「英語は苦手だから子どもに教えられない」――そう感じている共働きのパパママは少なくありません。

仕事に家事に忙しい毎日の中で、改めて勉強する時間も取りづらいものです。

けれども実際には、親の苦手意識こそが子どもと一緒に成長するチャンスになります。

今回は、共働き家庭の体験談と保育士からのアドバイスを交えながら、忙しい家庭でも取り入れやすい英語の楽しみ方をご紹介します。

親が英語が苦手で「子どもにどうしたらいいかわからない」と感じる人が多い理由

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日本の英語教育の影響

  • 受験中心の学習
    日本の英語教育は長く「文法・読解」に偏ってきました。リスニングやスピーキングは後回しにされ、「使える英語」を学ぶ機会が少なかったのです。
  • 間違えることへの恐怖
    「正解はひとつ」という教育を受けてきたため、会話で文法や発音を間違えると「恥ずかしい」と感じやすい傾向があります。

実際に使う経験がない

  • 学校で6年学んでも「話せる実感」がないまま大人になるケースが多いです。
  • 英語を使う機会が限られているため、知識はあっても「実践での自信」が持てません。

親の「自分が苦手=教えられない」という思い込み

  • 「自分が正しく発音できないから、子どもに教えられない」と考えてしまう。
  • 「英語は専門家に任せないといけない」と思い込み、家庭での小さな取り組みを避けてしまう。

時間的・心理的ハードル

  • 共働き家庭では、学習サポートの時間が取りにくい。
  • 「英語=机に向かう勉強」と思い込み、ハードルを自ら上げてしまう。

周囲との比較

  • SNSや習い事仲間から「英語が得意な家庭」を目にして焦りを感じる。
  • 「自分の子は遅れているのでは」と不安になり、余計にどう関わればいいかわからなくなる。

つまり、多くの親が不安になるのは「自分の経験不足」と「完璧を求める気持ち」が原因です。ですが、実際には親が英語を完璧にできる必要はなく、一緒に楽しむ姿勢そのものが子どもへの最高の学びになります。

「苦手」だからこそ子どもと一緒に挑戦できる!

あるパパは「英語は学生時代から嫌いだったけれど、子どもが『Hello!』と声をかけてくれると自分もつい返したくなる」と話していました。完璧に発音できなくても、親が一緒に試行錯誤している姿は子どもにとって安心材料になります。

子どもは「親も学んでいるんだ」と感じると、自分の挑戦も自然にポジティブになります。大切なのは「間違えてもいい」という雰囲気を家庭で共有することです。

共働き家庭の英語習い事事情

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人気の習い事ランキングで常に上位

英会話教室やオンライン英会話は、共働き家庭における習い事の中でも人気が高い分野です。

特に小学校低学年から始める家庭が増え、「早いうちから英語に触れさせたい」というニーズが強まっています。

学童+英語の一体型サービスが拡大

放課後に学童保育に通いながら、同じ施設で英語のレッスンを受けられる「アフタースクール型」が増えています。

共働き家庭にとっては「送迎不要」「預かり時間中に学習できる」点が大きなメリットです。

オンライン英会話の普及

ネイティブやバイリンガル講師と1対1で話せるオンライン英会話は、自宅からできるため共働き世帯に人気。

平日夜や週末に対応しているサービスも多く、柔軟なスケジュール調整が可能です。

家庭内での英語環境づくり

英語の動画、音楽、絵本などを使って「自宅で英語に親しむ」スタイルも広がっています。

共働きで時間が限られているため、保護者も一緒に取り組める形が好まれています。

問題点と課題

送迎の負担

  • 英会話教室や学習塾は夕方に設定されていることが多く、仕事帰りに子どもを送迎するのは共働き家庭にとって大きな負担。
  • 学童から直接送迎できるスクールが限られており、移動に時間を取られるケースもあります。

費用の高さ

  • 英語は他の習い事と比べて月謝が高め(1万円以上/月が一般的)で、さらに教材費やイベント費がかかることもあります。
  • 兄弟姉妹がいる家庭では経済的な負担が大きく、「やらせたいけど続けられない」という声も。

親自身の英語への苦手意識

  • 親が英語に自信がない場合、家庭でのサポートが難しく「送り届けるだけ」で終わってしまうこともあります。
  • 子どもに「英語は勉強だから頑張らなきゃ」とプレッシャーを与えてしまうリスクも。

成果の見えにくさ

  • 英語学習は長期的な積み重ねが必要で、短期間では効果を実感しにくいのが特徴です。
  • 忙しい家庭では「やらせているのに伸びていないのでは?」と不安になり、途中でやめるケースもあります。

学習内容のばらつき

  • 英語教室やオンラインレッスンの質が大きく異なり、会話中心・文法中心・歌遊び中心などスタイルが多様。
  • 親が情報を比較して選ぶ負担が大きく、「とりあえず人気の教室へ」という選び方になりやすい。

共働き家庭に合った工夫のヒント

オンライン英会話って何歳からOK? 日本語への影響や英語嫌いを防ぐコツ!

