日本のお正月といえば年賀状。新しい年の始まりに、大切な人へ気持ちを伝えるすてきな文化です。
そんな年賀状を、子どもたちが英語で楽しめる「英語年賀状ごっこ」にしてみませんか。
英語初心者の子どもでも無理なく取り組める表現と、親子でできるカード作りアクティビティを紹介します。
年賀状はいつから始まったの?いまは・・・

年賀状の起源は、もともと平安時代の貴族が「年の初めに挨拶の手紙を送り合っていた」ことにさかのぼります。正式な礼儀として新年に挨拶文を届ける風習が徐々に広がり、江戸時代には町人のあいだにも「年始のあいさつを文で伝える」文化が定着しました。
そして、現在のような郵便を使った年賀状が広まったのは明治時代。郵便制度がスタートしたことで、誰でも手軽に全国に新年のあいさつを届けられるようになり、大正・昭和ではお正月の欠かせない習慣として一気に広まりました。
最近はなぜ年賀状が減ってきているのか?
近年は、以下の理由から年賀状を出す人が減っています。
- スマホやSNSで気軽にあいさつができる
- 印刷や郵便のコストが上がった
- ミニマルライフ・ペーパーレスの意識が強まった
- 仕事や学校でも「年賀状は不要」という流れが広がっている
特に若い世代ほど「LINEで送る」「写真付きのメッセージをSNSに投稿する」といった形へ移行しており、昔ほど年賀状は一般的ではなくなりました。
それでも「手づくり年賀状」が子どもにとって意味がある理由
手間がかかるからこそ、子どもの手づくり年賀状には価値があります。
- 書く相手を思い浮かべる
- 絵やことばで気持ちを伝える
- 日本の伝統文化に触れる
- 英語表現を自然に練習できる
デジタルでは味わえない「気持ちを届ける体験」が子どもたちの心に残ります。
年賀状を英語で説明すると?
小さい子どもにはまず、「年賀状って何?」を英語で簡単に伝えてみましょう。
- A New Year card is a letter to greet people in the new year.
年賀状とは、新年のご挨拶を伝える手紙です。 - We send it to friends and family.
私たちはそれを友人や家族に送ります。
「新しい年に、こんにちはの気持ちを伝えるカードだよ」というシンプルな説明なら、小さな子も理解できます。
子どもでも書けるシンプル英語のあいさつ文

英語の年賀状だからといって、難しい文章は必要ありません。短く、読みやすく、気持ちが伝わる文章が最適です。
基本のあいさつ
- Happy New Year.
あけましておめでとうございます。 - I hope you have a great year.
素晴らしい一年になりますように。 - I’m happy I got to see you this year.
今年お会いできて嬉しいです。 - Thank you for playing with me.
一緒に遊んでくれてありがとう。
ちょっと発展
- I want to play with you again.
また君と遊びたいです。 - I learned many things last year.
昨年、私は多くのことを学びました。 - I will try many new things this year.
今年はたくさんの新しいことに挑戦します。
幼児や小学校低学年の場合、1文だけでも十分です。絵やカードの装飾と合わせて「気持ちを届ける」体験を大切にします。
親子で楽しむ「英語年賀状ごっこ」アクティビティ

1. まずはカード作りから
身近な素材を使って、世界にひとつだけのNew Yearカードを作ります。
- 白い画用紙を二つ折りにする
- のり、色紙、折り紙、シールなどで装飾
- 2025など年号を大きく書く
- 動物や好きなモチーフを切り貼りする
子どもが「カード作り楽しい」という気持ちを持てるほど、英語も自然に入りやすくなります。
2. あいさつ文を声に出して練習
書く前に、簡単な英語の文章を親子で繰り返し発音してみましょう。
- Happy New Year.
- Thank you.
- See you.
声に出すことで「書いてある意味」が子どもにストンと落ちます。
3. シール選びで英語ミニ会話
シールや飾りを選ぶときに、簡単な英語表現を添えてみましょう。
- I choose this one.
- This is my favorite.
- I like red.
おままごとのように遊びの中で英語が出てくると、自然な言語体験になります。
4 .交換タイムで「英語で渡してみる」
仕上がったカードを家族同士や友達と交換してみましょう。
渡すときに言ってみるフレーズ
- This is for you.
- Happy New Year.
- Thank you.
受け取る側も
- Thank you.
- It’s beautiful.
- I like it.
と返してあげると、簡単な英語でも「伝わった」という成功体験になります。
子どもと一緒に作る「世界に一つだけの英語年賀状」アイデア

