2つ以上のものをひとつにまとめおさめることを「統合」と言います。
皆さんは、この統合の英語表現を知っていますか?

この記事では、英語「統合」を紹介します。ビジネスでもよく使う統合を英語でも理解していきましょう。

integrateの意味

統合を辞書で調べると以下の英単語が見つかります。

  1.  integration(要素の統合や統一・社会への溶け込みなど)
  2.  fusion(個体を加熱して液体にする溶解・政治連合・2つの音楽ジャンルを融合させたフュージョン)
  3. consolidation(会社などの統合・複数のものの統合など)
  4.  absorption(吸収合併・統合・吸収など)

integrateの意味と使い方

統合の一つ目にあったintegrationの関連用語として「integrate」という動詞があります。

integrateの意味は”◯と△をまとめる”、”結合・統合・一体化する”であり、本記事に関連していますが、その他には不足している部分を補って”完全なものにする”や、”~を平等にする”などの意味もあります。

英語でintegrateの定義を2種類、Cambridge Dictionaryで確認します。例文も合わせてみていきましょう。

「to combine two or more things in order to become more effective.」
(より効果的にするために、2つ以上のものを組み合わせる)

→例文

Aさん
The idea with young children is to integrate learning with play.
訳)幼児向けのアイデアは、学習と遊びを統合することです。

2つ以上のもの(学習と遊び)を組み合わせる=統合というアイデアは英語学習にとっても言えることであり、子どもにとって楽しく学ぶのに大切ですね。

「to mix with and join society or a group, often changing to suit their way of life, habits and customs.」
(社会や集団に溶け込み参加することであり、多くの場合、自分たちの生活様式、習慣、慣習に合わせて変化します。)

→例文

Aさん
He seems to find it difficult to integrate socially.
訳)彼は社会に溶け込むことが難しいと感じているようだ。

この例文のように、社会へ溶け込むこともintegrateで表現できます。

引用:Cambridge Dictionary “integrate”

「溶け込む」の類語

「溶け込む」の類語

溶け込むとは、溶けて液体や気体に入ってひとつになったり、組織・環境のなかに入ってそこで一体となることを指します。

溶け込むの英語

「溶け込む」に当たる英語フレーズは以下3つのフレーズになります。

melt into

Aさん
After we said good bye, he melted into the crowd at the busy station.
訳)さよならを言った後、彼は混雑した駅の人混みに溶け込んでいった。

meltはチョコレート商品などで溶けるおいしさというときに使われる単語ですね。例文では、友人である彼が人混み(into the crowd)に消えていったということをmelt intoで表しています。

dissolve into

Aさん
This bath bomb takes about 5 minutes to dissolve in the bath.
訳)このバスボムはお風呂で溶かすのに5分ほどかかります。

dissolveには溶かす・分解するという意味があります。
お風呂にバスボムを入れて、リラックスタイムを味わいたいですね!

blend in with

Aさん
We hope our daughters blend in with their new classmates.
訳)娘たちが新しいクラスメートに溶け込めることを願っているんです。

引っ越しをしたことで学校が変わり、新しい環境に慣れるのはそこからの生活に重要です。娘たち+新しいクラスメートという2つが混ぜ合う、調和するという状態を溶け込むというblend in withで表しています。blendはブレンドとして、コーヒーのブレンドでも使われていますね。

「統合する」の英語表現

ビジネスの場で統合するというワードは社内広報やニュースなどで見聞きすることがあります。
ここでは、そういった企業関連の統合について紹介します。

ビジネスにおける統合の英語

ビジネスシーンでも統合とは、2つのものをひとつにまとめるというものになります。
A企業とB企業が統合する、X部署がY部署に統合されるといった感じですね。

このような統合には英語「merge(マージ)」を使います。外資系企業に勤めている人にとってはよく知られている言葉かもしれません。

Aさん
Company A will merge with company B next April.
訳)A社は来年4月、B社と統合する予定です。
Aさん
Some employees are worried about their positions because the company decided to merge the design department with the marketing department.
訳)会社がデザイン部門とマーケティング部門を統合することを決定したため、一部の社員は自分のポジションについて不安を感じています。

組織変更によってメリットがある反面、人員削減などデメリットを受ける従業員もいます。

M&AとはMergers and Acquisitions

日本語でエム アンド エーという言葉がありますが、英語のMergers and Acquisitionsからきたものであり、その意味は”合併と買収”になります。

最近ニュースにもなったセブン&アイ・ホールディングスによるそごう・西武の全株式の譲渡も、このM&Aの一例です。

「組み込む」の意味と英語表現

次に、「組み込む」です。組み込むとは、あるものを全体の一部としてそのなかに入れること、または仲間に入れることも意味します。含める・加えるなどが同義語になります。

組み込むの英語

英語で「組み込む」というときにはintegrateを使ったintegrate intoでも良いですが、incorporate intoで表します。また、含むというニュアンスではincludeが適切でしょう。その他にもembed/contain/buildなどもあります。

Aさん
Our company was incorporated into another bigger company in 2023.
訳)当社は2023年、別の大きな会社に組み込まれた。
Aさん
We’re all happy to include him in our community.
訳)私たち全員、彼をこのコミュニティに加えたことを嬉しく思います。

「一体化」の言い換えと英語表現

「一体化」の言い換えと英語表現

一体化とは、別々のものがひとつになることですね。類語としては統合・統一・融合などが挙がります。
このため、はじめに紹介した単語integrationが一体化や統一・統合の英語になります。European integration(欧州統合)、integration with nature(自然との一体化)のように使われます。

一体化はintegrationやunification

integrationに加え、unificationが一体化の英語表現です。
integrationは”統合する行為またはプロセス”、一方unificationは””結合される、または全体となるプロセス”というニュアンスの違いがあります。しかし、どちらもプロセスになります。

Aさん
With unification, East Germany was subsumed by the capitalist West Germany.
訳)一体化により、東ドイツは資本主義の西ドイツに吸収されました。

1989年11月9日、ベルリンの壁が崩壊し、翌年10月にドイツが統一されたことは世界にとって大きな出来事になりました。

  • subsume=含める
  • capitalist=資本主義者・資本家

世界の一体化はグローバリゼーション

最後に、英語を学習している皆さんにglobalisation(グローバリゼーション)という言葉を紹介しましょう。
globalisationとは、世界化・世界的拡大・グローバル化といった意味の名詞です。世界の一体化という表現もグローバリゼーションで表すことができます。

Aさん
Globalisation is getting more complex nowadays.
訳)グローバル化は現在、ますます複雑になっている。

人やモノからお金まで世界が繋がるグローバル化、様々な角度の情報を得るためにも英語がさらに必要になってくるのは間違いないのではないでしょうか。

まとめ

integrationやintegrateを基本に、統合にまつわる英語表現をみてきました。
2つ以上のものをひとつにまとめることは意外にもあることです。単語ひとつからでも覚えて、使えるようにしていきませんか?