海外の映画を観ていると、”gonna”や”wanna”、”gotta”という言葉がよく出てきます。
留学や仕事などで現地の人との会話経験があれば、毎日のように耳にしていたという人も多いでしょう。

どれも教科書には載っていない言い方ですが、特にアメリカ英語において頻繁に使われている表現です。
そんな”gonna”や”wanna”、”gotta”は、一体どんな意味を持っているのでしょうか?

今回は、“gonna”や”wanna”、”gotta”といった省略表現について深堀りしていきます。
正しい意味を理解して、状況や場面に応じて上手に使いこなしていきましょう。

“gonna”の意味

gonnaの意味

“gonna”は、「〜するつもり」「〜する予定」と未来のことを表す”going to”を省略した口語表現です。
「〜したかった」「〜の予定だった」と過去形にしたいときは、主語の後ろにくるbe動詞を過去形に変え”I was gonna”や”they were gonna”となります。

“gonna”は、英英辞典で以下のように定義されています。

mainly US
おもにアメリカ英語で使われる

not standard, informal for “going to”
“going to”の標準ではない非公式な言い方

参考:Cambridge Dictionary

おもにアメリカで使われている、”not standard”で”informal”な表現と書かれています。
“gonna”はあくまでも話し言葉なので、使うシーンや相手によって失礼になってしまわないよう注意が必要です。

“going to”と”gonna”をそれぞれ例文で比較してみましょう。

(A)I’m gonna go to bed early tonight.
「今夜は早く寝るわ。」

(B)I am going to go to bed early tonight.
「今夜は早く寝ます。」

どちらも、「今夜は早く寝る」ということを伝える文ですが、”gonna”は家族や友人など親しい仲で交わされるような話し言葉なので、よりカジュアルな印象を与えます。
英会話で使う分には何の問題もないですが、ビジネスやオフィシャルなシーンでの使用は避けておくのが無難といえるでしょう。

“gonna”を使った例文

相手の行動が知りたいときにはこんな風に言えます。

Aさん
What are you gonna do?
訳)ねえ、どうするの?

大事な日に着ていく服が決まらなかったときは次のように言えます。

Aさん
What am I gonna wear?
訳)何を着ていけばいいの?

働きすぎと言われることの多い日本人の間ではよく聞くセリフです。

Aさん
I’m gonna have to work this Sunday.
訳)今週は日曜も仕事だよ。

仲間同士での飲み会、もう一杯欲しいときにはぜひ使ってみましょう。

Aさん
I’m gonna get another wine.
訳)もう一杯ワインを飲むわ。

何か面白そうな話題を聞いたときは、以下のようなフレーズで表現できます。

Aさん
It’s gonna be fun!
訳)楽しくなりそう!

これからの予定を伝えるときのベーシックな言い方です。

Aさん
I’m gonna start going to a dance school.
訳)ダンススクールに通い始めようかと思って。

天気に関する表現は雑談にも応用できて便利です。

Aさん
I’m sure it’s not gonna be sunny tomorrow.
訳)明日晴れることはないと思うよ。

相手に予定を確認するときは、次のような表現はいかがでしょうか。

Aさん
You’re not gonna come to the party tonight, are you?
訳)今夜のパーティーには来ないんでしょ?

以下のフレーズは日常会話でもよくあるシチュエーションですね。

Aさん
I was gonna say something but I forgot it.
訳)何か言おうと思ってたのに、忘れちゃった。

ちなみに、”I’m gonna”は、以下のように”I’mana”(アマナ)や”I’ma”(アマ)とさらに省略される場合もあります。
いずれも話し言葉に限ったとてもカジュアルな表現なので、使うシーンや相手には気をつけましょうね。

Aさん
I’mana study English tonight.
訳)今晩、英語を勉強するよ。
Aさん
I’ma study Japanese tomorrow.
訳)明日、日本語を勉強するよ。

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“wanna”の意味

wannaの意味

“wanna”は、「〜したい」「〜が欲しい」を表す”want to”を省略した口語表現です。

英英辞典では以下のように定義されています。

not standard, short form of “want to” or “want a”
標準語ではない、”want to”または “want a”の短縮形

