英文ビジネスメールで依頼をするときは、内容に加えて「誰に」「どんな状況で」「どんな距離感で」伝えるかが重要です。
英語の依頼表現は、日本語ほど遠回しに伝える文化がない一方で、言い方を間違えると命令的・ぶっきらぼうに聞こえてしまうこともあります。

そこで本記事では、英語ビジネスメール・メッセージ(Slack・Teams・Chatworkなどのビジネスチャットで使う短い英文)でそのまま使える依頼フレーズを丁寧さのレベル別に整理し、例文とともに紹介します。

依頼メールのコツと注意点

依頼メールのコツと注意点

依頼メールでは、要件を簡潔に伝えつつ、相手への配慮を忘れないことが大切です。丁寧さと分かりやすさのバランスを意識することで、誤解や失礼を避け、スムーズなやり取りにつながります。依頼前に押さえておきたい基本のポイントを確認しましょう。

ポイントを押さえる

英語で依頼するときに意識したい基本は、次の3点です。

  • 何をお願いしたいのかを明確にする
  • 相手の負担を配慮した言い回しにする
  • 丁寧さと簡潔さのバランスを取る

特に英語では、前置きが長すぎると要点が伝わりにくくなります。一方で、短すぎると冷たい印象になるため、適度なクッションが欠かせません。

“please”は命令になることがある

「please を付ければ丁寧」と思われがちですが、実は please+命令文 は、状況によっては強く聞こえます。

Please send me the file by today.

文法的には正しいものの、上司や取引先に使うと「指示」に近い印象になることもあります。

バランスが大事

英語のビジネスメールも、日本語と同じくらい丁寧さ・配慮・謙虚さが求められます。「簡潔=そっけない」にならないよう、相手への配慮が伝わるフレーズを選びましょう。

丁寧に依頼する表現(フォーマル)

社外の取引先や初めて連絡する相手には、敬意と配慮が伝わるフォーマルな依頼表現が欠かせません。丁寧さを意識しつつ、回りくどくなりすぎないバランスが、信頼感を高めるポイントです。

Could you ~ ?

「~していただけますか」
「Can you」より丁寧で、失礼になりにくいフレーズです。

Could you send me the updated contract by tomorrow?
明日までに更新済みの契約書をお送りいただけますか。

Could you check the attached file when you have time?
お時間のあるときに添付ファイルをご確認いただけますか。

Would you mind ~ing?

「もしよろしければ~していただけますか」
控えめで、相手への配慮が強く感じられる表現です。

Would you mind reviewing the proposal before Friday?
金曜日までに提案書をご確認いただいてもよろしいでしょうか。

Would you mind letting me know your availability?
ご都合を教えていただいてもよろしいでしょうか。

「Would you mind~」の後に、動詞を進行形にした動名詞「~ing」が直接続く場合は、「~していただけますか?」という依頼を示します。(Weblio

Would you be able to ~ ?

「~していただくことは可能でしょうか」
相手の状況を尊重しながら依頼できる表現。「可能でしょうか」という柔らかさがあります。

Would you be able to attend the meeting next week?
来週の会議にご出席いただくことは可能でしょうか。

Would you be able to provide more details on this issue?
この件についてもう少し詳しく教えていただけますか。

Would it be possible for you to ~ ?

「~していただくことは可能でしょうか」
Would you be able to~?と同じニュアンスです。

I would appreciate it if you could ~.

「~していただけますと幸いです」
感謝の気持ちを前面に出した、丁寧な依頼表現です。

I would appreciate it if you could reply by the end of the day.
本日中にご返信いただけますと幸いです。

I would appreciate it if you could share your feedback.
ご意見を共有いただけますとありがたく存じます。

「I would appreciate it if you could」は、相手に何かをお願いするときに使われる表現です。このフレーズは、相手に対する感謝の気持ちを伝えつつ、丁寧に依頼するニュアンスがあります。(Weblio)

I would be grateful if you could ~.

「~していただけますと幸いでございます」
より改まった表現で、重要な依頼に向いています。

It would be helpful if you could ~.

「~していただけると助かります」
やや柔らかく、実務で使いやすい表現です。

I was hoping that you could ~.

「~していただけますか」
遠回しで丁寧な印象を与える表現です。

やや丁寧な表現(社内・慣れた相手向け)

やや丁寧な表現(社内・慣れた相手向け)

社内や日頃からやり取りのある相手には、丁寧すぎない自然な表現が適しています。適度な配慮を残しつつ、要件を端的に伝えることで、堅苦しさを避けたスムーズなコミュニケーションが可能になります。

I would like to ask you to ~.

「~をお願いしたいのですが」
丁寧さはありつつ、フォーマルすぎない依頼表現。社内メールでよく使われます。

I would like to ask you to prepare the meeting agenda.
会議のアジェンダを準備してもらえますか。

I would like to ask you to follow up with the client.
クライアントへのフォローをお願いしたいです。

Would you please ~ ?

「please」が入ることで丁寧になりますが、文脈によっては命令的に聞こえることもあるため注意。

Would you please update the document?
資料を更新してもらえますか。

Would you please let me know once it’s done?
完了したら教えてもらえますか。

I would like you to ~.

「~してほしいです」
依頼内容が明確で、社内向きの表現です。

I would like you to join the meeting this afternoon.
今日の午後の会議に参加してほしいです。

I would like you to review this draft.
この下書きを確認してほしいです。

ビジネスメッセージ(チャット)のコツ

チャットではメールより簡潔に表現してもかまいませんが、依頼の丁寧さは同じく重要です。次のような表現をすることができます。

Could you take a look when you have time?
お時間あるときに見ていただけますか?

Would it be possible to update this today?
本日中に更新していただくことは可能でしょうか?

まとめ

英語の依頼表現は、「丁寧すぎても不自然」「短すぎても失礼」になりがちです。

今回紹介したフレーズを、相手・場面・媒体(メール/チャット)に合わせて使い分けることで、伝わりやすく印象の良いコミュニケーションができます。

最初は定番表現を使い、慣れてきたら少しずつバリエーションを増やしていくとよいでしょう。

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anna 英語教育コンテンツライター / English Education Content Writer
新聞記者としての取材・執筆経験を経て、英語教育分野を中心に活動するライター。英文学専攻および国際交流経験を活かし、英語学習や異文化理解に関する情報を発信している。