英語の単語がなかなか覚えられない。
何度繰り返しても、翌日には忘れてしまう。
小学生の英語学習において、この悩みは多くの家庭で共通しているものではないでしょうか。
わが家でも、長女が英検の学習を始めた頃、まさに同じ壁に直面していました。
単語カードを使い、書いて覚え、繰り返し確認していましたが、思うように定着しませんでした。
「もっと回数を増やせば覚えられるはず」と考えていましたが、結果として単語学習そのものが負担になっていきました。
その後、学習の軸を「暗記量」から「読む量」に切り替えたことで、長女の英語との向き合い方は少しずつ変化していきました。
本記事では、その気づきに至った背景と、実際に家庭で行った取り組みについてお伝えします。
この記事の3行まとめ(AI要約)
- 単語だけの暗記では定着しにくい:単語カードや書き取りを繰り返しても、文章の中で意味と結びつかず「知っているのに読めない」状態になりやすい。
- 学習の軸を「暗記量」から「読む量」へ切り替えることが有効:薄い英語絵本や短い教材を繰り返し読むことで、無理なく同じ単語に何度も触れる機会が生まれる。
- 文章の中で繰り返し出会うことで「覚えた単語」が「知っている単語」に変わる:長文問題や教材を読み物として活用することが、単語定着と理解の広がりにつながる。
単語だけの学習では定着しなかった

長女が英検対策を始めた頃、家庭では単語学習に重点を置いていました。
当時は、「まずは単語を覚えなければ英語は読めない」という意識が強く、単語カードや書き取りなど、暗記中心の学習を続けていました。
それでも、翌日になると忘れている単語が多く、「昨日やったはずなのに思い出せない」という状況の繰り返しでした。
単語だけを覚えても、文章の中では意味がすぐに結びつかず、「知っているはずなのに読めない」と感じる場面も少なくありませんでした。
今振り返ると、この頃は単語が文章から切り離され、「使われる場面」と結びついていなかったのだと思います。
「覚えたかどうか」を確認することが学習の中心となり、英語を「使うもの」ではなく、「思い出すもの」として捉えてしまっていたことが、この時期の大きな課題でした。
読む量を増やしたきっかけ
転機となったのは、小学5年生の秋に英検4級の学習を本格的に始めたことでした。
英検4級では中学2年生修了程度の内容が出題されるため、それまでよりも覚える単語が一気に増えます。
そのため、家庭でも特に単語・フレーズを覚えることを重視して学習を進めていました。
ところが、問題を解く中で、単語帳で覚えたはずの語でも、文章になると意味がつながらない場面が増えていきました。
「単語は知っているはずなのに、読めない。」
そのとき初めて、単語の意味を覚えることと、文章の中で理解できることは別なのだと感じました。
中学英語を見据えたとき、「単語を増やすこと」だけではなく、「文章の中で単語に繰り返し触れること」が必要なのではないかと考えるようになりました。
そこでわが家では、暗記を増やすのではなく、「読む量」を増やす学習へ切り替えることにしました。
わが家が実際に増やした「読む量」

