「英語の文法は、いつから始めればいいの?」
「文法は、最初から教えたほうがいいの?」
子どもが英語学習を始めると、多くの保護者が一度は考えることではないでしょうか。
文法は、英語を習得し、上達していくために欠かせないものです。
しかし、実際に娘の学習を見ていて感じたのは、何を学ぶかよりも、どんな順番で学ぶかのほうが大切だということでした。
英検対策として文法学習を始めた当初は「文法を覚えれば英語が分かるようになる」と考え、試行錯誤を繰り返しました。
その経験を通して、「小学生にとって理解しやすい文法の進め方」が少しずつ見えてきたように思います。
今回は、文法学習で遠回りしたわが家の体験をもとに、小学生が取り組みやすかった文法の進め方をご紹介します。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- 文法を理解してから問題を解くという進め方は、小学生には難しい場合があります。難しいのは英語そのものより、日本語で仕組みを理解することでした。
- 「一つ学んだら、一つ使う」という進め方に変えることで、文法が「覚える知識」から「使える英語」へと変わっていきました。
- 教材が終わったかどうかではなく、本人が「わかった」と感じられたかを目安に進めることが、苦手意識を持たずに続けるポイントでした。
最初の順番を間違えた

小学4年生後半、長女が英検5級を目指し始めた頃のことです。
私は「まず文法を理解してから問題を解けば、英語全体がわかりやすくなるはず」と考えていました。
英検対策では文法が欠かせませんし、ルールを先に覚えておいたほうが効率よく学習を進められると思っていたのです。
今振り返ると、その順番はまだ早かったのだと感じています。
文法解説から始めた
最初に取り組んだのは、市販教材の文法解説でした。
be動詞や一般動詞、疑問文、否定文など、英検5級で学ぶ基本的な内容です。
まず解説を読み、内容を理解してから練習問題へ進むという、ごく一般的な流れで学習を進めました。
「ルールを理解してから問題を解くほうが、効率よく身につくだろう。」
そう考えていたため、この進め方に疑問を持つことはありませんでした。
説明だけでは難しかった
ところが文法解説を聞いている途中で、
「…何を言っているかわかんない。」
とぽつり。
その一言で、説明が伝わっていないことに気づきました。
最初は、「教材が難しいのかもしれない」と思い、小学生向けの文法解説動画も一緒に見てみました。
イラストやアニメーションを交えた、小学生にもわかりやすい内容でしたが、それでも状況はあまり変わりませんでした。
難しかったのは英語そのものではなく、日本語で文法の仕組みを理解することだったのです。
「主語」「動詞」「名詞」といった言葉は、小学生にとって初めて触れる概念です。
文法を理解するには、英語の知識だけでなく、日本語で説明を読み取り、自分なりに整理する力も必要になります。
そのとき初めて、「教材を変えれば解決する問題ではなく、学ぶ順番そのものを見直したほうがいいのではないか」と考えるようになりました。
順番を見直した
「自分の伝え方が悪かったのかもしれない」と悩みました。
言い回しを変えたり、もう一度解説し直したりもしましたが、やはり反応は変わりません。
このまま同じ進め方を続けても、「文法は難しい」という印象だけが残ってしまうような気がしました。
そこで、「もっとわかりやすく教える」ことよりも、「学ぶ順番そのものを変えてみよう」と考えるようになりました。
それが、わが家の文法学習の転機になりました。
「学ぶ」と「使う」をセットにした