野菜スタンプでつくるカラフル年賀状
おうちにある野菜を使えば、簡単で温かみのあるスタンプができます。
使える野菜と形
- レンコン:花のような丸い模様。お正月らしさ満点。
- オクラ:星形の断面がかわいく、英語でも star で説明しやすい。
- じゃがいも:自由に形を削ってスタンプにできる。
- チンゲン菜:根元を切ると花の形になる。
作り方のポイント
- 野菜を切る(大人が担当)
- 絵の具を浅い皿に出す
- 画用紙に自由に押して模様をつける
- 乾いたら簡単な英語フレーズを書き込む
合わせて練習したい英語
- stamp
- star
- circle
- flower
- I like this color.
- Look. It’s a star.
自然と語彙が増える遊びになります。
干支モチーフを手形・足形で表現する
毎年モチーフが変わる干支は、日本文化を英語で説明する良い題材です。
2026年の干支は「午(うま)」。子どもが楽しめる手形・足形アートで、オリジナルの horse 年賀状を作りましょう。
手形でつくる「うま」モチーフ
- 子どもの手のひらに茶色やオレンジの絵の具を塗る
- カードに手形を押す
- 手形の指の部分を「たてがみ(mane)」に見立てる
- 目・耳・しっぽを描き足すと馬に変身
英語で言ってみる
- This is a horse.
- Look, the fingers are the mane (たてがみ).
- It’s the zodiac animal of 2026.
指がたてがみに見えるので、幼児でも可愛らしい horse が簡単にできます。
足形でつくる「うま」モチーフ
- 足の裏に茶色の絵の具をつけて足形を押す
- かかとを頭、足の指側を体に見立てる
- 耳、目、たてがみ、しっぽを描けば完成
合わせて言える英語
- My footprint became a horse.
- It’s running.
足形は縦長になるため、走っているような姿にアレンジできます。
和柄を子どもでも簡単につくるアイデア
折り紙ちぎり絵
折り紙を好きな色で小さくちぎり、貼って模様を作るだけで和風に。
おすすめの色
- 赤
- 金
- 白
- 紅白の組み合わせは特にお正月らしく華やかです。
合わせて英語
- red
- gold
- white
- I made a pattern.
和紙風テクスチャ作り
障子紙や薄い紙を手でちぎって貼ると、和紙のような柔らかい雰囲気になります。
日本らしいモチーフを貼り絵で表現
小さな子でも貼り絵なら自由に作れます。
アイデア
- 富士山(blue と white で表現)
- 雲海
- 日の出(red の丸を貼るだけで完成)
- だるま
- こまや羽根つきの羽
英語で言える単語
- mountain
- sun
- red circle
- lucky charm(だるまを説明するときに)
書き初め風に「2025」や「Happy New Year」を大きく書く
半紙風の白い紙に筆ペンを使うと、書き初めの雰囲気を楽しめます。
書く英語フレーズ
- Happy New Year
- 2025
- Good luck
- Smile
大きく書くとカードのデザインの中心にもなります。
英語の飾り言葉で海外風アクセントをプラス
日本らしいモチーフに少し海外風の要素を加えると、英語年賀状としてバランスの良いデザインになります。
使える単語の例
- joy
- smile
- peace
- love
- new start
文章が難しい子は、単語だけでも十分に気持ちが伝わります。
親子で楽しむ超シンプル手順例
- 画用紙を二つ折りにする
- 野菜スタンプで背景を作る
- 富士山やだるまの貼り絵を貼る
- Happy New Year と一言英語を書く
- 裏面に自分の名前を書く(I am …)
五つのステップで、世界にひとつだけの作品が完成します。
まとめ
小さな子どもにとっては、英語を書くこと自体が新しいチャレンジです。しかし、カードを作るという創作活動と組み合わせると「学習」ではなく「遊び」になります。
- 文字を書く経験
- 相手を思って言葉を選ぶ力
- 伝える楽しさ
- 英語を声に出す習慣
こうした小さな積み重ねが、後の英語表現力へと確実につながります。
英語の年賀状づくりは、親子で楽しみながら英語に触れられる絶好のチャンスです。
難しい文を覚える必要はなく、シンプルなフレーズで十分に気持ちは伝わります。
新しい年の始まりに、英語で気持ちを届ける温かい時間をぜひ楽しんでみてください!
