赤ちゃんがこの世に生を受けて、初めてのお友達になるおもちゃを選んだ時の気持ち、覚えていますか?
おもちゃは見て、触って、音を聞いて・・・と五感を刺激して子供の成長を促す大切な役目をします。
そしてそのおもちゃで、子どもの知能も高められるのが「知育玩具」です。
さあ、どんな「知育玩具」があるのでしょうか?
「知育玩具」とは?
What is an educational toy?
知育玩具(educational toy)は、幼児や児童が知能的発達を促進する玩具、または幼児や児童の学習の助けになる玩具のことを言います。
分類すると、
- レゴなどの組み合わせができる玩具
- 音が出る絵本のような、操作して音を出すもの
- ゲーム機など
- ビデオ(DVD,インターネット等)教材
- パズル
- 語学や数学的教材
- 科学実験的教材
などに分けられます。
知育玩具の歴史
History of Educational toys
知育玩具が初めて登場したのは、1950年頃になり、今でも有名な「レゴ・ブロック」でした。
レゴはデンマークの玩具会社が開発したもので、原形が完成したのもこの時代になります。
レゴが開発されたのは「積み木(Bricks)」がヒントになっていました。
1970年代になると、教育ブームに伴い、知育玩具ブームが起きました。
当時、遊びというより「学習効果」をうたった商品が出回わり、高額であるのにも関わらず子供が興味を示さなかったり、すぐ飽きてしまうような失敗例も多かったと言われています。
そういえば、100万くらいする英語教材などを買って、押し入れに入ったまま、という話も聞いたことがあります!
2000年頃になると、急速にデジタル化が進むとともに、スマートフォンやネットを利用した玩具が増えてきています。
しかしながら、依存性が心配されたり、一人で遊ぶものなのでコミュニケーションが減少しているのも問題になってきています。
年齢別おすすめ知育玩具
Recommended Educational toys by age
子どもの発達を促す知育玩具は、「言語力や想像力、思考力」など、子どもの知能を伸ばすために重点を置き、作られたおもちゃですが、それぞれの年齢にあったものを与えてあげましょう。
0~1歳児
最も赤ちゃんが著し成長する時期ですね。この時期は「五感(Five senses)を刺激する」おもちゃが最適です。
しかしながら、舐めたり口に入れたりするのが多いので、一番に「安全」を考えましょう。
飲み込んだりできないサイズで、安全な材料でできているものを選びましょう。
~3か月
まだほとんど寝ている状態ですが、五感は日に日に発達しています。赤ちゃんが見たり聞いて心地よい音楽と動きがある、下げるタイプのメリーや、ガラガラ、プレイマットなどが最適です。
~6か月
首が座ったり、お座りができると遊び方も増えてきますね! 手で振ったり、投げたりできる布ボールや、音が出るおもちゃなどはいかがでしょうか?
~12か月
”はいはい”、から”つかまり立ち”、よちよち歩きと活動がぐんぐん増えてきます。
運動能力を促す押し車や、すこし弾む素材のボールなどが適しています。
1~2歳
知覚、集中力が増してきて、この年齢は聴覚も優れ、言葉もたくさん覚えていきます。
英語などの導入に一番適した年齢であるとも言われています。
積み木や大き目のレゴブロック、パズルなどはおすすめですね! 音に対しても敏感な時期なので、音階のあるピアノなどのおもちゃもいいでしょう。
2歳ごろになると、周りの人の真似をしだすので、ままごとやお店屋さんなども喜びます。
3歳
ある程度の生活の自立ができるようになってきます。 靴ひもを結ぶことや、ボタンかけなど手先も器用になってきます。
粘土遊びやハサミを使った工作、戸外ではサッカーボールなどで運動能力をうんと伸ばしてあげましょう。
4歳
言葉がほとんど大人と対等に話せるようになります。英語のカード遊びや、CDなどを聞かせたり、絵本を一緒に読むのもいいですね。この時期は文字にも興味を持ってくるので、繰り返し練習できる教材も初めていいと思います。
5歳
競争心も出てくる年頃です。少し難しいカードゲームやボードゲームを家族やお友達とすると、コミュニケーション能力もついてきて、思考能力のトレーニングにもなります。
英語の絵本を自分で読んだり、単語を書いたりするのもいいでしょう。
小学校低学年
学校生活も始まり、学習することに興味も出てきます。
学習の要素を含んだパズルやゲーム、実験キットなどはとてもいいですね!