「読む量を増やす」といっても、いきなり長い英文を読ませるような学習に切り替えたわけではありません。
むしろ意識したのは、「子どもが無理なく最後まで読めるものを、日常の中にどれだけ増やせるか」という点でした。
単語学習のようにひたすら「暗記をこなす」というよりも、「英語に触れる回数そのものを増やす」ことを大切にしました。
そのため、わが家ではできるだけ負担が少なく、繰り返し読めるものを選ぶようにしました。
負担の少ない英語絵本から始める
最初に取り入れたのは、非常に薄い英語絵本でした。
1冊読むのに数分で終わる程度の、ページ数の少ないものを選びました。
最初の頃は、ある程度レベルの高い本を選ぶべきだと考えていましたが、それでは途中で負担が大きくなり、継続が難しくなっていました。
「最後まで無理なく読めること」を最優先し、わからない単語があっても止まらず、絵や文脈から意味を推測しながら読み進めるようにしました。
結果として、同じ絵本を繰り返し読むようになり、自然と同じ単語に何度も触れる機会が生まれました。
英会話教材を「読み物」として活用する
長女は小3後半からオンライン英会話を継続しています。
レッスン後の教材は、以前はそのままにしていましたが、途中から毎回読み返すことを習慣にしました。
教材はタブレットで閲覧する場合もあれば、印刷して使用する場合もあります。
特に活用しやすかったのは、A4サイズ1枚程度に収めたプリントでした。
他にも無料でダウンロードできるプリント教材なども取り入れ、「最後まで読んでも負担にならない量」に調整しました。
長い文章ではなく、「気軽に最後まで読める長さ」であることを重視しました。
レッスン内容を思い出しながら読むことで、単語や表現が自然に再登場し、記憶の定着につながりました。
問題集の長文も「読む教材」にする
英検対策では、単語帳中心の学習から長文読解中心の学習へと移行しました。
問題を解くことだけを目的とするのではなく、「文章に触れること」を意識して長文問題に取り組みました。
さまざまな長文問題が掲載された問題集を選び、できるだけ多くの英文に触れられるようにしました。
その中で重要だったのは、単語を単体で覚えるのではなく、文章の中で繰り返し出会うことです。
同じ単語が別の文章でも登場することで、「また出てきた」という認識が生まれるようになりました。
わが家では、単語帳を繰り返すのではなく、多くの文章に触れる中で単語を覚えていく方針に切り替えました。
この転換が、単語学習の負担を下げると同時に、理解の広がりにもつながっていきました。
「覚える」から「知っている」へ

読む量を増やしたことで、学習の様子にははっきりとした変化が見られるようになりました。
読む量を増やす前は、単語学習のたびに「覚えたのに忘れた」「また出てきたけれど思い出せない」といった状態が繰り返されていました。
そのたびに、同じ単語を何度も一から覚え直すような流れになっていました。
一方で、読む機会が増えていくにつれて、その様子は少しずつ変化していきました。
ある時から、「これ前にも見た」「この単語はこの文章で見たことがある」といった反応が自然に出るようになっていきました。
単語を単体で思い出そうとするのではなく、文章の中で意味が立ち上がるような感覚が少しずつ育っていった印象があります。
特に大きな変化として感じられたのは、「わからない単語があっても止まらなくなる場面が増えたこと」です。
当時は、一つわからない単語があるだけで思考が止まってしまうことも多かったのですが、前後の文やこれまでに触れた経験から意味を補いながら読み進める姿が見られるようになりました。
英語を「単語の集合」として捉えるのではなく、「文章として理解するもの」として受け止める感覚が、少しずつ定着していったように感じています。
まとめ|単語が覚えられないときは「読む量」を見直す
単語が覚えられないと感じるたびに、わが家では暗記の回数を増やしていました。
しかし実際には、必要だったのは暗記の強化ではなく、英語に触れる量そのものを増やすことでした。
薄い英語絵本を最後まで読むことや、A4サイズ程度の短い教材を繰り返し読むこと、英検の長文を「問題として解くもの」ではなく「読むもの」として扱うこと。
こうした積み重ねが、単語との向き合い方を変えていきました。
単語は一度覚えただけでは定着しにくいですが、文章の中で繰り返し出会うことで意味と使われ方が結びついていきます。
その結果、「覚えた単語」から「知っている単語」へと変化していく感覚が生まれました。
英語学習においては、「どれだけ覚えたか」だけでなく、「どれだけ英語に触れているか」という視点が大切だと感じています。
単語が覚えられないと感じたときは、「暗記量」を増やす前に、「読む量」を少し意識してみてはいかがでしょうか。
毎日の小さな「読む」の積み重ねが、英語を「覚えるもの」から「自然とわかるもの」へ変えてくれるかもしれません。
