例えば、会議前に「事前に資料を配布しておいてください」と言われることがあります。このときの配布をどのような英語で表現するかご存知ですか?
この記事では、配布や分配を表すdistributeについて解説します。分けるときの英語を学び、日常会話で使えるようにしましょう。
distributeの意味
distributeを日本語にするとディストリビュートであり、カタカナ語でもそのような読み方になります。まずは語源、その後にdistributeの意味を紹介しましょう。
distributeの語源
distributeの語源はラテン語のdistribuereです。接頭辞disには「離れて・分かれて」という意味があり、「割り当てる」という意味のtribuereと組み合わさって「与える」という意味になります。では、現在のdistributeがどういった意味で使用されるのか、次で紹介します。
distributeの意味
語源からも理解できますが、distributeには以下の意味があります。
配布する
分配する
配分する
これらの意味からも分かる通り、distributeは動詞です。
どの意味にも「配」が含まれますが、これは必要なところに割り当てて供給することを意味します。distributeも何かを人に配ったり、分ける作業を表現します。
冒頭の日本語文を英語にしてみましょう。
訳)事前に資料を配布しておいてください。
会議前に参加者に資料を事前配布することはよくあります。フレーズin advance(事前に・あらかじめ)も合わせて覚えましょう。
ちなみに、contributeという単語があります。disとconの違いがありますが、contributeには「貢献する・寄付する・与える」といった意味があります。どちらの単語も与えるということでは共通点があると言えます。
ビジネスにおけるdistributeとは?
distributeはビジネスシーンで頻出の言葉です。製品を世界中に流通させる、部署内でタスクを分担すると言うときなどの使い方を紹介しましょう。
ビジネスにおけるdistribute
ビジネスの様々なプロセスで配布する・分配するといった作業が発生します。加えて、流通させることもdistributeで表現します。
以下、例文でそれらをみてみましょう。
なお、動詞distributeの活用はdistribute-distributed-distributedになります。
訳)同社は、ヨーロッパ諸国でサプリメント製品を流通することを開始いたしました。
訳)どのようにタスクを分配するかについて話しましょう。
訳)本日は会議にご参加いただきありがとうございました。できるだけ早くメールで議事録を配布させていただきます。
ビジネスシーンではいくらでもdistributeを使う機会があります。何かを与えるニュアンスがあればdistributeを考えてみましょう。
distribute toの使い方
続けて紹介するフレーズはdistribute toです。前置詞toを加えることによって、distributeを誰にするか明確に伝えることができます。
distribute toで「~に配布する」
distributeには「配布する」の意味がありますが、distribute toとすることによって「~に配布する」、配布先を明確にすることができます。
すでに登場した以下の例文を変化させてみます。
訳)すべての出席者へ、事前に資料を配布しておいてください。
この例文のようにすれば、資料を配布するのは会議への出席者全員と指示することができます。
訳)ノートパソコンは地元の学校に配布されます。
地元の学校に配布されるノートパソコン、このように学校へ端末が配布されることがありますね。
distribution – 金融用語
金融において分配金のように、割り当てて供給することがあります。動詞distributeが名詞になるとdistributionになり、この表現が金融用語として使用されます。
金曜用語の名詞distribution
名詞distributionは金融だけでなく、ビジネス、統計学などで幅広く使用される単語です。金融用語としては、以下のような用語があります。
distribution gains 分配益
distribution of dividends 配当払い
distribution of profits 利益配当
distribution of shares 株式の分布
distribution of surplus-value 剰余価値の分配
distribution period 配当期間
訳)分配とは通常、ファンド、口座、または個々の証券から投資家への資産の支払いを言います。
disseminateとdistributeの違い
distributeに似た表現にdisseminateがあります。disseminateは少し難しく感じる単語かもしれませんが、ここではdistributeとどう違うのか紹介します。
disseminate vs distribute
disseminate(ディセミネイト)は「広める・ばら撒く」という意味を持つ動詞です。この単語は単に物事を広めるのではなく、情報が正確かつ効果的に広がるという特徴を持っています。例えば、disseminate via emailであれば「メールで広める」のように使います。
訳)ソーシャルメディアはニュースや情報を迅速に広めることができます。
情報を広めるdisseminate、一方distributeは、物や情報を特定の場所であったり人に与えるときの表現です。
代理店とディストリビューターの違い
最後に、distributeやdistributionの関連用語distributorを紹介しましょう。distributorの意味、そして代理店との違いも解説します。
distributorは「配布者・流通業者」
distributorは、おもに商品または情報を生産者から消費者へ流通させる人物を指します。そういう役割を持つ企業も含みます。
訳)卸売業者は、製品メーカーと小売業者の間の仲介業者として営業します。
wholesale distributorで「卸売業者」ですし、他にもdirect distributorで「直接販売業者」になります。
代理店とディストリビューターの違いとは?
代理店とディストリビューターの違いは以下になります。
・代理店は、メーカーから委託を受け、代行として製品などを宣伝・販売する企業。ちなみに代理店の英語はagencyです。
・ディストリビューターは販売店とも呼ばれ、メーカーから商品を購入し顧客に販売するビジネスを行ないます。このため、価格を自由に決めることができます。
まとめ
distributeには以下の意味があります。
配布する
分配する
配分する
物や情報を特定の場所であったり人に与えるときの表現という点を押さえて、distributeを英会話に活かしていきましょう。
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