小学生のころ、「好きな授業は何ですか」と聞かれて、迷わず「体育!」と答えていた方も多いのではないでしょうか。
体育は国語や社会などの座学とは異なり、体を動かす分楽しく感じられますよね。
また、日本の学校では年に一度「運動会」や「体育祭」が開催されますが、海外では馴染みのない文化であることを知らない方も少なくないでしょう。
外国籍の方に日本の運動会を説明すると、「軍隊みたい」といわれるほど独特な文化なのだとか。
しかし、「運動会」はなくても「体育」は共通の文化ですよ。
そこで今回は、「体育」は英語で何て表現するのか解説します。
「体育」は英語で何て言う?
「体育」を英語で表現するとなると、パッと思い浮かばない方も多いのではないでしょうか。
「体育」は英語でphysical educationと表現します。
” physical”は日本語でも「フィジカル」という言葉があるように、「肉体の」「身体の」という意味があります。
日本語で「フィジカル」は「フィジカルが強い」などと使われていますよね。英語と日本語のニュアンスが同じなので、覚えやすいのではないでしょうか。
” education”には「教育」という意味があるため、「身体の教育」で「体育」となっているのです。
また、「授業」という意味のclassを付け加えれば、physical education classとなり「体育の授業」という意味になりますよ。
なお、「体育」はphysical educationだけでなくgym classという表現も存在します。gym classはphysical educationよりも少しカジュアルな印象のある表現です。
ちなみに体育館はgymnasiumと表現されるので覚えておきましょう。
「体育」は英語でPE(P.E.)これってなんの略?
体育を英語で表現する際、PE(P.E.)と記載されているケースがあるでしょう。
先ほど紹介したphysical educationの”physical”と“education”それぞれの頭文字をとってPE(P.E.)と表現されているのです。
PE(P.E.)の発音は、日本語で表現すると「ピーイー」となります。
「運動会」は日本特有の文化?
日本の学校の一大イベントともいえる「運動会」。
毎年お母さんがお弁当を作って家族で応援に……という家庭も多いのではないでしょうか。
しかし、「運動会」は日本特有の文化であり、海外には存在しないのです。
もともと日本の運動会の起源は、明治時代の海兵学校で行われたものが始まりだとされています。イギリスのオックスフォード大学で開催されたイベントが参考になったとされていますが、そこから日本特有の文化に変化していったのです。
日本は戦争を経験しており、戦時中には”訓練”を目的として種目を変える必要がありました。そのため、軍事的・訓練的要素の強い「整列」「騎馬戦」などが取り入れられるようになったのです。
現在でも日本の運動会では、戦時中の名残である「騎馬戦」や「整列」などが取り入れられており、世界でも珍しい文化となっています。
海外では日本と同じような「運動会」という文化はありません。
「協調性があって良い」「規律を守る日本人らしい」という反応もあれば、「軍隊みたい」という反応もあります。
一方、アメリカには日本の運動会に似た「field day」というイベントがあります。
「運動会」と「field day」の大きな違いは、参加の自由度にあるでしょう。
field dayの場合、子どもが参加するかどうかを自由に決められるのです。日本の運動会は全員が参加するものという考えが常識になっているため、驚く方も多いのではないでしょうか。
field dayは運動場に出て、体を動かすイベントという認識です。外で運動する点は同じですが、参加の自由度が違うのに加え、行事に対する意識も異なりますよ。
つまり、field dayは自由を大切にするアメリカらしい特徴のあるイベントなのです。
「体育」に関連するキーワードを紹介
ここでは「体育」に関連するキーワードを紹介していきます。
日本語 | 英語 |
保険体育 | Health and physical education |
体育館 | a gymnasium |
体育祭 | an athletic festival |
体育の先生 | a physical education teacher |
体育の授業 | a PE lesson |
見学 | sit out |
リレー | race(relay) |
綱引き | tug-of-war |
玉入れ | beanbag toss |
二人三脚 | three-legged race |
騎馬戦 | mock cavalry battle |
徒競走 | sprint |
体育の授業をさぼる | skip gym class |
体育学校 | Physical Training School |
体育室 | gymnastic room |
体育用の靴 | physical education shoes |
体育用具 | gym equipment |
体操服 | PE clothes |
体育館の倉庫 | gymnasium storeroom |
市民体育館 | civic gymnasium |
公営体育館 | public gymnasium |
「体育」を含む例文を紹介
ここでは、「体育」を含む例文を紹介していきます。
I like physical education.
訳)私は体育の授業が好きです。
P.E. is my favorite lesson.
訳)私の一番好きな科目は体育です。
My favorite subject is P.E.
訳)好きな教科は体育です。
I didn’t like P.E. in elementary school.
訳)私は小学校時代に体育が苦手でした。
I don’t like P.E. at school.
訳)学校の体育が嫌いでした。
We often played basketball in P.E.
訳)私たちは体育でバスケットボールをよくやっていました。
My physical education teacher is very strict.
訳)私の体育の先生はとても厳しいです。
I want to be a PE teacher.
訳)私は体育の先生になりたいです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「体育」は英語でphysical education、略してPE(P.E.)と表現されることが分かりまたね。
また、意外と知られていませんが、「運動会」は日本特有の行事です。明治時代の海兵学校で行われたのが日本の運動会の始まりとされていますが、その後時代の影響もあり独自の文化にアレンジされたと考えられています。
「騎馬戦」や「整列」は、戦時中に訓練や軍事的要素を強める目的で取り入れられ、その名残が現代にも残っていると知っておきましょう。
アメリカには日本の運動会に似たイベントでfield dayというものがありますが、参加の自由度やイベントに対する認識に違いがあります。
国民性や時代背景によって、イベントの内容も作り変えられているのですね。
ぜひ今回の記事を参考に、「体育」に関する英語表現を覚えてみてください。