夏になると恋しくなる「カブトムシ」。私も子どもの頃は飼っていました。

小学校低学年の頃でしょうか。父に「カブトムシが欲しい」とねだった翌日、私のもとに届いたカブトムシは山中で捕獲された天然もの。しかし、彼は数時間に及ぶ父のバイクに揺られ、とんでもなく弱ってしまっていました。虫も乗り物酔いをするんですね。今となっては良い思い出です。

ということで、今回のテーマは「カブトムシ」。英語でカブトムシを何て言うか詳しく確認していきましょう。

また、カブトムシ以外の昆虫を英語で何て言うかについても触れていますので、昆虫好きの方はぜひ参考にしてみてください。

それでは、早速始めていきましょう!

「カブトムシ」は英語で何て言う?

「カブトムシ」は英語で “beetle” と言えば通じますが、正確には “rhinoceros beetle” です。

私たちが普段見ているカブトムシは日本に固有の種であるため、特に “Japanese rhinoceros beetle” と呼ぶこともあります。

Aさん
I love beetles.
訳)私はカブトムシ(ビートルズ)が大好きです。
Bさん
Which do you mean?
訳)どっちの意味で言ってる?

 

カブトムシ=サイの虫?

“rhinoceros” とは、動物の「サイ」のことです。「何でサイ?」と頭をひねる人も多いでしょうが、その理由はカブトムシの角の形にあります。上に小さな角、下に大きな角という角の形がサイの角に似ているために rhinoceros beetle と呼ばれています。

ちなみに、rhinoceros の発音記号は「rɑɪnάs(ə)rəs」、カタカナだと「ライナスラス(ライノスラス)」と読みます。略称として “rhino(ライノ)” という言い方もあるので、カブトムシを “rhino beetle(ライノ ビートル)と呼ぶこともあります。

クワガタは英語で何?

クワガタは英語で “stag beetle(スタッグ ビートル)” と言います。stag は「牡鹿の角」のこと。確かに、言われてみればクワガタの角と牡鹿の角は似ていますよね。カブトムシの場合といい、英語では昆虫を動物にたとえるのが好きなようですね。

ちなみに、カブトムシは言うまでもなく「兜(かぶと)」の形が由来ですが、クワガタは「鍬(くわ)形(かたち)」から来ています。

Aさん
Which do you like, rhino beetle or stag beetles?
訳)カブトムシとクワガタ、どっちが好き?
Bさん
I like stag beetles better.
訳)僕はクワガタ派だな。

 

どうしてカブトムシもクワガタも “beetle” なのか

さて、ここで気になってくるのが、カブトムシとクワガタに共通する単語 “beetle”。実は beetle は「甲虫」という意味なんです。

甲虫とは、硬い殻で身体が覆われた昆虫のこと。カブトムシを beetle と呼ぶのは、ただ「甲虫の代表=カブトムシ」というだけのことです。

余談ですが、甲虫の硬い外殻は翅(はね)が硬質化したものだそう。あれが翅だとはにわかに信じがたいですが、生命の神秘を感じますね。

ヘラクレスオオカブトは英語で何?

ド派手な角で人気のヘラクレスオオカブトは英語で ”hercules beetle” と言います。hercules は英語読みだと「ハーキュリーズ」です。

通常のカブトムシが「サイ(rhinoceros)」、クワガタが「牡鹿の角(stag)」、ではヘラクレスオオカブトの hercules は何かというと「ギリシャ神話の英雄ヘラクレス」です。

ギリシャ神話には何人もの超人的英雄が出てきますが、ヘラクレスはその中でも最大最強の存在。そんな名前を冠せられたヘラクレスオオカブトもまた、最大最強の甲虫と呼んでいいかもしれませんね。

Aさん
I want to hunt a hercules beetle someday!
訳)いつかヘラクレスオオカブトを捕りに行きたい!

カブトムシ以外の昆虫は英語で何て言う?

昆虫は英語で “insect(インセクト)” と言います。「in(中)+sect(切る)」が語源で、身体が3つの部分に分かれていることが由来になっています。

ここでは、カブトムシ以外の昆虫の英語名について確認していきましょう。

カナブン in English

カナブンは英語で “drone beetle” と言います。甲虫の仲間なので、カブトムシやクワガタと同じく beetle が使われています。

では drone の意味は何かというと「ブンブン唸る」。日本語の「カナブン」と同じ発想ですね。

ちなみに、drone は最近空をよく飛んでいる「ドローン」の意味でも有名です。

テントウムシ in English

テントウムシは英語で “ladybug(レディバグ)” と言います。直訳すると「女性の虫」となりますが、この lady は「聖母マリア」を意味しています。

なんでも、キリスト教における聖母マリアは赤いマントを羽織った状態で描かれることが多いことから名づけられたんだとか。また、イギリス英語の場合はさらに神聖さを増して “ladybird(レディバード)” と呼びます。

ちなみに、テントウムシは漢字で書くと「天道虫」。太陽に向かって飛んでいく姿から名づけられたようです。日本語でも英語でも、テントウムシは何やら特別な存在なのかもしれませんね。

セミ in English

セミは英語で “cicada(シケイダ)” と言います。語源はその鳴き声が「シャカシャカ(シケシケ?)」と聞こえることから。

しかし、そんな鳴き声も実際は “buzz of cicadas(セミの雑音)” としか表現されません。ミンミンやツクツクボウシなどと聞き分ける日本人からすると、ちょっと寂しいですね。

バッタ in English

バッタは英語で “grasshopper” と言います。grass(グラス)は「草」、hop は「跳ぶ」という意味なので、grasshopper を直訳すると「草(の間)を跳ぶ者」といった感じ。バッタにピッタリな名前ですね。

ちなみに、バッタには “locust” という呼び方もあります。こちらはイナゴのように集団で飛んで虫害を与えるバッタを指すことが大半です。

成虫、幼虫 in English

昆虫の幼虫は英語で “larva(ラーヴァ)”、成虫は “adult insect(アダルト インセクト)”、または単に “adult” と言います。

また、幼虫から成虫に変化することを「変態」と言いますが、英語の場合は “metamorphosis(メタモウファシス)” です。日本語の変態は語弊のある表記ですが、英語の方はカッコイイですね。

簡単で日常的に使うような単語なのに、ふとした時に出てこない英語ってありますよね。例えば「虫」とか。日本だと、「虫がいる!」と言ったりしますよね。英語だと、insectと言ったりbugと言ったりしますが、一体どれを使えば良いのでしょうか。...
そういえば、英語で「虫」って何て言うの? - Kimini英会話

まとめ

今回は「カブトムシ」と、その他の昆虫について詳しく確認していきました。

カブトムシといえば beetle ですが、より正確には rhinoceros beetle と言います。

カッコイイ昆虫に惹かれる気持ちは、日本も海外も同じです。今回ご紹介したことを参考に、英語でもカブトムシなどの昆虫を表現していきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!