「英語を聞いているのに、なかなか聞き取れるようにならない」
「単語は覚えているはずなのに、リスニングになると急にわからなくなる」
お子さんの英語学習を見ていて、そんなふうに感じたことはありませんか。
わが家には2人の息子がいます。長男はどちらかというとリスニングに苦手意識があり、次男はリスニングが得意なタイプ。
といっても、もともとの能力が大きく違ったというより、振り返ってみると、次男のほうが幼いころから英語の音にふれる機会が多かったように思います。
リスニングが苦手な理由は、単語力や集中力だけとは限りません。もしかすると、「英語の音」にまだ慣れていないことが関係しているのかも。
今回は、小学生のリスニングが伸びにくいときに見直したい「英語の音」について、わが家で感じたことも交えながらご紹介します。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- 小学生のリスニングが伸びない原因は、単語力不足だけでなく、英語の音と知っている単語が結びついていないことが関係している場合がある。
- 英語はカタカナの発音と異なるため、英語の音を聞くだけでなく、まねして声に出す経験を増やすことが大切。
- フォニックスや音声教材を活用しながら、完璧さよりも英語の音にふれる機会を増やすことがリスニング力向上の土台になる。
リスニングが伸びないのは「音」と結びついていないからかも

リスニングが苦手な子を見ると、親としてはつい「単語を覚えていないのかな」「ちゃんと聞いていないのかな」と思ってしまうことがあります。
もちろん、単語を知っていることは大切です。ただ、英語の場合は、文字で見れば知っている単語でも、音で聞くとすぐに気づけないことがあります。
たとえば、“cat” “dog” “apple” などの単語を見れば意味がわかる子でも、音声で聞いたときにすぐ反応できるとは限りません。それは、英語の音と日本語の音が同じではないからです。
日本語にはない音や、カタカナでは表しにくい音もあります。また、英語は単語の中で強く読む部分があったり、文の中で音がつながったりすることもあります。
わが家でも、長男は文字で見ればわかる単語でも、音で聞くと少し結びつきにくいところがありました。
一方で次男は、小さいころから英語の動画や音声にふれる機会が多く、聞こえた音をそのまままねすることにあまり抵抗がなかったように思います。
リスニングが伸びないときは、「単語が定着していないのかな」と考える前に、英語の音そのものに慣れているかを見てみるのもよさそうです。
子ども本人は一生懸命聞いているのに、知っている単語と聞こえてきた音がまだうまく結びついていないだけ、ということもあります。
英語はカタカナの音と同じようには聞こえない
英語を学び始めたばかりの子どもにとって、カタカナは理解の助けになることがあります。
知らない英単語でも、カタカナで書いてあると読みやすくなりますし、親も説明しやすくなります。最初の入り口として、カタカナが役立つ場面もあると思います。
ただ、リスニングを伸ばしていくためには、少しずつ英語本来の音に慣れていくことも大切です。
カタカナで「アップル」「ドッグ」「キャット」と覚えていても、実際の英語の音はそれとは少し違います。
カタカナの音に慣れすぎていると、英語を聞いたときに「知っている単語」として結びつきにくくなることがあります。
次男が小さいころ、「今日はバイラマンのパジャマがいい!」と言っていたことがありました。最初は「バイラマンって何?」と思ったのですが、よくよく聞いてみると「スパイダーマン」のこと。
映画か何かで英語の音を聞き、そのまま覚えていたようです。
大人はすでに「スパイダーマン」というカタカナの言い方を知っているため、英語の音を聞いても、日本語の音に寄せて受け取りがちです。
その点、小さい子どもは日本語のカタカナ表記に惑わされず、聞こえた音を素直にリピートできることがあります。
次男の「バイラマン」も、親にはすぐにはわかりませんでしたが、英語の音やリズム、アクセントをそのまままねしていたのだと思います。
今ではもちろん「スパイダーマン」と言います。
でもこの出来事を通して、耳で聞いた音をそのまま受け取れる時期に、英語の音やリズムにふれておくことは大切なのだと感じました。とはいえ、「小さいころから英語にふれていないと遅い」ということではありません。
小学生になってからでも、英語の音を聞く、まねする、リズムに慣れる経験を少しずつ増やしていけば、聞こえる音は増えていきます。
「聞くだけ」ではなく、まねしてみることも大切

