「悪い」と言う言葉はどのようなときに使われやすいでしょうか。
体調が悪いときや、気持ちが落ち込んでいるとき、悪口を言葉にするときなど「悪い」表現をするときがあります。
ネガティブな気持ちを相手に伝えるときこそ正しい表現方法を知っておくことが大切です。
英会話で使う「悪い」ことを表現する言葉の意味をしっかり理解して英会話で活用してみましょう。
本記事では、「悪い」を英語で言うときの英語表現や「悪口」を言うときに使われるフレーズについてをご紹介します。
「悪い」って英語でなんて言うの?
「悪い」を英語で表現するとbadを使うことが多いのではないでしょうか。
確かにbadを使うことで「悪い」ことを表現できますが、どのように悪いのか意味があります。
ここでは、bad以外にも「悪い」と言うことを表す英単語についても詳しく解説します。
badとbadly
badは形容詞で、(基準のところから)良くない、悪い、(人が)調子が悪い、気分が優れない、(時期などが)都合が悪い、(天候が)悪い、厳しい、などがあります。
このようにさまざまな場面で悪い、と言う状態や環境を表すことができます。
名詞では、(行動や行為に対して)悪いことを表します。
ジョンは運が悪いです。
彼女が息子を心配しているのは、息子が悪いと仲間とつるんでいるからです。
アンナは服に臭い消しのスプレーをかけたことで、ひどい匂いを取り除きました。
badlyは副詞で、悪く、まずく、下手に、不当に、を意味します。
形容詞で、気分が悪い、病気で、意気消沈して、残念で、悲しんで、後悔して、と言う意味があります。
ジョンは彼女がお金に困っていると聞きました。
友達が彼女のことを悪く言うのを彼女は聞いてしまいました。
私の知人は英語を話すのが下手です。
badとbadlyの違いは、badはある程度の基準がありそこから悪い、ひどい状態であることを意味します。
badlyは、すでに悪い状態や気持ちであること、その状態で行為が行われていることを表すときに用います。
ここで注意したいことが、need, wantなどの動詞を修飾する場合に、「悪い」と言うネガティブな意味ではなく、さらにgreatly(大変)、very much(とても)、severely(ひどく)のような強調する表現として使われることもあります。
花子はとてもジュースがほしいのです。
彼女は大金が欲しくて欲しくてたまらないのです。
“feel bad” と “feel badly” の違い
この2つの表現について、すぐに意味が出てこない人や2つの意味の違いが明確に分かっていない人は、多いのではないでしょうか。
”feel bad”は「気の毒に思う」「罪悪感を感じる」という意味になります。「気分が悪く感じる」という意味にはならないです。「気分が悪い(悪く感じる)には、”feel sick” を使いましょう。
彼が私の間違いを責めずに、責任を負ってくれたとき、私はとても申し訳なく感じた。
一方、”feel badly”という形で使われているのを見かける機会は、ほとんどないように思いますが、”feel … badly”という形にして、「ひどく… に感じる」とすれば、使えます。
私は大学の入学試験に全部落ちた時、ひどく絶望的に感じた。
“do badly” の使い方
“do badly”は「うまくできない」という意味で使われる他、「…でひどい出来である」という意味で使われることがあります。例文を見てみましょう。
数学のテストはどうだった?
I did badly at the exam. I guess I’ll have to take a follow-up exam.