参考:Cambridge Dictionary

“wanna”は、現在形でのみ使える言い方なので、「〜したかった」と過去のことを言いたいときは通常の過去形”wanted to”を使います。
疑問文は”Do you wanna〜?”で、「〜はどうですか?」という意味になります。

“wanna”を使った例文

恥ずかしかったり怖かった、その場逃げ出したいときなどに使える表現です。

Aさん
I wanna get out of here.
訳)今すぐここから出たい。

欲しいものを伝えるときの定番表現です。

Aさん
I wanna buy a new car because mine is old.
訳)車が古いから買い替えたい。

尊敬する相手には以下ように伝えるのもおすすめです。

Aさん
I wanna be a smart person like you.
訳)あなたのような頭のいい人になりたい。

憂鬱な月曜日、子どもからよく聞くセリフですね。

Aさん
I don’t wanna go to school today.
訳)今日は学校に行きたくない。

少し詞的な表現も覚えておくとかっこいいかもしれません。

Aさん
I don’t wanna waste my time because life is short.
訳)人生の限られた時間を無駄にしたくないんだ。

将来の夢を聞くときに使えるフレーズです。

Aさん
What do you wanna be when you grow up?
訳)大きくなったら何になりたいの?

以下の3つは、アイスブレイク的な意味も含めて覚えておくと役立つ表現です。

Aさん
Do you wanna go for coffee?
訳)コーヒー飲みに行く?
Aさん
What do you wanna eat for lunch?
訳)お昼何食べたい?
Aさん
Do you wanna go get dinner tonight?
訳)今夜、一緒にご飯行かない?

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“gotta”の意味

“gotta”は、「〜しなければならない」を表す”have got to”を省略した表現です。
“have”が完全になくなり、”got to”が短縮されて”gotta”になります。
簡潔で言いやすい表現を好むアメリカ英語に多いのも納得ですね。

英英辞典では以下のように定義されています。

not standard, short form of have got to
標準語ではない、”have got to”の短縮形

参考:Cambridge Dictionary

“gotta”も、”gonna”や”wanna”と同様に基本的に現在形で使われます。
「~しなきゃ!」「~しないと!」と、しなければならないことを強調したり、相手に促したりするときに便利な表現です。

“gotta”を使った例文

以下の2つは、日常会話でとてもよく使われています。

Aさん
I gotta go now.
訳)今すぐ行かないと。
Aさん
I gotta call her.
訳)彼女に電話しなきゃ。

相手へ行動を促すときには次のような言い方ができます。

Aさん
You gotta study more.
訳)あなたはもっと勉強をしないと。
Aさん
You gotta go to bed.
訳)もう寝る時間よ。
Aさん
You gotta have the exact change.
訳)お釣りのないようにね。

自分のことを説明するときには、以下のように伝えるとわかりやすいですよ。

Aさん
I gotta save money to go to L.A.!
訳)ロサンゼルスに行くために節約しないとなの!
Aさん
I gotta buy some groceries on my way back home.
訳)帰りに食材を買わなきゃ。
Aさん
I gotta leave my house earlier to catch the first train.
訳)始発電車に乗るには早く家を出なければ。

 

まとめ

“gonna”や”wanna”、”gotta”といった省略表現について、正しい意味と使い方を解説しました。
短くて言いやすいことを理由に会話では当たり前のように使われている省略表現ですが、いつどんなときでも使えるわけではないのが難しいところです。

日本語でも、初対面のお客様や取引先の人にいきなり「最近どう?」とは聞きませんよね。
少々堅くても丁寧で間違いのない言葉を使って挨拶するはずです。
英語も全く同じで、特にビジネスシーンでの文書やメール、会話においては失礼のないような表現を使うのが基本です。
相手とある程度仲が深まり、フランクな会話ができるようになってきたときは、ぜひ”gonna”や”wanna”、”gotta”を使ってカジュアルな会話を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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