、過去形との違い 日本語にない時間感覚に慣れる やや高め
<時制の違いをマスター>編 現在・過去・未来・完了の横断整理 時制を並べて交通整理する やや高め
<依頼・提案>編 Can you〜?/Could you〜?/Shall we〜? など 会話で使う型を仕上げる 普通
<つまずきやすい文法>編 間違えやすい文法事項の整理 土台が固まったあとの穴つぶし 発展枠
<仮定法・受動態・比較の文>編 仮定法、受動態、比較 高校範囲につながる文法へ広げる 発展枠

この記事で受講順を検証したのは、上から8本です。残る<つまずきやすい文法>編と<仮定法・受動態・比較の文>編は、土台がそろってから足す発展枠として扱っています。

10本はどれも1つのテーマに絞った短期集中の構成で、1コース10レッスン。単独でも受けられます。ただ、苦手な子ほど「受ける順番」で定着の度合いが変わります。文法は積み木に似ていて、下の段がぐらついたまま上の段を乗せても崩れます。

たとえば現在完了形は「have+過去分詞」という形と、過去形との違いを同時に扱いますが、そもそも過去形が不安定な子がここに来ると、新しいことを覚える前に古い穴の埋め直しに追われて、レッスンが消化不良で終わります。先に下の段を固めておけば、同じ1コースでも吸収量がまるで違います。

なぜ「学校で習った順」だとつまずくのか

なぜ「学校で習った順」だとつまずくのか

学校の教科書は、文法ではなくシチュエーションを軸に構成されています。たとえば「自己紹介をする場面」では、be動詞の肯定文と “I like 〜” “I play 〜” “I can 〜” だけを先に習います。文法としてはbe動詞・一般動詞・助動詞をまたいでいるのに、つながりの説明がないまま次の場面へ進んでしまいます。これが「文法のつまみ食い」状態です。体系的な整理がないと、子どもは英文を理屈ではなく雰囲気で読むようになり、少し複雑な文でくずれます。

実際、”I am play soccer.” や “He don’t like it.” のような文を書く子は珍しくありません。単元ごとに正解できても、混ぜた瞬間に崩れるのです。これは学校の順番のせいというより、順番に「土台をまとめて確認する時間」が組み込まれていないことが原因です。

私が指導したある中学3年生の女の子は、高校受験に向けて英語を始めた時点で偏差値42でした。三人称単数のs、代名詞(I/my/me/mine)、不定詞と動名詞、文型、分詞と関係代名詞——つまずきが集中する単元をひとつずつ、中1・2の内容にさかのぼって復習し、模試対策を重ねました。半年弱で偏差値は53まで上がりました。学校の進度に合わせるのをやめ、土台の単元に時間を戻したことが効いています。

苦手な子に効く受講順【推奨ルート】

次の順番は、学校の配列ではなく「土台から積む」順です。上から順に受けることを想定しています。

  1. 文法特訓コース<be動詞と一般動詞>編
    すべての文の根っこです。ここが混ざっていると、この先の文法が全部ぐらつきます。最初に必ず固めます。
  2. 文法特訓コース<現在の文>編
    一般動詞の現在形と三人称単数のsで、「今の習慣を言う」土台を完成させます。ここまでで肯定・否定・疑問がひととおりそろいます。
  3. 文法特訓コース<過去の文と未来の文>編
    時間軸を過去・未来へ1本ずつ広げます。動詞の形が増えるので、現在の文が固まってから進むのが安全です。
  4. 文法特訓コース<基本5文型>編
    文の型をここで入れておくと、以降の文法が「型の変形」として理解できます。長文で崩れる子は、たいていこの型があいまいです。
  5. 文法特訓コース<助動詞>編
    can/must/should などで、動詞に気持ちやニュアンスを足します。文型が分かっていれば、位置で迷いません。
  6. 文法特訓コース<現在完了形>編
    日本語にない時間感覚を扱う、いちばんの山です。過去形との違いをここで一度きちんと整理します。
  7. 文法特訓コース<時制の違いをマスター>編
    現在・過去・未来・完了を横に並べて交通整理します。完了形の直後にやると、頭の中の地図がつながります。
  8. 文法特訓コース<依頼・提案>編
    “Could you〜?” “Shall we〜?” など、会話で使う型の仕上げです。土台ができた状態で会話表現に入ると、丸暗記になりません。

ここまで終えて、まだ穴が残っている感じがあれば<つまずきやすい文法>編で総点検を。高校範囲まで広げたいなら<仮定法・受動態・比較の文>編に進みます。この2本は、土台がそろう前に手を出しても効きません。

この順で進めると、子どもの頭の中で文法事項が整理され、まず英作文が安定します。英作文が書けるようになると、スピーキングも自然と伸びます。

ある高校3年生の女の子は、最初にライティングの文法を整えるところから始めました。文の型と時制がそろってきたころには、英検®準2級のスピーキングがスラスラ言えるようになっていました。書ける文は、話せる文になります。

順番で受けることには、もう一つ効果があります。学校の文法がつまらなく感じるのは、ルールがバラバラのまま増えていって「できるようになった実感」が持てないからです。文法特訓コースは1コース10レッスンで1テーマを完結させるので、「このテーマは言えるようになった」という手応えがコース単位で残ります。土台が1段ずつ積み上がる感覚が、次を受ける動機になります。

文法特訓コースを最大限に活かす使い方

文法特訓コースを最大限に活かす使い方

  • 予習で「日本語の理屈」を先に入れる:レッスンは理屈を確認する場ではなく使う場にする。特に完了形や文型は、日本語で仕組みを押さえてから受けると、講師とのやり取りが「なぜ?」で止まらず会話に集中できます。
  • コースの間を空けない:1コース10レッスンなので、毎日1レッスンなら10日前後で1テーマが終わります。次のコースまで間隔を空けずに続けると、頭の中の地図がつながります。週に数回のペースで飛ばし飛ばしに受けると、前のテーマを忘れながら進むことになり、順番で受ける効果が薄れます。
  • 1コース終わったら英作文で確認する:習った型を使って自分のことを3〜4文書いてみる。すらすら書ければ定着、詰まればもう一度そのコースに戻る、という目安にできます。

まとめ

  • 文法特訓コースは1コースずつでも役に立ちますが、苦手な子ほど「順番」で差が出ます
  • 学校はシチュエーション軸。文法がつまみ食いになりやすい
  • 土台(be動詞と一般動詞→現在の文→過去・未来→文型)から積むと崩れない
  • 現在完了形が山。その直後に時制の整理を入れる
  • <つまずきやすい文法>編と<仮定法・受動態・比較の文>編は、土台がそろってからの発展枠
  • 英作文が安定すると、スピーキングもあとから伸びる

コース全体の選び方は「Kimini英会話の全コースを英語講師が比較」、学年ごとの最初の1本は「学年別・どのコースから始めるべきか」で、いずれも実際に受講したうえで解説しています。あわせてご覧ください。

まずは無料体験で、今つまずいているのがどの土台なのかを確かめるところから始めてみてください。

※本記事の情報は2026年9月時点のものです。最新のコース内容・レッスン数は公式サイトをご確認ください。
※「英検」は公益財団法人日本英語検定協会の登録商標です。

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Tommy 英語講師・英語教育ライター / English Instructor & Education Writer
英語指導歴17年、指導生徒数2000人以上。英検準1級・TOEIC875点を保持し、受験英語からビジネス英語まで幅広く指導。海外勤務経験も活かし、実践的な英語学習情報を発信している。