そのテストはとてもひどかったよ、追試をうけなきゃならないと思うよ。
terrible
terribleは、形容詞でひどく悪い、ひどく嫌な、とても不快な、という意味があります。
また、terrible は体調が優れない、顔色が悪いときにも使えます。
それはひどい発言だね。
太郎は彼の旅行中にひどい天気に2回遭遇しました。
お母さんは肩がひどく凝っていました。
彼はひどい頭痛持ちです。
in bad shape
具合が悪いことを表現するときに、I feel sickやI’m not feeling wellのフレーズを使うことが多いのではないでしょうか。
in bad shapeでも体調不良を意味することができます。
in bad shapeの意味は、(身体・機器・経営・経済などが)悪い状態で、調子が悪くて、不調で、体調不良で、不健康で、と言うことを意味しています。
これは非常に身体的にも精神的にも悪い状態であることを意味しています。
私の会社の経営状態は悪い状態です。
体調が非常に悪いです。ひどい風邪になっています。
彼は彼女にふられたので、とても落ち込んでいます。
under the weather
under the weatherは、体の具合が良くない、二日酔いで、と言うことを意味しています。
体の不調やストレスなどの精神的な不調など体調不良について広範囲の意味として用いることができます。
今日は体調が悪いので、仕事を休む予定です。
あなた具合が悪そうに見えます。
彼女は風邪を引いてしまったので、体調が悪いです。
“bad”の比較級と最上級
「悪い」は英語で”bad”というのは、みんな知っていますが、その「比較級」と「最上級」もおさえておきましょう。
bad(悪い)ー worse(より悪い)ー worst (最も悪い)
2023年12月にマッキンゼー・ヘルス・インスティテュート(McKinsey Health Institute: MHI)が世界30カ国で3万人以上の従業員の健康状態を調査し、その結果を公表しました。
その調査によれば、日本は従業員の幸福度が最もひどい国としてランク付けされていました。
マッキンゼー・ヘルス・インスティテュートにより行われた調査によれば、日本は従業員の幸福度が最悪の国としてランク付けされた。
「2番目に悪い」には “second worst”、「3番目に悪い」は “third worst” という表現を使います。
日本は依然として、女性の労働力に関する国際ランキングでワースト2位だ。
「悪化する」を英語で何という?
「悪い」という形容詞について見てきましたが、「悪化する」という動詞を知っていると、英作文などでいろいろ使えて便利です。
「悪化する」の英語表現
- worsen 「悪化する」について広く使える語
- deteriorate (品質・価値が)悪化する
- exacerbate 悪い状況がさらに悪化する
それぞれの表現について、例文を挙げるので、チェックしてみてください。
【worsen:悪化する】
その状況は悪化し、飢餓に苦しむ民間人の数が増えている。
【deteriorate (品質・価値が)悪化する】
材料費の高騰のため、加工食品の量は少なくなり、質も悪化している。
【exacerbate:悪い状況をさらに悪化させる】
円安がさらに加速し、日本の経済状況をさらに悪化している。
「悪口」にまつわる様々な英語表現
ここでは「悪口」として使われるフレーズについて解説します。
ネガティブな言葉遣いを使うこともあるでしょう。そんなときにどのような表現方法があるのか解説します。
say bad things about
say bad things aboutは、ある人について悪口を言う、と言うことを意味しています。
また、表現方法としてbadをhorribleやterribleに置き換えることも可能です。
他人の悪口を言わないようにしよう。
彼女はあなたの悪口を言っていました。
talk behind one’s back
talk behind one’s backは、人の陰口を言う、と言うことを意味します。
陰で悪く言うのはやめましょう。
ジョンは、友達の悪口を影でしゃべっています。
bad-mouth
bad-mouthは、名詞で、中傷、悪口、という意味です。
また、動詞では 人の悪口を言う、中傷する、厳しく非難すると言う意味があります。
祖母は母の悪口を言っています。
私は友達が口が悪いと感じています。
speak ill of
speak ill ofは、〜を悪く言うという意味があります。
アンナは他人の悪口を言うことが嫌いです。
死んだ人の悪口を言ってはいけません。
まとめ
「悪い」に関連した英語表現について紹介しました。
「悪い」と言う表現は、体調の不調から、物体や事柄が悪い状態であることを表現するときにも使えます。
そのため、その時々の状態や状況に合わせて伝えられるフレーズをいくつも覚えておくと英会話に役立てることができます。
「悪い」で使いやすいbadのbadlyとの違いや、terribleやin bad shape、under the weatherなど会話でも使われやすい表現になっていますので、ぜひ会話の参考にしてくださいね。