「英語の会話力をつけたい!」 気軽にレッスンを受けられるオンライン英会話は、人気の学習法です。でも「十分な効果は上がるのだろうか」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、オンライン英会話を続けて得られる効果を説明、効果が出やすい利用法やレッスンを続けるコツを合わせて紹介します。

オンライン英会話を3年続けたら

仕事や資格取得、または留学、海外駐在などで英会話が必要になりそうな場合、どのくらいの期間勉強すれば十分な力がつくのか、気になるところと思います。もしオンライン英会話を3年間続けたとしたら、どのような効果があるのでしょうか。

英語ニュースの株や為替の市況を伝えるコーナーでは、「52週間」という単位がよく使われます。1年間の推移を表すときなどに出てきます。1年365日はおよそ52週間ですから、3年はその3倍で、52週×3年で156週になります。
もし週に1時間レッスンを受けるとしても、ンライン英会話を3年続ければ156時間の蓄積になるということですから、決して少ない時間ではありませんね。

「石の上にも三年」ということわざがありますが、3年は、何かを学ぶ上でひとつの区切りになるのかもしれません。そういえば、中学校や高校も3年で課程を修了しますよね。

何ヵ月目から英語が話せるようになる?

オンライン英会話で英語が話せるようになるのは何ヵ月目?

レッスンを始めるにあたって気になるのは、その効果です。オンライン英会話を始めた人たちが「英語が話せる」と感じるようになったのは、いつごろなのでしょうか。

「英語が話せる」とはどういう状態?

一口に「英語が話せる」といっても、イメージは人それぞれです。同時通訳のように人前でも流暢に話せるのか、仕事上のやりとりが過不足なくできるのか、日常の気軽な会話ができるのか、あなたが目標にするのはどのようなレベルでしょうか。

オンライン英会話で多くのひとが手応えを感じる3ヵ月目

オンライン英会話を始めた人が、「以前より聞き取りやすくなった」「だんだん話せるようになってきた」という手応えを感じるのは、3ヵ月目くらいが多いようです。

もちろん、それまでの英会話の経験値や、前項の「目標とするレベル」、レッスンを入れる頻度によっても個人差はあるでしょう。

「話せる」場面を増やしていく

自分が慣れた場面で、知っている内容を話すことなら、外国語でもうまくいきます。そして、うまく話せる場面を増やしていくことが英会話を上達させるコツです。

オンライン英会話は、実生活を超えて、あなたがいろいろなシーンを経験する助けになるはずです。だからこそ、続けることに意味があるのです。

子どものオンライン英会話の効果は?

子どものオンライン英会話の効果は?

今やオンラインレッスンは、大人対象のものだけではありません。コロナ禍で、学校に通う子どもたちもオンライン学習を経験した今、通信環境や機器の設定で大人のサポートさえ受けられれば、子どもたちもオンラインで英会話に挑戦して上達することができます。

英語に耳が慣れる

海外に暮らした経験がある人たちが異口同音に言うことのひとつに、「子どもは外国語に早く慣れる」があります。

たとえばアメリカに駐在した家族の場合、親たちがまだ英語に慣れないでいるうちに、現地校に通い始めた子どもが英語を聞き取れるようになるのはそう珍しいことではありません。

英語を話すことに慣れる

新しい単語を聞き取り、その意味がわかるようになれば、語彙は自分のものになります。受け答えやスピーチにも使えるようになるので、ことばをしまっておく「頭のなかの引き出し」の中身がどんどん増えることになります。

オンライン英会話で自信をつける効果

英語に限りませんが、外国語を学ぶには繰り返しと実践が鍵になります。うまく話せる自信がなくてもじもじしてしまう、周りの目が気になって話したいことが話せない経験は、外国に行ったり、外国人に接したことのある人には思い当たるのではないでしょうか。

オンライン英会話でレッスンを受けることは、子どもにとって、単に英語が聞き取れる、話せるということだけでなく、英語の会話のテンポやコミュニケーション・スタイルに慣れることにつながります。

小学校から英語の学習が始まり、特にオーラル・コミュニケーションが重視される今、物怖じせずに会話ができるスキルは、学校の授業でもきっと役立ちます。

オンライン英会話で場数を踏んでいれば、たとえば観光旅行中の外国人に出会ったとしても、”Hi!” と声をかけることに抵抗が少ないのではないでしょうか。英語を話すのは英語圏の人だけではありませんから、子どもが広く世界の人を知り、視野を広げるきっかけになるかもしれません。

オンライン英会話で効果が出ない6つの原因

オンライン英会話で効果が出ない6つの原因

オンライン英会話で思ったほどの効果が出ないとしたら、どのような原因が考えられるでしょうか。6つのパターンを考えてみました。

1 受け身に終わってしまう

オンライン英会話は画面を通して講師と向きあえるのが利点です。けれども、はずかしがって、レッスンをリードする講師にまかせきりでいると、自分が話す量が少なくなってしまうことがあります。

