ビジネスの現場では、提案・資料・サポート・打ち合わせなど、さまざまな申し出を受ける機会があります。しかし、すべてを受け入れるわけにはいかないのが現実です。そんなときに必要になるのが、「不要です」「今回はけっこうです」といった意思表示です。
日本語では、遠回しな言い方で相手に察してもらうことも少なくありません。一方、英語のビジネスコミュニケーションでは、必要か不要かを言葉で明確に伝えることが求められます。

とはいえ、ストレートに断ればよいわけではありません。大切なのは、相手への感謝や配慮を示しながら、誠実に状況を伝えること。英語には、そのための「クッション表現」と「やわらかい不要表現」が豊富に用意されています。
この記事では、英語ビジネスメール・メッセージ(Slack・Teams・Chatworkなどのビジネスチャットで使う短い英文)で「不要」をスマートに伝えるコツと例文をご紹介します。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • 英語で「不要です」と伝える際は、否定をストレートに言い切らず、感謝や配慮を添えることが重要です。
  • That won’t be necessary. や We’ll have to pass on this. などを使うと、やわらかく丁寧に断ることができます。
  • I’m afraid や I really appreciate your offer などのクッション表現を加えることで、相手との関係性を保ちながら意思表示できます

「不要」を伝えるフレーズ

【例文付き】英語ビジネスメールで「今回は不要です」を丁寧に伝える方法、クッション表現

「不要です」と伝える場面でも、ビジネス英語では否定的な言い切りを避けるのが基本です。必要がない理由やタイミングをやわらかく示すことで、相手との関係性を保ったまま意思を伝えることができます。

「けっこうです」「不要です」に近い表現

That won’t be necessary.
(それは必要ありません)

It won’t be necessary for now.
(今のところ必要ありません)

That won’t be necessary this time.
(今のところ必要ありません)

命令的にならず、落ち着いたビジネス表現です。

対応不要を伝える定番表現

Please note that no action is required.
(ご対応いただく必要はございません)

社内外どちらでも使える実務的な表現です。

Please note that=「予めご了承ください、ご了承ください」(Weblio

購入・導入を見送る場合

We are not in the market for that right now.
(現在、それを購入する予定はありません)
▼例文
Thank you for the offer, but we are not in the market for that at the moment.
(ご提案ありがとうございます。しかし、現時点では検討しておりません)

not in the market は「探していない/買う予定がない」という表現です。

in the market for something=「​interested in buying something」(Oxford Learners Dictionaries

「~には及びません」

There’s nothing to worry about.
(ご心配には及びません)

There’s nothing you need to prepare at this stage.
(現時点ではご準備は不要です)

見送る・辞退する

We’ll have to pass on this.
(今回は見送らせていただきます)
▼例文
I appreciate you reaching out, but we’ll have to pass on this occasion.
(ご連絡には感謝しますが、今回は見送らせていただきます)

pass on を使うことで、角の立たない断り方になります。

断りクッション表現

断りクッション表現

英語で「不要」を伝えるときは、いきなり本題に入らず、クッション表現を添えるのが基本です。感謝・残念な気持ち・検討した事実などを先に伝えることで、相手に配慮した印象になります。

I’m afraid

「恐縮ですが」「恐れ入りますが」「あいにくですが」

I’m afraid that it won’t be necessary for now.
(恐れ入りますが、現時点では必要ありません)

I really appreciate your offer,

「ありがたいお話ではございますが」「お気持ちはありがたいのですが」

I really appreciate your offer, but it won’t be necessary this time.
(ありがたいご提案ではございます、今のところ不要です)

After careful consideration,

「検討を重ねましたが」

After careful consideration, we’ve decided to pass on this proposal.
(検討を重ねましたが、今回は見送ることにしました)

Unfortunately,

「残念ながら」「あいにく」「せっかくのお話ではございますが」

Unfortunately, we won’t be able to proceed, so no further action is required.
(残念ながら、進めることができかねますので追加の対応は不要です)

I wish we could~

「できれば~したいのですが」

I wish we could move forward, but it won’t be necessary this time.
(進められればよいのですが、今回は不要です)

▼クッション言葉については、下記の記事もご参照ください
【例文付き】英文ビジネスメール・メッセージでクッション言葉を上手に使うには?実務で役立つヒント

英語ビジネスメッセージ(チャット)の場合は?

英語ビジネスメッセージ(チャット)の場合は?

チャットでは、メールほど丁寧な前置きは不要ですが、冷たく見えない配慮は欠かせません。結論を先に述べ、短い感謝や理由を添えるのがポイントです。

▼例文(チャット向き)

Thanks for checking. No action is needed for now.
(確認ありがとうございます。今のところ対応は不要です)

We’ll pass on this for now, but thank you for the suggestion.
(今回は見送らせていただきますが、ご提案ありがとうございます)

Not needed at this stage. I appreciate the support.
(現段階では不要です。ご協力ありがとうございます)

短くても、ひと言の感謝があるだけで印象は大きく変わります。

まとめ

ビジネスの場で「不要です」「今回は見送ります」と伝えることは、誰にとっても少し気をつかうものです。英語では特に、はっきり伝える姿勢が求められる一方で、言い方次第で相手に与える印象は大きく変わります。
大切なのは、不要である理由やタイミングを簡潔に示しつつ、相手への配慮を忘れないことです。クッション表現を添えたり、感謝のひと言を加えたりするだけで、断りの表現は柔らかくなります。

今回ご紹介したフレーズは、ビジネスシーンで安心して使えるものばかりです。「断る=関係が悪くなる」ではありません。むしろ、状況を誠実に伝えることは、信頼関係を保つうえで欠かせないコミュニケーションです。
表現の引き出しを増やしておけば、いざという場面でも慌てずに対応できます。英語でも、自分の意思を丁寧に、そしてスマートに伝えていきましょう。

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anna 英語教育コンテンツライター / English Education Content Writer
新聞記者としての取材・執筆経験を経て、英語教育分野を中心に活動するライター。英文学専攻および国際交流経験を活かし、英語学習や異文化理解に関する情報を発信している。