「荷物、持とうか?」「ううん、軽いから大丈夫!」というときの「軽い」と「ちょっと軽く食べていこうか」のときの「軽い」は意味が違いますよね。
英語でそれぞれふさわしく言い表せますか?今回は「軽い」を5種類に分けました。参考にしてください。
体重が「軽い」|重量の軽さ
まずは軽いの代表格、重さを表す「軽い」は英語でlightです。
実は、これからお伝えする多くの軽さはlightをアレンジして使えます。
lightで注目すべきはスペルと発音です。Rightではなく、Lightです。RとLの発音の使い分けは難しいですね。発音が甘かったとしても文脈からわかってもらえますが、きれいに発音できるに越したことはありません。練習しておきましょう。
「あれ、lightは「光」という意味じゃないの?」という声も聞こえてきます。その通りで、lightは「光」「明かり」「軽い」「火をつける」という意味がある多義語です。
なぜ違う意味の言葉が同じスペルで同じ発音の単語にあるのか、不思議ですよね。その理由は、意味をもらってきた元の言語が違うからです。軽いという意味は古ドイツ語から、明るいという意味はラテン語から来ています。
どちらも発音やスペルがlightに似ていたので、同じつづりと発音になりました。
荷物が軽い
Your bag is huge! It looks heavy.
訳)バッグ大きいね。重そう。
I know, but actually, it is super light. Wanna try?
訳)そう見えるよね。でもめっちゃ軽いんだよ。持ってみる?
体重が軽い
You wanna get daddy’s lift up?
訳)高い高いしてあげようか?
Sure!
訳)うん!
Here we go! Weeeeeh! Oh sweetie, how light you are.
訳)よしいくぞ!たかいたかい!君はなんて軽いんだ。
「軽い」食事|力まない軽さ
動きに力がかかっていない、本格的でない、大げさでない、手軽な、という意味をすべて力まない軽さ、として括りました。
軽い食事
light mealという表現で日常会話によく出てきます。
Do we want to have light meal before we go?
訳)出かける前に軽く食べていこうか。
snackもよく使う表現です。お菓子でなくても構いません。ちょっとしたご飯の場合もあります。night snackというと晩酌と共に出すおつまみのようなイメージです。
軽い挨拶
軽い挨拶をする場面を想像すると、簡単に済ませたり、短い挨拶である場合が多いので、casualやshort greetingsを使えます。
I said hi to him casually.
訳)彼には軽く挨拶をした。
They had short greetings and left the venue.
訳)彼らは軽い挨拶を済ませて会場を後にした。
似たような「軽い」の使い方で「軽い練習」であれば、light exerciseが使えます。
ドアを軽くノックする
lightを副詞で使ってknock lightlyでよいでしょう。もしくは、単語そのものを変えて、tapでも良い場面もあるでしょう。tapはトントンと軽く叩くイメージです。
It is our rule to knock lightly before entering each room.
訳)それぞれの部屋に入る前に軽くノックするのが私たちのルールだ。
心が「軽い」|のびのびとした軽さ
気持ちが軽い、のびのびとしている、行動力がある、というような軽さをまとめました。
心が軽い
何かの重圧から解放されて気持ちがいい場面ですね。素直にfeel greatやbe relievedを使ってもいいですし、下記のような表現も可能です。
My heart feels light as a feather.
訳)私の心は羽のように軽い。
My heart is stress free.
訳)ストレスフリーだ。
足取りが軽い
サッカーやダンスなどで足さばきがきれいな人のことはlight footedを使いましょう。
That soccer player is light footed.
訳)あのサッカー選手の足取りは軽いね。
他にも、楽しくてルンルン気分の足取りの軽さは、have a bounce in his stepということもできます。bounceはぴょんぴょんと跳ねている感じが出ます。
He has a bounce in his step.
訳)彼の足取りは軽い。
フットワークが軽い
最近は「フッ軽」という言葉もよく聞きますが、簡単に言うと「行動力のある人」です。そう考えると、activeが使いやすいでしょう。
She is very active. Whenever we call her, she will be with us in a short time.
訳)彼女はとってもフットワークが軽いので、呼んだらすぐに来てくれる。
口が「軽い」|浮ついた軽さ
日本語では口が滑りやすい人や、今どきのことばで言うところの「チャラい」人の性質を表現するのに、「軽い」という表現を使うことがありますね。
口が軽い
簡単に言えば、「秘密を守れない人」なので、She can’t keep a secret.と言えます。
他にもloose one’s lipsは直訳では唇が緩い、ですが、ちょっと油断して口を滑らせてしまうようなこと表現します。
さらに、「噂好き」という意味のgossipperも使える場合もあるでしょう。
性格が軽い
「表面的で浅はかな人」という場合はsuperficialやshallowが使えます。
I hope he thinks before he speaks. He is too shallow.
訳)口に出す前に考えてほしいわ。ほんとに軽いんだから。
また、恋愛の面で浮ついた人という場合は、flirtatiousやplayboyが使えます。
罪が「軽い」|程度を表す軽さ
罪や症状、責任などの程度は大小でも表すことがありますが、重さや軽さで表すこともできます。基本はminor(軽い)かmajor(重い)で表しますが、少し専門的な表現も知っていると会話がスムーズです。
罪が軽い
まずは基本形のminorを使った表現をしてみます。
Lying is not a minor sin.
訳)うそは軽い罪ではない。
法律用語では、刑務所に送られない程度の罪のことをmisdemeanor、刑務所に送られるような重い罪のことはfelonyと言います。
罰が軽いと言いたいときには、またlightが使えます。
The punishment is too light for the crime.
訳)罪のわりに罰が軽い。
症状が軽い
I got infected but the symptoms were minor.
訳)私は感染したけれど、症状は軽かった。
minorの代わりにmildを使うこともできます。ほぼ同じ意味になります。
責任が軽い
責任が軽いよりは、重くはない、という表現の方がよく聞きますね。否定形を使って下記のように言いましょう。
Your next position isn’t a great responsibilities.
訳)君の次のポストはそれほど責任が重くないはずだ。
まとめ
今回はlightを多用しました。少しのアレンジで多用できる単語は他にもたくさんあります。「知っている単語がこんな場面でも使えるんだ!」と気づくとこれからの英語を使える幅が広くなります。ぜひ実際に使って体感してください。