たとえば、質問されたことには”Yes.” や“No.”だけで答えてしまわず、理由や説明を言い添えるとか、自信がないことやわからないことは積極的に講師に質問してみることで、いっそう会話力をつけることができます。

2 レッスンが続けられない

教室に通ってレッスンを受けるのに比べると、オンライン英会話は講師と自分の都合で自由に時間が設定できる利点があります。

しかし、この「いつでもできる」ことに安心してレッスンの間隔が空いてしまい、いつの間にかやめてしまったりすると、十分な効果が上がりません。

レッスンは、前回の記憶があるうちに受けた方が積み重ねになります。自由に設定できるオンライン英会話のメリットを最大限に生かして、自分なりのペースでレッスンを続けましょう

3 レッスン後の復習をしない

「安心」が裏目に出るもうひとつのケースは、オンライン英会話のレッスン時間だけで勉強したつもりになり、十分な振り返りをしないでしまうことです。

レッスンが終わったあと、その日の会話を思い出しながら、聞き取れなかった単語や表現はなかったか、質問に対する自分の答えをもっとよくするにはどうしたらいいのか、少し考える時間がもてれば、表現の幅を広げることができます。

4 語彙と文法の知識が不十分

日常的な会話は必ずしも文法通りではありません。しかし、それでもまったく関係がないわけではありません。英語を聞く、話すことを可能にするには、単語を知っていなければなりませんし、文章を支える文法の知識が必要です。

たとえば何かをしてもらって「ありがとう」と言うとしたら、あなたは何通りの表現ができますか。日本語でも「サンキュー」から「どうもありがとうございます」「御礼申し上げます」など多彩な表現があるように、英語にも、場面や話し手の立場にふさわしい、いろいろな表現があります。

5 スクールが目標に合っていない

英会話を習ってどのようなことがしたいか、具体的なイメージはありますか。日常的な交流を目的にしているのか、職場で英語の電話や会議でも不自由なく話せるようになりたいのか、想定する場面や、あなたの習熟度によっても目標は変わるはずです。

オンライン英会話サービスを提供する会社や個人はたくさんあります。ウェブサイトやパンフレットの説明をよく読んで、どのようなコースがあるのか、主たる受講者は誰かをつかんでおくとよいでしょう。

6 講師との相性がよくない

オンライン英会話サービスには、さまざまな資格や指導歴の講師がいます。一定規模のスクールで採用される講師は、それなりの審査を経ているはずですが、残念ながら、講師と学習者の相性があまりよくない、ということは起こり得ます。

興味のある国の出身だとか、共通の趣味があるとか、「話して楽しい」感覚はレッスンを続ける上で大切な要素です。何かしっくりこない場合は、講師を変えてみることを考えてもいいかもしれません。

効果的な使い方や継続するコツは?

効果的な使い方や継続するコツは?

オンライン英会話を効果的に使う方法はあるのでしょうか。また、レッスンを続けるには何かコツがあるでしょうか。

face to face の利点を生かそう

オンライン英会話の魅力は、画面越しではあっても講師と差し向かいで話せることです。対面の教室でグループレッスンを受けるよりも、近い距離で講師と話すことができます。

講師が話しているときには、ぜひ口の動きに注目しましょう。正しく発音するヒントになります。また、講師の表情や身ぶりにも関心を向けてください。英語流のコミュニケーションに慣れることができるはずです。

レッスン後の振り返りを忘れずに

せっかく受講しているのですから、オンライン英会話の利点を生かさないのはもったいない!

レッスンの後は、その日の内容を思い出して、おさらいする時間をもちましょう。

小さなゴールを設定しよう

継続が大事とわかっていても、レッスンをなかなか続けられないのは、多くの場合、動機を見失ってしまうからです。特に、それなりに力のある中級以上の学習者の場合、伸び悩む時期をうまく越えられないことがあります。

学び続けるためには、自分なりのsmall steps、小さな目標をもちましょう。「好きな歌を覚える」「新聞のコラムを読む」でも、具体的な目標があれば、ひとつひとつ達成することで自信がつき、次の段階をめざす意欲が出るはずです。

まとめ

オンライン英会話は、続ければそれだけの効果が期待できます。レッスン開始3ヵ月で手応えがあるなら、3年の積み重ねはさらに大きいはずです。

英語にはMany a little makes a mickle.ということわざがあります。<ひとつひとつは小さなものでも、集まれば大きなものになる>という意味で、ちょうど日本の「ちりも積もれば山となる」と同じように使われます。

英語学習の王道は、やはり倦まずたゆまず続けることです。自分なりの目標をもち、小さなゴールを日々達成しながら、オンライン英会話で会話の力をつけましょう。