オンライン英会話+家庭英語遊び

移動時間ゼロでレッスンが受けられるオンラインと、日常での簡単な英語フレーズを組み合わせる。

英語付き学童やアフタースクールの活用

放課後預かりと英語学習が一体化した施設なら、送迎や時間の調整が大幅に軽減。

親も一緒に「苦手を楽しむ」姿勢

完璧な英語でなくてもOK。「わからないから一緒に調べよう」と子どもと共に学ぶ姿が最大のサポートになる。

無理のないスタート

週1回から始め、慣れてから回数を増やす。子どもが「楽しい」と思えることを優先する。

スマホを味方にする!手軽にできる英語の取り入れ方

共働き家庭にとって、送迎不要でちょっとしたすきま時間にできる英語学習は大きな味方です。特にスマホは、親が英語に苦手意識を持っていても「一緒に楽しむ」道具として活用できます。

英語の歌や絵本アプリ

通勤中や寝る前の数分でも、英語の歌やデジタル絵本を一緒に見ることができます。歌は発音やリズムに自然と慣れるのに効果的。親が得意でなくても、アプリが正しい発音をしてくれるので安心です。

短時間オンライン英会話

1回5分から10分の子ども向けオンライン英会話サービスもあります。送り迎えが不要なうえ、親子で並んで参加すれば「親も挑戦している」姿を見せられます。

翻訳アプリで会話遊び

子どもが日本語で話した言葉を翻訳アプリに入れ、英語に変換して一緒に聞いてみるのもおすすめです。たとえば「今日はカレーを食べた」を翻訳して、英語でまねして言ってみるとゲーム感覚で盛り上がります。

 音声入力で英語を試す

スマホの音声入力機能を英語に設定し、単語やフレーズを話してみましょう。正しく入力されれば「通じた!」という自信に、うまくいかなければ「どう言ったらいいかな?」と学びのきっかけになります。

家事の合間に英語音声を流す

料理中や洗濯をしながら、英語のオーディオブックやポッドキャストをBGM代わりに流すのも効果的です。子どもは耳で自然に英語のリズムに慣れ、親も一緒に学ぶことができます。

スマホを使うと「学習」ではなく「生活の一部」として英語を取り入れやすくなります。大切なのは、親が上手に発音できるかではなく「一緒に英語を楽しむ空気をつくること」です。子どもは親の姿勢を敏感に感じ取ります。親がリラックスしていれば、子どもも自然に英語に親しんでいけます。

パパママの体験談

体験談1:パパの変化

「自分は英語が苦手で発音も自信がありません。でも、子どもと一緒に英語の歌を聴くうちに、間違えても楽しいと思えるようになりました。子どもの前では”一緒にやろう”の気持ちを見せることが大事なんですね。」

体験談2:ママの工夫

「平日はオンライン英会話を使っていますが、正直10分でも集中が切れます。そこで、寝る前に英語絵本を1ページ読むだけの日も。『今日はこれだけ』と割り切ると続けやすくなりました。」

保育士からのアドバイス

バイリンガル保育士が伝えたい「英語を話せる子」ではなく「英語を楽しめる子」に育てるには?

親の苦手は弱点ではなく教材になる

子どもは親が挑戦する姿から多くを学びます。完璧な英語よりも「間違えてもいい」という姿勢こそ、子どもに安心感を与えます。

短時間でOK

英語は”長時間まとめて”よりも”毎日少しずつ”。朝の5分で英語の歌をかけるだけでも効果があります。

家庭でできる実践アイデア

  • 夕食のときに「英語で乾杯!」と一言だけ取り入れる
  • お風呂で「one, two, three」と数を数える
  • 買い物のときに「apple」「milk」と英語で言ってみる

おわりに

英語の習い事は、子どもにとっての学びだけでなく、親にとっても「苦手を乗り越えるきっかけ」になります。

忙しい共働き家庭だからこそ、無理のない形で英語を楽しむ工夫が大切です。完璧を求める必要はありません。

親子で笑いながら英語に触れる時間が、何よりの学びになります。