英語の前置詞 “for” は、「〜のために」「〜に向かって」「〜の間」など、意味が多く使い方が分かりにくい前置詞のひとつです。前置詞”for“のもつ「方向性」のイメージ、「~のために」の意味を軸にして、”for” の使い方をおさらいしていきましょう。
前置詞”for”の意味

前置詞”for“にはさまざまな意味がありますが、核となるイメージは「~のために」という「方向性」です。具体的に意味を見ていきましょう。
1. 目的・理由「~のために」「~の目的で」「~の理由で」
“for“には「~のために」「~の目的で」「~の理由で」の意味がありますね。
I went to Paris for sightseeing.
I saw the Eiffel Tower, visited the Louvre and saw the Mona Lisa.
私は観光のためにパリに行ったの。
エッフェル塔を見たり、ルーブル美術館でモナ・リザを見たりしたよ。
“the Louvre” は「ルーブル美術館」です。
Kyoto is famous for its old temples.
京都は古いお寺で有名です。
“for” は「~で」という意味で、京都が有名である理由を表しています。
2. 期間・時間「~の間」「~にわたって」
“for“は「~の間」「~にわたって」の意味で、時間的な範囲や期間を表します。
I haven’t seen her for a long time.
長いこと彼女と会っていません。
“for“が継続的な時間の幅を表すので、現在完了形と相性がいいですね。
How long have you been studying Spanish?
どれくらい韓国語を勉強してるの?
I’ve been studying it for about three years, and I can enjoy Korean dramas without subtitles now.
3年くらい勉強してて、今は字幕なしで韓国ドラマを見られるようになったよ。
Wow, that’s impressive!
わあ、すごいね。
“subtitle“は「字幕」の意味です。
3. 受け取り手・対象「~にとって」「~向けに」
“for“は「~にとって」「~向けに」の意味で、対象者、受け取り手を表します。
This online course is designed for busy professionals who want to improve their skills efficiently.
このオンラインコースは、忙しい社会人が効率よくスキルを向上させたい人向けに作られています。
“professional“は本来は「専門職の人」という意味が強いですが、ここでは「社会人」の意味で使用しています。
4. 交換・対価「~の代わりに」「~と引き換えに」
“for“には「~の代わりに」「~と引き換えに」の意味もあります。
These parfaits look so good!
Hey, how about trading my strawberry for your grapes?
このパフェおいしそう!
ねえ、いちごとぶどう交換しない?
That’s nice. You like grapes and I like strawberries.
いいね。あなたはぶどうが好き、私はいちごが好きだからね。
「(あなたの)ぶどうのために私のいちごを提供する」と考えると、”for“の持つ「交換」の意味がつかみやすいですね。
“for“は「金額+for…」の形で、「~の値段で」のように、 値段や費用を表します。”cost“”charge“などの動詞と組み合わせて使います。
We paid $300 for two nights at the hotel.
ホテルに2泊で300ドル払いました。
5. 支持・賛成「~に賛成して」「~を支持して」
“for“には「~に賛成して」「~を支持して」の意味があります。日常会話ではあまり使わないので、 フォーマルな書き言葉や政治的文脈 に限定された使い方と覚えておきましょう。
Are you for or against the new law?
その新しい法律に賛成ですか、反対ですか?
I’m for it because it will improve our healthcare system.
賛成です。なぜなら、この法律は医療制度を改善するからです。
「賛成」の”for“に対して、”against“は「~に反対して」の意味です。
6. 方向・目標「~に向かって」「~へ」
“for“には、「~に向かって」「~へ」の意味もありますね。
We are leaving for Tokyo tomorrow.
明日東京へ出発します。
“leave for …“で「~に向かって出発する」の意味です。”leave …“とすると「~を出発する」となってしまいますので注意してくださいね。
Welcome to the Shinkansen.
This is the NOZOMI Super Express bound for Shin-Osaka.
新幹線へようこそ。
この列車はのぞみ号、新大阪行きです。
“bound for Shin-Osaka“で「大阪行き」の意味です。”bound for …“は「行き先」を表す定型表現で、列車、飛行機などの交通機関の案内でよく使われます。
bound
going in a particular direction or towards a particular end result
特定の方向に進むこと、あるいは特定の目的・結果に向かうこと。
7.観点・基準「~にとって」「~のわりに」
“for“は「~にとって」「~のわりに」のように、観点や基準を表します。
She speaks very calmly for her age.
彼女は年齢の割に落ち着いた話し方をする。
“for her age“で「年齢という基準に照らすと」「年齢の割に」の意味です。
It’s a piece of cake for him to do a quadruple jump.
彼にとって4回転ジャンプを飛ぶのは朝飯前だ。
“for him“は「彼の基準では」「彼にとっては」の意味になります。”a piece of cake“は比喩的に「とても簡単なこと」を表すフレーズです。
接続詞”for”の意味と使い方

“for“には接続詞の働きもあり、「~なので」「なぜなら」「というのも」といった意味を表します。接続詞”for“は基本的に文の途中で使い、前の文の理由や原因を説明します。文語的でやや硬いニュアンスなので、会話より文章や小説で使われることが多いです。
She didn’t answer his letters for she felt that no words could ever explain the pain she carried in her heart.
彼女は彼からの手紙に返事をしなかった。というのも、どんな言葉でも心に抱えた痛みを説明できるとは思えなかったからだ。
“carry“は比喩的に「心に抱える」「持ち続ける」の意味で使われています。
carry
to have something with you all the time
何かをいつも持ち歩いていること。
接続詞”for””since”の使い方の違い
“for“”since“はどちらも原因や理由を表す接続詞ですが、”for“が文中で使われるのに対し、”since“は文頭で使うこともできます。また、”for” は文語的で主に書き言葉や文学的な文脈で使われるのに対し、”since” は文章でも日常会話でも自然に使われます。
Since it was raining all day, I didn’t go out and spent the day watching Netflix.
一日中雨が降ってたから、昨日は出かけないでネットフリックス見てたよ。
まとめ
英語の前置詞”for” は核となるイメージ「~のために」を軸に、目的・理由、期間、対象、交換、支持、方向、価格などさまざまな意味で使われます。接続詞の”for” は文中で「~なので」と理由を説明し、比喩的表現や文学で使われることが多いです。forの基本イメージを押さえて、暗記に頼らず使いこなしましょう。