また、プログラミングも小学校で必修化されるので、プログラミング系のおもちゃなどで基礎力をつけてみるのもおススメです。
世界の有名知育玩具
Famous Educational toys from around the world
ボーネルンド
その鮮やかな色合いと、木をベースにした北欧風なテイストから、てっきりヨーロッパ産?と思いきや日本のおもちゃの会社です。
子どもの育成に必要な「あそび」の遊具と環境の提供がてーまで、「ボーネルン」はデンマーク語の「ボーネ(子ども)」と「ルンド(森)」を足した名前となっています。
コンセプトが、「美しい色彩(色彩認識)」「デザイン性」「美しい音」「SEマークなど(安全性)」によって構成され、日本だけでなく、ヨーロッパなどとも提携をしています。
レゴ
デンマークの玩具会社。設立は1934年の老舗ブランドです。対象年齢を小さい順から分けると、レゴ・デュプロ、レゴ・ブロック(4+)、レゴブロック、レゴ・テクニックとなります。
デンマークやイギリス、日本には「レゴランド」というテーマパークがあって、世界の有名なランドマークをレゴブロックで再現した巨大モデルレゴや、いろいろなアミューズメント施設があり、子どもだけでなく大人も楽しめる施設になっています。
ドイツ グリムス社(Grimm’s Spiel &Holz Design)
ドイツの木製知育玩具メーカーグリムス社は、シュタイナー教育に基づいた知育玩具を製造しています。
「思考・意思・感情」のバランスの取れた人間形成を、というシュタイナーの教育法に基づいた製品を厳しい安全性を追求しながら、美しい色合いを自然素材から表現し、使う素材も硬かったり、柔らかかったり、軽かったり重かったり・・・遊びながら自然を感じることができる知育玩具となっています。
ジェコ(DJECO)
フランスの有名おもちゃ会社です。フランス人らしく、アートな部分にフォーカスしながら、楽しく、美しく、知育的であり想像力をはぐくむおもちゃを製造し続けています。
美術的な取り組みを進めるため、才能あるイラストレーターにイラストを依頼し、商品のクォリティーの向上に努めています。
毎年コレクションを拡大し、現在世界60か国で愛されているジェコの玩具は、子どもの知育にはもちろんのこと、部屋に置いておくとそのままインテリアになる美しさに、ずっと大事にしたいと思わせる魅力があります。
知育玩具のこれから
The future of Educational toys
知育玩具が子どもにいいのはわかるけど、「いいおもちゃは値段が高い」「子どもがすぐ飽きてしまって無駄になる」「おもちゃが増える一方で収納場所に困る」「子どもに合うかどうか試してみたい」というようなお悩みにこたえる新しいシステムがあるんです!
それはおもちゃのサブスクリプション、「おもちゃサブスク」です。
おもちゃを定額でレンタルできるサービスで、プロが厳選した、年齢に合ったおもちゃを定期的に自宅に届けてくれます。
つき3000~4000円ほどで、4~7点のおもちゃをレンタルできて、よほどの破損がない限りは弁償不要なようです。
サービス期間が終わったら返却できるので、部屋にどんどんおもちゃがたまってごちゃごちゃになることもなく、収納に悩む必要もなくなります。
おもちゃサブスクのサービスを提供する会社は多数あるので、特典などを比較して選んでみてはいかがでしょうか?
まとめ
Summary
「知育玩具」を調べていきながら、筆者の子どもの小さいころを思い出すと、私の父は孫を溺愛するあまり子どもが欲しがるものを片っ端から買い与えて、飽きては捨ててしまうので、ありがたいけれど困っていたものでした。
今は情報も発達し、レビューなどを見たり、何がいいのかを調べられるのでいい時代になったなと思いますが、外に出て、季節の植物でおままごとをしたり、砂遊びをしたり、木に登って遊んだりしていた時代は、「子どもたちが自分で遊びを作ってきた」気がします。
そうして体中で五感をフル活用して遊んできたことは、今でも忘れませんし、思い出すだけで心が豊かになります。
おもちゃを次々に与えるのではなく、子どもに適した遊びを、親が一緒に見つけてあげることが大切ではないでしょうか?