オーストリア中北部にある美しい都市ザルツブルク(Salzburg)。歴史的建造物が建ち並ぶ旧市街はユネスコの世界遺産にも登録されており、音楽と文化、歴史が息づく魅力的な街です。
この記事では、ザルツブルクの魅力を英語表現を交えて紹介します。
ザルツブルクの基本情報

ザルツブルクは、ドイツとの国境近くに位置する中世の雰囲気を残す都市です。その中心にはザルツァッハ川が流れ、美しいバロック建築が建ち並びます。市街地は徒歩で巡れるほどコンパクトですが、見どころが詰まっています。
岩塩の交易で発展した都市
「ザルツブルク(Salzburg)」という名前には、「塩の城」という意味があります。周辺の山々で採れる岩塩は、かつて非常に貴重な商品であり、この地域の富と繁栄の礎となりました。
神童・モーツァルトの生誕地
ザルツブルクといえば、忘れてはならないのが音楽の天才ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトです。モーツァルトは1756年にこの街で生まれ、幼いころから音楽の才能を発揮しました。
「北のローマ」「北のフィレンツェ」
ザルツブルクは、その美しい街並みから「北のローマ」「北のフィレンツェ」と称されることもあります。これは、カトリック文化の中心地としての役割や、美術・建築のレベルが非常に高いことに由来します。
「ザルツブルク市街の歴史地区」英語フレーズ
オーストリアの公用語はドイツ語です。ただし、標準ドイツ語とは少し異なっています。
旅行者が多いウィーンやザルツブルクは、英語が通じるといわれています。英語でザルツブルクを紹介したいときに役立つ表現をいくつかご紹介します。
訳)ザルツブルクは、ザルツァッハ川を挟んで西側が旧市街、東側が新市街です。
訳)ザルツブルク市街の歴史地区には、みごとなバロック建築が建ち並んでいます。
訳)ザルツブルクは、モーツァルトの生誕地として有名です。
訳)ザルツブルクは、映画『サウンド・オブ・ミュージック』のロケ地としても知られています。
英会話の練習に使ってみてくださいね!
世界遺産になった年や理由は?
ザルツブルク市街の歴史地区が世界遺産に登録された年と登録された理由をみていきましょう。
世界遺産になった年
訳)ザルツブルク市街の歴史地区は、1996年にユネスコの世界文化遺産として登録されました。
世界遺産になった理由
ザルツブルク市街の歴史地区が世界遺産に登録された理由は、次のようなことだといわれています。
訳)理由の1つは、イタリアとドイツの文化が交差することで、長期に渡って文化交流が行われていたということです。
訳)ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトという世界的な音楽家の生誕地で、音楽の発展に重要な役割を果たしたことも大きな理由です。
訳)中世後期から20世紀までの建造物が存在し、歴史的都市構造をよく残していることなどから、高い文化的価値が認められたのです。
参照:UNESCO World Heritage Centre:Historic Centre of the City of Salzburg
ザルツブルクの歴史

ザルツブルクの歴史は、ローマ時代までさかのぼります。中世には大司教の支配下に入り、独自の文化と宗教的影響を強めていきました。その後、ハプスブルク家の支配を経て、オーストリア帝国の一部となります。
「ザルツブルク市街の歴史地区」主なスポット
モーツァルトの生家:Mozart’s Birthplace
旧市街ゲトライデ通りにある黄色い建物。モーツァルトが生まれた家は現在博物館になっており、楽器や手紙などが展示されています。
訳)モーツァルトは、5歳のときにはじめて作曲したと言われ、「神童」と呼ばれています。
ホーエンザルツブルク城:Hohensalzburg Fortress
ザルツブルクの象徴ともいえる丘の上の城。中世の雰囲気を残す内部と、展望台からの絶景は必見です。
ザルツブルク大司教宮殿(レジデンツ):Residenz Palace
12世紀以来、歴代大司教の住居だった豪華な宮殿。絵画や家具が展示され、まさに「北のローマ」の名にふさわしい荘厳な空間です。
ザルツブルク大聖堂:Salzburg Cathedral
壮大なバロック様式の教会で、モーツァルトが洗礼を受けた場所としても知られています。
ミラベル宮殿:Mirabell Palace
庭園がとても美しく、映画『サウンド・オブ・ミュージック』の撮影場所にもなっています。ギリシャ神話を題材にした石像や噴水があり、人気のスポットです。
ノンベルク修道院:Nonnberg Abbey
ベネディクト派の修道院で、ドイツ語圏で最古の女子修道院。荘厳な建物と静かな雰囲気が特徴です。
聖ペーター僧院教会:St. Peter’s Abbey
ドイツ語圏最古の男子修道院。歴史ある教会と墓地が美しい僧院で、建物の中は荘厳です。
レジデンツ広場:Residents’ Square
ザルツブルク旧市街地の中心的な広場で、噴水や馬車の姿が絵になる空間です。イベントもよく開催されます。
ゲトライデガッセ(ゲトライデ通り)
おしゃれなお店やカフェが並ぶ旧市街のメインストリート。「ガッセ」はドイツ語で「小さな通り」を意味します。アイアン製の看板が伝統的で美しく、散歩するだけでも楽しい場所です。
まとめ
ザルツブルク市街の歴史地区は、音楽と歴史、芸術が調和したヨーロッパ屈指の美しい街です。とくに、夏に開催される「ザルツブルク音楽祭」のシーズンは観光客でにぎわいます。
英語でその魅力を紹介すれば、語学の勉強ももっと楽しくなるはずです。次の旅行や英会話の話題に、ぜひザルツブルクを加えてみてください。
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