皆さんは「物価高」という言葉を英語でどう表現するかご存じでしょうか。

スーパーに行くたびにため息が出る2025年。ニュースでも日常会話でも、この言葉を聞かない日はありませんでした。

こちらの記事では、私たちの生活を直撃する「物価高」の英語表現や、海外で使われる似たニュアンスの言葉、そして新語・流行語大賞ノミネート語30に選ばれた背景まで、最新の情報を交えてわかりやすく整理していきます。

物価高を英語でどう言う?

物価高を英語でどう言う?

まずは、この切実な状況を英語でどう表現するかを見ていきましょう。

日常会話なら”Rising prices”

「物価高」を日常会話で表現する場合、最も一般的なのは“Rising prices”(価格の上昇)です。

文字通り、商品の値段が上がっている状態を指すシンプルな表現です。

  • Rising:上昇している
  • Prices:価格、値段

英文でさくっと説明してみよう

スーパーでの会話を想定してみましょう。

Aさん
I’m worried about the rising prices of groceries.

訳)食料品の物価高(値上げ)が心配だよ。

経済用語としては”Inflation”

ニュースやビジネスシーンで、経済全体の現象として「物価高」を指す場合は“Inflation”(インフレーション/インフレ)を使います。

Bさん
日本はずっとデフレ(Deflation)と言われてきましたが、2025年は完全にインフレの年となりましたね。

生活の苦しさを伝える”High cost of living”

また、単に物の値段が高いだけでなく、「生活費が高くて苦しい」というニュアンスを含めるなら“High cost of living”という表現もよく使われます。

2025年の流行語としての「物価高」は、この「生きづらさ」を含んだ意味合いが強いため、文脈次第ではこちらの方が適切なケースもあるでしょう。

そもそも物価高とは?

そもそも物価高とは?

英語表現がわかったところで、なぜ長年続いているこの言葉が、2025年に改めて流行語大賞にノミネートされたのか、その背景を確認しておきましょう。

2025年は「値上げの波」が止まらなかった

「物価高」自体は新しい言葉ではありませんが、2025年はその勢いが過去最高レベルに達した年でした。

円安の影響による輸入コストの増大、エネルギー価格の高騰、そして人手不足による人件費の転嫁など、あらゆる要因が重なったのが要因です。私たちの主食である「お米」までもが不足・高騰(令和の米騒動)したことが、国民の不安を決定づけました。

総務省が2025年5月に発表した消費者物価指数(2020年基準)によると、2025年4月の日本の物価(総合)は2020年の物価を100とすると111.5という状況です。これを金額に置き換えて考えると、2020年に1,000円で買えていたものが2025年4月時点では1,115円、1万円だったものなら1万1,150円に物価が上がった計算になります。

三井住友銀行より引用

賃上げが追いつかない「悪い物価高」

本来、適度な物価上昇は経済成長の証とされますが、2025年の日本は「賃金の上昇が物価の上昇に追いつかない」という、いわゆる「実質賃金の低下」が深刻化しました。

給料は変わらないのに出費だけが増えるという苦しい実感が、SNSや街角インタビューでの「今年の漢字」や「流行語」としてこの言葉を選ばせる要因となりました。

Aさん
いわゆる「税金が高すぎて○○できない」という言葉をよく聞くようになったのがまさにこの件ですね!

物価高を外国人に説明する

訪日外国人や海外の友人にこの話題を説明する場合、かつての「物価の安い日本」のイメージが変わりつつあることを伝えるとスムーズです。

①日本でもあらゆるものの値段が上がっていると伝える

まずは、現状を伝えます。

Aさん
Everything is getting expensive in Japan right now. We call it “Bukka-daka” (Rising prices).

訳)今、日本ではあらゆるものが高くなっています。私たちはそれを「物価高」と呼んでいます。

②特に生活必需品への影響が大きいと補足する

次に、何が辛いのかを具体的に説明します。

Aさん
Especially the prices of food and electricity have gone up, putting pressure on our daily lives.

訳)特に食料品や電気代の価格が上がり、私たちの生活を圧迫しています。

海外(欧米など)もインフレには悩まされていますが、「日本は長年デフレだったから、この急激な変化にみんなショックを受けているんだ」と補足してあげると、日本人の感覚が伝わりやすいでしょう。

物価高が流行語大賞に?

教皇選挙が流行語大賞に?

さて、そんな国民の悲鳴を代弁する「物価高」ですが、2025年の流行語大賞の候補にも入りました。

なぜこのタイミングで話題になっているのか、詳しく見ていきましょう。

『2025 新語・流行語大賞』のノミネート語30に選定

年末に近づくにつれ多くの方が気になるであろう「流行語大賞」というイベントが今年も実施予定です。詳細は以下の通りとなります。

自由国民社がその年1年間に発生した「ことば」のなかから選考し、その「ことば」に関わった人物、団体を顕彰するとされている賞。2004年(平成16年)からは「『現代用語の基礎知識』選 ユーキャン新語・流行語大賞」に、2025年からは「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」に改称している。

ウィキペディアより引用

2025年度からは引用の通り名称が変わり「『現代用語の基礎知識』選 T&D保険グループ新語・流行語大賞」という名前になりました。より詳しく知りたい方は、以下公式HPをご覧ください。

「物価高」も候補入り

今回記事に取り上げている「物価高」についても、流行語大賞の候補30選に選ばれました。候補の中では「No.19」の位置づけとなっております。

新語ではありませんが、2025年を振り返った時に誰もが口にした言葉であり、政治や経済への不満、生活防衛の意識など、世相を最も色濃く反映したキーワードとして選出されました。

「トランプ関税」や「古古古米」なども候補に

「物価高」のほかにも、今年は色々な言葉がノミネートされています。

さらなるインフレの懸念材料として話題になった「トランプ関税」や、食料品価格の高騰と品薄を象徴する「古古古米」

また、若者の間で流行した「ビジュイイじゃん」など、経済問題からエンタメまで幅広いジャンルの言葉が並んでいます。

現在候補に挙がっている30個はまさにサラダボウルのような状態であり、何が大賞を取るのか最後まで目が離せません。

まとめ

こちらの記事では「物価高」の英語表現や、2025年の経済状況、そして流行語大賞ノミネートの話題までご紹介しました。最後に一緒に復習していきましょう。

  • 日常会話での物価高は”Rising prices”
  • 経済用語としては”Inflation”
  • 生活の苦しさは”High cost of living”で伝わる
  • 2025年の新語・流行語大賞ノミネート語30にも選ばれた

これから「流行語大賞」やトップ10の発表も行われることになりますので、ぜひ「物価高」がどこまでランクインするのか、一緒に情報を追いかけていきましょう。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。