留学経験や海外旅行の経験、英会話の体験レッスン。

英語を勉強中の方ならさまざまな体験や経験を積んでいるはず。「まだどれも未経験だよ」なんて方もいるかもしれませんね。

「体験」や「経験」は日常会話でもよく使う言葉です。
今回は、そんな「体験」や「経験」を英語でなんと言うかをご紹介します。
ぜひ参考にしてくださいね。

「体験」と「経験」 日本語の違い

「体験」と「経験」。よく似た単語ですが、この2つに意味の違いはあるのでしょうか?
まずは日本語での違いを確認しましょう。

「体験」とは「実際に行動したこと」。
一方、「経験」は「実際に行動した上で、知識や技術を身につけること」を意味します。

つまり、日本語の「経験」や「体験」の意味の違いは「知識や技術として身についているかどうか」。

「経験」は得られる知識や技術が、「体験」は行動そのものが重視されます。
そのため、「体験」は主観的な意味で使われ、「経験」は客観的な意味で使われることが多い言葉です。

「体験」と「経験」 英語ではどう表現する?

では、英語での表現に違いはあるのでしょうか?
実は英語ではそこまで大きな違いはなく、どちらも「experience」で表現できます。

Aさん

Experience is the best teacher.

経験は最良の師。

この表現は英語のことわざのひとつ。
本や人から聞いて学ぶより、実体験を通じて学ぶことの方が多いという意味です。

experience以外の「体験」や「経験」を表す表現

experience以外にも「体験」や「経験」を表現する英語があります。

・history
「歴史」という意味を持つhistoryですが、人の経験を表す場合もあります。
例えば前科や病歴はhistoryを使って表現します。

Aさん
He has a criminal record.
彼には前科がある。
Aさん
My family doesn’t have a history of cancer.
わたしの家族にはがんの病歴はない。

・ordeal
ordealは厳しい試練や苦しい体験を意味する英単語です。

Aさん
I have to overcome this ordeal.
わたしはこの困難を乗り越えなくてはならない。

「体験する」と「経験する」 英語ではどう表現する?

「体験」と「経験」。動詞になるとどう表現するのかを確認しましょう。
一般的なのは次の3つ。

・experience
・go through
・undergo

それぞれくわしくみていきましょう。

① experience

名詞でご紹介したexperienceは動詞としても使え、「経験する、体験する」という意味になります。experienceで表現する経験や体験には、良いことや悪いことの区別はありません。

 

Aさん

I want to experience living overseas.
わたしは海外での生活を経験してみたい。

Aさん
It’s a good opportunity to be able to experience something.
それは何かを経験することができる良い機会です。
Aさん
I experienced scuba diving.
わたしはスキューバーダイビングの経験がある。

ちなみにexperiencedで形容詞にもなります。この場合、「経験を積んだ、経験豊かな」という意味です。

Aさん
She’s an experienced doctor.
彼女は経験豊富な医者だ。

② go through

go throughも「経験」や「体験」を表す動詞ですが、go throughが表すのは苦しみや治療など。
何かを経験するというより、苦労をしながら過ごしているというニュアンスが含まれ、なんとか頑張っているというイメージです。

Aさん
He went through a tough time.
彼はとても辛い体験をした。

 

Aさん

Breaking up is a hard thing to go through.
別れるのは辛い経験だ。

Aさん
It was a struggle, but I got through it.
大変でしたが、なんとかやり遂げました。

③ undergo

undergoも「体験する、経験する」を表現することができますが、go throughと同様に不快、苦痛、または困難なことの経験や体験に使われる傾向があります。

Aさん
He underwent a great disappointment.
彼は大きな失望を経験した。
Aさん
She underwent emergency surgery.
彼女は緊急手術を受けた。
Aさん
They will undergo hard times.
彼らは辛い時期を経験することとなるだろう。

「体験」を強調したいとき

特に「体験した」という主観的なニュアンスを強調したいときには次のような表現を用います。

・have one’s first ~ experience
have one’s first ~ experienceで「初めての経験をする」という意味です。

Aさん
I had my first horse riding experience.
わたしは乗馬を初体験した。

・try one’s hand
try one’s handは「腕を試す、挑戦する」という意味。体験したことをより主観的に伝えることができます。

Aさん
I tried my hand at cooking Japanese food.
わたしは日本食を料理する体験をした。

・give a shot
give a shottry one’s hand と同様に「〜を試みる、〜をやってみる」という話し手の「やる」という気持ちが反映されるフレーズです。

Aさん
I gave surfing a shot.
わたしはサーフィンをやってみた。

「経験」を強調したいとき

「経験」はexperienceを使わずとも、現在完了を用いて表現することが可能です。

Aさん
I’ve never been to China.
わたしは中国へ行ったことがありません。
Aさん
She has met George before.
彼女は過去にジョージと会ったことがある。
Aさん
I have seen this movie twice.
この映画は2回観たことがあります。

ちなみにsee a movie は「映画館で映画を観る」という意味、家で映画を観る場合は「watch a movie」と表現します。

体験や経験にまつわる表現をご紹介

体験や経験にまつわる表現をご紹介します。

  • 体験レッスン trial lesson
  • 無料体験レッスン free trial lesson
Aさん
You can take a free trial lesson.
無料体験レッスンが受講できます。

体験型の学習 hands-on learning
hands-onは「実践的な」という意味です。

Aさん
Hands-on learning is very important in child education.
体験を伴った学習は子どもの教育にとても重要だ。

体験ツアー experience-basedexperience-oriented
experience-basedexperience-orientedは「体験に基づいた」という意味です。

Aさん
I‘dlike to take part in an experience-based tour.
体験ツアーに参加したいのですが。

未経験 newinexperienced

Aさん
I’m new at this job.
わたしはこの仕事の経験がありません。
Aさん
We welcome inexperienced people.
未経験者の方も歓迎です。

まとめ

今回は体験や経験に関する表現をご紹介しました。

自分の経験を話したり、相手の体験を尋ねたりすると、会話がグッと広がります。

日常会話においてよく使うフレーズなので、ぜひマスターしてくださいね。