ビジネス文書やメールでよく使われる日本語表現のひとつに「ご査収ください」があります。
「資料を添付しておりますので、ご査収ください」「見積書を送付いたしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします」など、日常業務ではおなじみの言葉ではないでしょうか。

ところが、この「ご査収ください」、英語に直そうとすると意外と悩みます。日本語では一言で済む表現ですが、英語では「何をしてほしいのか」をもう少し具体的に伝える必要があります。

この記事では、「書類・ファイルを送ったとき」、「受け取ったかどうかを確認したいとき」、「フォーマル/ややカジュアルに言い分けたいとき」といった場面別に、「受領依頼」を英語ビジネスメール・メッセージ(Slack・Teams・Chatworkなどのビジネスチャットで使う短い英文)に自然に落とし込むヒントと例文をご紹介します。

この記事の3行まとめ(AI要約)

  • 「ご査収ください」は英語では直訳せず、「添付したので確認してほしい」「受領を知らせてほしい」など、目的ごとに表現を使い分けるのが自然です。
  • Please find attached ~ は定番ですが、I have attached ~ や Please take a look at ~ など、より自然で柔らかい表現も実務でよく使われます。
  • 受領確認が必要な場合は、Could you please confirm receipt of ~? や Please acknowledge receipt of ~ のように、「受け取ったことを知らせてほしい」と具体的に伝えることが重要です。

「ご査収ください」とは?

「ご査収ください」とは?

「査収」とは、「内容をよく確認したうえで受け取る」という意味を持つ言葉です。主に金銭や書類に対して使われ、ビジネスでは以下のような場面で登場します。

  • 請求書・契約書を送る
  • 資料や報告書を添付する
  • 郵送物の到着を知らせる

重要なのは、「ご査収ください」が「受け取ってほしい」「内容を確認してほしい」という2つの意味を同時に含んでいる点です。

英語では、この2つを分けて表現するほうが自然になることが多く、その違いを理解することが上達の近道です。

「ご査収ください」の英語フレーズ(基本・定番)

「ご査収ください」とは?

まずは、英語ビジネスメールで長年使われてきた定番表現から見ていきましょう。ややフォーマルですが、社外メールや正式文書では今も広く使われています。

Please find enclosed ~

(~を同封しております)
※主に郵送物で使用されます。

Please find enclosed the price list for our services.
弊社サービスの価格表を同封しております。ご査収ください。

<使用場面>
・カタログ、書類を郵送するとき
・ややフォーマルな文書送付

enclose=「to put something in the same envelope, package, etc. as something else」(Oxford Learners Dictionaries

Please kindly find enclosed ~

(~を同封しております/ご査収ください)

Please kindly find enclosed a copy of the contract agreement.
契約書のコピーを同封しております。ご査収ください。

「kindly」が入ることで丁寧さは増しますが、やや古風に感じられることもあります。

Kindly find enclosed ~

(~を同封しております)

Kindly find enclosed the report you requested.
ご要望されていたレポートを同封しております。ご査収ください。

命令的に感じる場合があるため、関係性によっては避けたほうが無難です。

Please find attached ~

(~を添付しております)
※メールで最もよく使われる表現

Please find attached the quotation you requested.
ご依頼いただいた見積書を添付しております。ご査収ください。

Please kindly find attached ~

(~を添付いたします)

Please kindly find attached the quotation you requested.
ご依頼いただいた見積書を添付しております。ご査収ください。

最近は Please find attached だけで十分丁寧とされる場面も多く、「kindly」は必須ではありません。

ややカジュアルな「ご査収ください」

ビジネスの現場で役立つ「firm」の類語と使い分け

頻繁にやり取りする相手や、堅すぎないトーンが求められる場面では、定型表現よりもシンプルで自然な言い回しが好まれます。

 I have attached ~

(~を添付しています)

I have attached the updated schedule for your review.
更新したスケジュールを添付しましたので、ご確認ください。

<使用場面>
・日常的な業務連絡
・社内、関係性のある取引先

Here is / Here are ~

(こちらが~です)

Here is the updated cost breakdown for your review.
こちらが更新後の費用内訳です。ご確認ください。(ご査収ください)

非常に自然で、チャットや短めのメールにも向いています。

Please see the attached ~

(ご確認ください)

Please see the attached proposal document for further details.
詳細につきましては、添付の提案書をご確認ください。

Please take a look at ~

(~をご覧ください)

Please take a look at the attached file for further details.
詳細につきましては、添付ファイルをご確認ください。

「軽く確認してほしい」ニュアンスがあり、強すぎません。

Kindly confirm ~

(~をご確認ください/受領をご確認ください)

Kindly confirm the key points outlined above at your convenience.
上記の要点について、ご都合のよいタイミングでご確認ください。

フォーマルな「ご査収ください」

契約書や重要書類など、受領の事実そのものが重要な場合は、より明確でフォーマルな表現を使います。

Could you please confirm receipt of ~?

(~を受領したかどうかご確認いただけますか)

I have attached the contract documents.
Could you please confirm receipt of this email?
契約書を添付いたしました。本メールを受領されたかご確認ください。

I would appreciate it if you could verify ~

(~をご確認いただけますと幸いです)

I would appreciate it if you could verify the attached information.
添付情報をご確認いただけますと幸いです。

<使用場面>
・正式な依頼
・初めての相手、社外向け

verify=「to check that something is true or accurate」(Oxford Learners Dictionaries

「受領の確認をお知らせください」

英語でどう言う?ビジネスメール・メッセージの「ご了承・ご理解」を伝える表現

「受け取ったかどうかを必ず知りたい」場合には、返信を求める形で明確に伝えます。

Please acknowledge receipt of ~ by replying to this email.

(~受領の確認を本メールへの返信でお知らせください)

Please acknowledge receipt of the documents by replying to this email.
書類を受領されましたら、本メールへの返信でお知らせください。

<使用場面>
・納品物
・期限が絡む書類

英語ビジネスメッセージ(チャット)のフレーズ

ビジネスチャットでは、メールよりも簡潔さとスピードが重視されます。その一方で、英語では短く書きすぎると、意図せずぶっきらぼうに見えてしまうこともあります。
そのため、チャットでは「要点+ひと言の配慮」を添えることが大切です。
たとえば次のようなフレーズがあります。

I’ve shared the file here.
Please let me know once you’ve received it.
こちらにファイルを共有しました。
受領されましたらお知らせください。

まとめ

英語メールで「ご査収ください」や受領の確認を依頼する際は、相手との関係性とやり取りの頻度に応じて表現を選ぶことが大切です。
また、「何を」「どこまで」確認してほしいのかを具体的に伝えることで、相手にとって対応しやすい、丁寧な印象のメールになります。

形式にとらわれすぎず、相手への配慮が伝わる一文を意識することが、英語ビジネスメールをスマートに仕上げるコツです。

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anna 英語教育コンテンツライター / English Education Content Writer
新聞記者としての取材・執筆経験を経て、英語教育分野を中心に活動するライター。英文学専攻および国際交流経験を活かし、英語学習や異文化理解に関する情報を発信している。