日本のオタク文化ではすっかり定着している「推し」という言葉。アイドル、俳優、アニメキャラなど、「特に応援している存在」を指す便利な言葉ですが、実はこれを英語にそのまま直訳するのは意外と難しいのです。私もカリフォルニアで生活する中で、「推しって英語で何て言うんだろう?」と考える場面に何度も遭遇しました。K-POP好きのママ友や、アニメ好きの同僚との会話の中で、自然な言い方を少しずつ学んできました。

この記事では、カリフォルニアでのリアルなオタクトーク体験を交えながら、「推し」を英語で表現する方法や、現地で使える英会話フレーズを紹介していきます。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • 「推し」は英語に直訳できず、favorite・bias・big fanなど状況に応じて使い分ける必要がある。
  • K-POPではbias(推しメン)、一般会話ではI’m a big fan of〜が自然な表現。
  • カリフォルニアではアニメやK-POP文化が浸透しており、オタクトークは日常会話として通じる場面が多い。

「推し」は直訳できない?英語で近い表現

まず結論から言うと、「推し」に完全に一致する英語はありません。ただ、状況によっていくつか近い表現があります。

代表的なのは次の”favorite” “bias(K-POPファン用語)” “I’m a big fan of~の 3つです。
それぞれニュアンスが少し違うので見ていきましょう。

favorite(お気に入り)

一番スタンダードかつシンプルで使いやすいのは “favorite” です。”favorite” は「一番好き」という意味で使います。

Aさん
She’s my favorite character.
訳)彼女が私の一番好きなキャラです。

Bさん
My favorite is N! I’m glad that we both like the same anime!
訳)私はNが好きです!私たち二人とも同じアニメが好きで嬉しいね!

ただし、「推し」という言葉が持つ「応援している」「愛を語りたい」「布教したい」というニュアンスは少し弱めです。以下にそのキャラクターやアニメが好きかは、会話の中で「ライブに行く」「握手会に行く」「グッズを集めている」などと伝えることでその熱量が伝わるでしょう。

bias(K-POPファンの定番用語)

K-POPファンの間では、「推し」にかなり近い言葉として” bias” が使われます。私自身、その言葉を知ったのはつい最近でした。”bias” は、「 グループの中で一番好きなメンバー」という意味だそうです。

Aさん
Who’s your bias in BTS?
訳)BTSの推しは誰?

Bさん
Jungkook is my bias.
訳)ジョングクが推しだわ。

さらによく聞くのが”ultimate bias” (究極の推し)(最推し)です。

Aさん
He’s my ultimate bias.
訳)彼が私の最推しだわ。

これは「全グループの中でも一番好き」という意味です。K-POPファン同士の会話では、かなり自然に使われています。

※ “bias” はK-POPファンの間でのみ通じる専門用語で、一般英語では「偏見」「偏り」という意味になります。

I’m a big fan of 〜(〜の大ファン)

一般的で誰にでも通じるのはこの言い方です。”I’m a big fan of 〜”は「~の大ファンです」という意味です。

Aさん
I’m a big fan of that actor.
訳)私はその俳優の大ファンなんです。

Bさん
I’m a huge fan, too! What a coincidence!
訳)私も大ファンなの!なんて偶然なの!

「推し」というよりはファン宣言ですが、英語では一番自然です。

カリフォルニアでのリアル体験① K-POP好きのママ友

カリフォルニアはBTSをはじめ、K-POP人気がとても高い地域のひとつです。ある日、子どもの学校のママ友と雑談していたとき、突然K-POPに関する会話が始まりました。

Aさん
Do you like K-POP?
訳)ねえ、K-POP好き?

Bさん
Yes, a little. Why?
訳)うん、少し好きだよ、なんで?

Aさん
Who is your bias?
訳)推しはだれ?

Bさん
My bias is Hyunjin! How about you?
訳)私の推しはヒュンジンよ。あなたの推しは?

のように会話が続きました。このとき初めて、”bias”が本当に普通に使われているんだと実感しました。

使えるK-POP英会話

覚えておくと便利なフレーズはこちらです。ぜひ参考にしてみてください。

Who’s your bias?
(推しは誰?)

My bias is 〜.
(私の推しは〜)

He’s my ultimate bias.
(彼が最推し)

I started stanning them last year.
(去年から推してる)

stan = 熱狂的ファンになる

SNSやファンダムではよく使われる言葉です。

カリフォルニアでのリアル体験② アニメ好きの同僚

アメリカでは「アニメ好き」と言うと、昔は少しオタク扱いされるイメージがありましたが、最近はかなり変わっています。ある日、職場の同僚とランチをしていると、彼が突然こう言いました。

Aさん
Have you watched Attack on Titan?
訳)進撃の巨人は見たことある?

Have you watched Attack on Titan?

私はびっくりしました。”Attack on Titan”はアニメ「進撃の巨人」の事を指します。「進撃の巨人」の話を振られるとは思っていませんでした。

Bさん
Yes, I have. Why?
訳)うん、あるよ、どうして?

と私が答えると彼は続けて、

Aさん
Levi is my favorite character.
訳)リヴァイが僕の推しなんだ。

と教えてくれました。アニメの場合はやはり、”favorite character” “favorite anime” が一番よく使われます。

アニメトーク英語フレーズ

以下は、アニメトークをする際に便利な言い回しです。

What anime do you watch?
(どんなアニメ見てる?)

That’s my favorite character.
(そのキャラ推し)

The animation is amazing.
(作画がすごい)

The story is so good.
(ストーリーがめちゃいい)

アメリカでは普通の雑談として出てくることも多いです。

カリフォルニアのオタク文化

カリフォルニアは、実はオタク文化がかなり根付いている地域でもあります。理由はいくつかありますが、「日本文化が人気」「エンタメ産業が多い」「コミコン文化がある」などが挙げられます。特に有名なのが、毎年開催される巨大イベントです。それが、”San Diego Comic-Con” (サンディエゴコミコン)です。

ここでは、アニメ、マンガ、映画、ゲーム、コスプレなど、世界中のファンが集まります。コスプレの完成度もとても高く、まさにオタク文化の祭典です。

日系コミュニティとアニメ文化

カリフォルニアには日系コミュニティも多く、日本文化が比較的身近です。例えば、日本食レストラン、アニメショップ、日本のイベントなどが普通に存在します。

子どもたちの間でも”Naruto” “Demon Slayer” (鬼滅の刃)”Pokémon”などはかなり有名です。そのため、「アニメ好きと」言っても意外と驚かれません。むしろ

“Oh, I love anime too!”

と盛り上がることも多いです。

まとめ

日本語の「推し」はとても便利な言葉ですが、英語では”favorite” “bias” “big fan”など、状況によって表現を使い分ける必要があります。でも実際に海外で話してみると、K-POPやアニメが好きな人は想像以上に多く、オタクトークで盛り上がることも珍しくありません。カリフォルニアでは特に、K-POPファン、アニメファン、コミコン文化などが広く浸透していて、日本のポップカルチャーがしっかり市民権を得ています。きっと思わぬところで、同じ推しを語れる仲間が見つかるかもしれません。

 

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Ayana1225 英語翻訳者・コンテンツライター / Translator & Content Writer
翻訳とライティングを専門とするフリーランス。早稲田大学院修了後、百貨店での実務経験や海外生活を通じて英語力を磨き、企業向け翻訳やPRコンテンツ制作を多数手がけている。TOEIC915点、英検準1級を保持。