文法を理解してから次へ進むのではなく、「一つ学んだら、一つ使う」という流れに変えました。
遠回りに見えるかもしれませんが、この小さな積み重ねが、わが家には合っていました。
文法は一つずつ学んだ
きっかけになったのは、娘の一言でした。
文法を続けて説明していると、
「そんなに一気に言われても無理。」
と困ったように言ったのです。
そこで、「一度にたくさん教える」のではなく、「一つ学んだら、一つ使う」という進め方に変えてみることにしました。
まずは教材で、一つの文法だけを学ぶようにしました。
例えば、be動詞なら、今日は肯定文だけ、次回は疑問文というように、さらに小さく区切って進めました。
一度にたくさん覚えようとせず、「今日はここまで」と範囲を小さくすることで、集中して取り組めるようになりました。
すぐにレッスンで使った
教材で学んだあとは、同じ内容を扱うオンライン英会話の文法レッスンを受講しました。
これは、「学んだことは、実際に使ってみてこそ身につく」と考えていたからです。
勉強でもスポーツでも、新しく覚えたことは実際にやってみることで身についていくものです。
文法も同じで、学んだことは、実際に使ってみることで理解が深まります。
教材で見た英文を自分の言葉として声に出し、質問に答え、間違えたらその場で直してもらう。
その積み重ねによって、文法は少しずつ「覚える知識」から「使える英語」へと変わっていったように感じています。
「わかった」が次の合図
レッスン前には、画面に表示された教材を長女と一緒に確認しました。
そのとき、
「あ、これさっきやった!」
「これならわかる。」
という反応があれば、そのままレッスンを進めます。
一方で、
「まだここやっていない。」
という言葉が返ってきたときは、無理に先へ進まず、一つ前の単元に戻って復習しました。
また、レッスンが終わったあとに、
「ここはもう大丈夫。」
という言葉が聞けたら、その文法は理解できたと判断し、次の単元へ進みました。
教材が終わったから次へ進むのではなく、本人が「わかった」と感じられたかどうかを、一つの目安にしていました。
振り返ってみると、この「わかった」を積み重ねながら進めたことが、文法への苦手意識を持たずに学習を続けられた理由の一つだったように感じています。
続けるうちに理解が深まった

「一つ学んで、一つ使う」という流れを続けるうちに、少しずつ変化が見られるようになりました。
急に文法が得意になったわけではありませんが、理解できる量が増え、「文法は難しい」という印象も少しずつ薄れていったように感じます。
一度に学べる量が増えた
英検4級の学習に入る頃には、教本である程度まとまった文法も理解できるようになっていました。
5級の対策に取り組み始めた当初は、一つずつ進めなければ難しかったものの、この頃には文法解説も自分で読み進められるようになっていたのです。
もちろん、一度に全て理解できるようになったわけではありません。
それでも、「一つずつ積み重ねる」学習を続けたことで、少しずつ学べる範囲が広がっていきました。
進め方は変えなかった
理解できる量は増えても、教材で学ぶ→レッスンで使う、という順番だけは変えませんでした。
文法は、解説を読んで終わりではなく、実際に使ってみることで理解が深まります。
学んだことをその日のうちにレッスンで使う時間があったからこそ、「知っている」だけで終わらず、「使える」知識として少しずつ定着していったのだと感じています。
その子に合う順番がある
今回の経験を通して感じたのは、文法が苦手なのではなく、「学ぶ順番」が合っていないこともあるということです。
文法の説明を読んですぐ理解できる子もいれば、長女のように、実際に英語を使う経験を重ねることで理解が深まる子もいます。
文法は早く始めればよいというものではありません。
説明が理解できる時期も、納得できるペースも、子どもによって違います。
「理解してから使う」のではなく、「使いながら理解する」という順番が娘には合っていました。
大切なのは、「この順番が正しい」と決めつけることではなく、お子さんが「わかった」と感じられる進め方を見つけることではないでしょうか。
まとめ|焦らず、お子さんのペースで
文法が苦手なのではなく、学ぶ順番がまだ合っていなかっただけ。
それが、英語学習を通して私が実感したことでした。
文法につまずくと、「まだ早かったのかな」「もっとわかりやすく教えたほうがいいのかな」と、不安になることもあるかもしれません。
でも、少し立ち止まって学ぶ順番を見直すだけで、お子さんの反応が変わることもあります。
一つ学び、一つ使う。
「わかった」と感じられたら、次へ進む。
その小さな積み重ねが、やがて自信につながり、「文法って難しい」から「できるかも」という気持ちへ変わっていくはずです。
お子さんのペースを大切にしながら、その子に合った順番を焦らず見つけていけるといいですね。
