AIを使った英語のおもちゃやアプリは、この数年で「録音した音声を再生するだけ」の段階を抜けました。発音を聞き取って直す、子どもの返答に合わせて会話を変える、学習の記録を残す、といったことが家庭でもできます。
ただし、数が増えた分だけ入れ替わりも激しくなりました。この記事では、2026年8月時点で提供が続いていることを確認できた4つだけを紹介します。
家庭で使えるAI英語アプリ・おもちゃ4選

文字と音から始めるなら「Duolingo ABC」
語学アプリDuolingoの子ども向けアプリです。アルファベット、フォニックス、サイトワード、語彙を短いレッスンで扱い、なぞり書きやインタラクティブな絵本も入っています。
対象は未就学児から小学2年生相当で、700以上のレッスンが収録されています。広告もアプリ内課金もなく、オフラインでも使えます。
向いているのは、文字に興味が出てきた子です。読み書きの土台をつくる設計なので、会話の練習を求めている場合は次のBuddy.aiのほうが合います。
英語で話す練習をするなら「Buddy.ai」
ロボットのキャラクターと英語で話すアプリです。子どもの発音を聞き取り、うまく伝わらないときはキャラクターが言い直しを促します。1500以上の単語とフレーズが収録されています。
対象は3歳からで、効果が出やすいのは5歳から10歳とされています。画面の指示がすべて英語で、日本語の表示はありません。最初のうちは保護者が横について操作を手伝う形が現実的です。
無料で試せる範囲は限られており、続けるには課金が必要です。料金は変更されることがあるため、アプリストアで最新の表示を確認してください。
英語以外もまとめて触れさせたいなら「Khan Academy Kids」
非営利団体カーンアカデミーが提供する2歳から8歳向けの学習アプリです。フォニックス、リーディング、算数、絵本、歌が入っています。
特徴は、広告も課金も一切なく完全に無料である点です。子ども向けの個人情報保護基準にも対応しています。表示は英語のみです。
英語だけを集中して学ぶというより、英語で身の回りのことを学ぶ入口として機能します。まず何か1つ入れてみたいという家庭に向いています。
画面を使わずに会話したいなら「チャーピー」
音声認識で相手の言葉を理解して応答する、据置型の英会話ロボットです。内蔵カメラで顔や表情を認識し、Wi-Fiに接続すると扱えるフレーズ数が大きく増えます。
推奨年齢は6歳以上で、英会話の初級者から英検準1級・TOEIC800点レベルまで対応する設計です。幼児向けのおもちゃではなく、小学生以上が自分から話しかける使い方が前提になります。
本体価格のほかにクラウドサービスの月額費用がかかります。専用アプリの提供状況を含め、購入前に公式サイトで最新の情報を確認してください。
どれを選べばよいか迷ったときの基準

子どものタイプで選ぶ
- 文字やマークに興味を示す子……Duolingo ABC
- おしゃべりが好きで、返事が返ってくると喜ぶ子……Buddy.ai
- いろいろな分野に興味が飛ぶ子……Khan Academy Kids
- 画面を長く見せたくない、小学生以上の子……チャーピー
続くかどうかを費用より先に考える
高機能なものほど価格も上がりますが、使わなくなれば意味がありません。無料のDuolingo ABCとKhan Academy Kidsから始めて、子どもが英語で声を出すようになってから有料のものや機器の購入を検討する順番が無駄になりにくい方法です。
サービスが続くかどうかも確認する
AI教材は入れ替わりが早く、購入したあとにサービスが終わることがあります。実際に、家庭向けのAI英語学習ロボットMusioは、2026年3月でアフターサービスを終了しています。クラウドに接続して動く製品は、サービスが止まると機能が大きく制限されます。
数万円する機器を買うときは、販売元がどのくらいの期間サポートを約束しているかを購入前に確認してください。アプリであれば、退会しても損失が小さいという利点があります。
AI教材を家庭で使うときに保育の現場で意識していること
1回は10分から15分に区切る