リスニング対策というと、英語の音声をたくさん聞かせることを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、英語を聞く時間を増やすことは大切です。
英語の歌を聞いたり、絵本の音声を流したり、英語のアニメや動画にふれたりすることは、英語の音やリズムに慣れるきっかけになります。
ただ、知らない音をただ聞き続けるだけでは、子どもにとっては「何を聞き取ればいいのか」がわからないこともあります。
そんなときは、聞こえた音をまねして言ってみるのがおすすめです。
短い単語を聞いて、そのまま声に出してみる。
気に入ったフレーズを、意味が全部わからなくてもまねしてみる。
このように、「聞く」だけで終わらせず、声に出す経験を重ねることで、英語の音が少しずつつかみやすくなります。
このとき、最初から正しく言わせようとしすぎなくても大丈夫です。
「違うよ」と何度も直されると、子どもは声に出すこと自体を嫌がってしまうこともあります。
まずは「聞こえた音をまねしてみる」くらいの気軽さで十分です。
小さな「聞こえた」「まねできた」が増えると、リスニングへの苦手意識もやわらぎやすくなります。
フォニックスも音に気づくきっかけになる
英語の音に気づく方法の一つに、フォニックスがあります。
フォニックスとは、英語の文字と音の関係を学ぶ方法です。
アルファベットの名前としての「エー・ビー・シー」だけでなく、単語の中でそれぞれの文字がどのような音になるかを知っていきます。
たとえば、“bag”は「ビー・エー・ジー」と読むのではなく、b、a、gそれぞれの音をつなげて読みます。
このように、文字と音の関係を知ると、聞こえた英語の音と文字を結びつけやすくなります。
「この音、前にも聞いたかも」「この文字はこんな音だったな」と気づけるようになると、リスニングの土台づくりにもつながります。
ただし、家庭でいきなり難しいルールを覚えさせる必要はありません。
まずは、英語には文字の名前とは別に「音」があるんだな、と親子で少しずつ感じられれば十分です。
家庭では「完璧」よりも音にふれる時間を増やそう

家庭で英語の音にふれるとき、親がきれいに発音しなければならないと思う必要はありません。
音声教材や英語の動画、オンラインレッスンなどを使えば、子どもは自然な英語の音にふれることができます。
親は先生のように発音を直す役割でなくてもかまいません。
一緒に聞いたり、「今の音、おもしろいね」「もう一回聞いてみようか」と声をかけたりするだけでも、子どもにとっては心強いサポートになります。
大切なのは、完璧な発音を目指すことではなく、英語の音に興味を持ち、まねしてみる経験を増やすことです。
まとめ
小学生のリスニングが伸びないときは、単語力や勉強時間だけでなく、「英語の音に慣れているか」を見直してみましょう。
英語には、日本語とは違う音やリズム、アクセントがあります。
カタカナで知っている単語でも、実際に英語で聞くと違って聞こえることは珍しくありません。
リスニングを伸ばすには、英語をたくさん聞くだけでなく、聞こえた音をまねしたり、音の違いに気づいたりする経験も大切です。
フォニックスのように文字と音の関係を学ぶ方法も、英語の音に気づく助けになります。
家庭では、完璧な発音を目指す必要はありません。
短い単語を聞く、まねして言う、英語の歌や動画にふれるなど、できることから始めてみてください。
小さな「聞こえた」「まねできた」を積み重ねることが、リスニングへの苦手意識をやわらげ、英語を続ける力につながっていくはずです。
