日本には「英語は正しく、美しく発音しないといけない」という空気がどこかにあります。
なぜ日本人は発音コンプレックスを抱えやすいのでしょうか。
ここでは、英語発音に不安を抱える親が少しでも気持ちを軽くし、無理なく英語を続けられるヒントをまとめます。
なぜ日本人は「発音」に強いコンプレックスを持ちやすいのか

日本では学校教育の影響もあり、「正解の発音」が存在する、と考えられることが少なくありません。テスト文化の中で、英語は間違えてはいけない教科として扱われてきました。また、日本語が母語として発音変化の少ない言語であることも影響しています。日本語には英語のような強弱アクセント、子音連結、母音省略といった音の変化がほぼないため、英語の音が「特別難しいもの」として感じられがちです。
一方、世界には「自国アクセント込みの英語」を堂々と話す国が少なくありません。例えばヨーロッパの国々では、アクセントの違いがあること自体が当然で、発音よりも内容やコミュニケーション力が重視されます。インドやフィリピンなど多言語が混在する国々でも、発音の多様性は当たり前で、多少の訛りがあっても「使える英語」が評価されます。
つまり、日本人だけが極端に「発音を完璧にしなければ」と思い込んでしまっている側面があるのです。
親が英語にコンプレックスを持つとき、まず大切にしたい視点

子どもは親の発音を「正しいかどうか」で判断しない
小さな子どもにとって、英語は音楽と同じように耳で楽しむものです。親の発音がネイティブのようでなくても、子どもは自然に英語のリズムや語感を吸収します。「間違ってたらどうしよう」と思う気持ちより、「一緒に言ってみよう」という姿勢を示すことの方がずっと大切です。
発音の上達は“筋トレ”と同じ。年齢ではなく継続がカギ
英語の発音は才能というより筋肉の使い方です。大人でも練習すれば変化しますし、いきなり完璧になる必要もありません。日々の小さなチャレンジが、子どもの前で「失敗してもまたやってみる」姿を自然に見せるチャンスにもなります。
親が楽しんでいると、子どもも自然に英語を好きになる
大人がプレッシャーを感じたまま取り組むと、子どもにも緊張感が伝わります。逆に、「ちょっと変かな。でも楽しいね」と笑いながら英語を使う親の姿は、子どもにとって最高の英語モデルです。
無理なく続けるためのヒント

完璧を求めない。七割できたら十分スタート
「正しい発音で言わなきゃ」と思うと声が出なくなります。まずは自分が知っている範囲で使うこと、間違えたら直せばいいと柔らかく構えることを意識しましょう。
自分の発音をサポートしてくれるツールを活用する
AIアプリや読み上げツールを使えば、正しい発音を確認したり、一緒に練習することも簡単です。親が「調べながら話している」姿は、子どもの学びにもつながります。
子どもと一緒に「遊びながら」英語を使う
音楽、絵本、短いフレーズ遊びなど、英語は遊びの中でこそ自然につながります。発音が気になるなら、歌や読み聞かせは特に効果的です。メロディがあることで英語のリズムを掴みやすくなります。
ネイティブの音は「聞く時間」を増やせば自然に慣れる
発音が気になるときほど、たくさん話そうとするより、まず「よく聞くこと」が近道です。通勤時間や家事中に英語の音声を流すだけでも十分に耳が鍛えられます。
手軽にできる“発音サポート方法”
日常に取り入れやすく、効果につながりやすい方法も大切です。
録音して自分の声をチェックする
スマホなどで自分の英語を録音し、ネイティブの音声と比べる。自分の声を“客観的に聞く”ことで、自分でも気づきにくい発音の違いに気づきやすくなります。
シャドーイング(ネイティブ音声に合わせて即まねする)
映画、ドラマ、YouTube、ポッドキャストなどを使い、「声に出して真似する」ことで、イントネーション、リズム、音のつながりを自然に身につけられます。発音だけでなく、リスニング力・スピーキング慣れにも効果あります。
「聞く時間」を増やす習慣をつくる
通勤・通学や家事の時間などに、英語の音声を流しておく。スキマ時間を使って英語の“音”に触れ続けることで、耳が自然と慣れてきます。
「ミニマルペア」「音素への意識」
日本語にない音(たとえば “R” と “L” の違いなど)を、ミニマルペア(よく似た発音の単語ペア)で練習。こうした基礎を意識して練習することで、発音の精度が上がりやすいです。
オンライン英会話で発音のコンプレックスを克服!
Kimini英会話には発音に特化したコースがあります。
「伝わる英語は、きれいな発音から」をコンセプトに、日本人が苦手とする英語の発音を、フォニックスを用いて丁寧に勉強していくコースです。
発音記号のような特殊な記号は使わず、アルファベットそのものの発音から学んでいき、英語のスペリングと発音の関係性を学びます。学んだ発音を単語や文章の中で繰り返し練習することで、より自然な発音で話す力を養うことができます。
まとめ
親が英語にコンプレックスを持つことは、決して特別ではありません。
でも、完璧を求めず、気軽に英語を取り入れることで、子どもに「英語が日常の一部になる」環境を自然につくることができます。
大切なのは、できないことを責めるのではなく、「一緒にやってみる」姿勢です。
親が勇気を出した一歩は、子どもにとって大きな一歩につながります。
無理せず、楽しく、そして少しずつ続けていきましょう!