長く使うほど身につくわけではありません。短い時間を毎日続けるほうが、子どもの記憶には残ります。終わりの時間を先に決めてから始めると、切り上げるときのやりとりが減ります。
大人が隣で反応する
AIが返事をしてくれても、子どもは「今の、聞こえてた?」と人に確かめたがります。正解を教える必要はありません。子どもが英語を口にしたときに反応が返ってくることが、次に話す動機になります。
合わないと感じたら早めに変える
教材が悪いのではなく、相性が合わないだけということがよくあります。2週間ほど使って子どもが自分から手を伸ばさないなら、別のものに切り替える判断で構いません。
正しさより、声を出したことを認める
発音の細かい違いを指摘されると、子どもは話すのをやめます。伝わったかどうかより、言ってみたことを認める関わり方のほうが、結果として発話の量が増えます。
AIと人の役割を分けて考える
AIが得意なのは、何度でも同じ練習に付き合うこと、発音を判定すること、記録を残すことです。一方で、なぜ英語を学ぶのかを実感させたり、うまくいかないときの気持ちを支えたりするのは人の役割です。この線引きについてはAIが得意なことと人にしかできないことの整理で詳しく扱っています。
絵本の読み聞かせにAIを取り入れる方法はAI読み聞かせと英語絵本の付き合い方にまとめています。
アプリやおもちゃで英語に触れる時間を増やしたうえで、人と話す機会も定期的に持ちたい場合は、Kimini英会話のように自宅から講師のレッスンを受けられるサービスを組み合わせる方法があります。
よくある質問
AI英語アプリは何歳から使えますか
2歳から使えるものがあります。Khan Academy Kidsは2歳から、Duolingo ABCとBuddy.aiは3歳前後からが対象です。チャーピーのような会話ロボットは6歳以上が推奨で、幼児には向きません。対象年齢はアプリストアや公式サイトに記載されています。
無料のアプリだけで英語は身につきますか
入口としては十分です。Duolingo ABCとKhan Academy Kidsは広告も課金もなく、内容量も豊富です。ただし、どちらも子どもが自分で操作して進める形式なので、人に向かって話す練習は別に用意する必要があります。
AIのおもちゃやアプリを使うと発音は良くなりますか
音声認識のあるものは効果があります。Buddy.aiやチャーピーは、聞き取れなかったときに反応が返らないため、子どもが自分で言い方を調整します。ただし、判定は完璧ではありません。認識されないことが続くと嫌になるので、うまくいかない日は無理に続けないでください。
1日どのくらい使うのが適切ですか
10分から15分が目安です。就学前の子どもが画面に集中できる時間はそれほど長くありません。時間を延ばすより、毎日同じ時間帯に短く使うほうが習慣として定着します。
子どもの音声データは安全ですか
製品によって扱いが異なります。Duolingo ABCとKhan Academy Kidsは子ども向けの個人情報保護基準に対応しており、広告表示もありません。クラウドに接続して会話するタイプの製品は、発話の内容がサーバーに送られる仕組みです。購入前にプライバシーポリシーで、録音の保存期間と第三者への提供の有無を確認してください。
買ったあとにサービスが終わることはありますか
あります。家庭向けのAI英語学習ロボットMusioは2026年3月にアフターサービスを終了しました。クラウド接続が前提の機器は、サービスが止まると使える機能が限られます。機器を購入するときは、サポート期間の記載を確認してください。
まとめ
2026年のAI英語教材は、子どもにとって教材というより遊び相手に近い存在になっています。だからこそ、性能の高さより、その子が自分から手を伸ばすかどうかで選ぶほうが続きます。
まずは無料のアプリから始めて、子どもが英語で声を出すようになってから次を検討する。この順番であれば、費用も失敗も小さく済みます。
AIとやりとりする時間に加えて、人に話が伝わる経験も持たせたい場合は、Kimini英会話のような講師と一対一で話せるレッスンを組み合わせる方法があります。
※この記事は2026年8月時点の情報にもとづいて更新しています。
