みなさんは「珍珠奶茶」は何か知っていますか?
「中国のお茶かな?」「なんとなく飲み物みたい…」と予想した方、おおよそ正解です!
「珍珠奶茶」は、日本でもおなじみタピオカミルクティーのことで、「チェンジューナイチャー」と読みます。
「タピる」や「べびたっぴ」などの言葉が流行し、これまでに何度もブームになった台湾発祥の飲み物です。
今回は、多くの人々を魅了する台湾のドリンク「珍珠奶茶」について、歴史と種類をはじめ、英語での表現の仕方、また現地台湾の人気店を紹介していきます。
「珍珠奶茶」とは
「珍珠奶茶」は、台湾発祥の、タピオカが入ったミルクティーです。
カタカナにすると「ジェンジューナイチャー」と読みます。
日本でも「タピオカミルクティー」としておなじみの、香り豊かな甘い紅茶にもちもちのタピオカの食感がたまらない飲み物です。
紅茶のほかにも、パッションフルーツをベースにしたものや、タピオカ以外にゼリーやプリンなどを入れたものなど、地域やお店によっていろいろなバリエーションが楽しめます。
タピオカのもちもち感と甘く芳醇な香りの紅茶は、飲むたびに幸福感で満たされ、本場台湾をはじめ、東アジアだけでなく世界中で人気を集めています。
「珍珠奶茶」の歴史
「珍珠奶茶」は、1980年代に台湾で誕生しました。
1983年に台中の「春水堂」、1986年に台南の「翰林茶館」が開発したところ、たちまち人気を呼び、数多くのお店やドリンクスタンドに必要不可欠な存在となりました。
2つの有名店が同時期に誕生させた「珍珠奶茶」は、今や世界中から愛されるようになり、台湾の国民的ドリンクとして広く知られています。
「珍珠奶茶」の種類
「珍珠奶茶」は、「タピオカミルクティー」を意味する中国語です。
発祥の地、台湾をはじめ、近隣の中国、香港、シンガポール、マレーシアなどの中華圈では、「珍珠奶茶」のほかに「波霸奶茶」とも呼ばれています。
「珍珠奶茶」と「波霸奶茶」は、どちらもタピオカミルクティーのことですが、タピオカの粒の大きさで使い分けているところもあります。
- 珍珠奶茶(ジェンジューナイチャー)
「珍珠奶茶」に入っているタピオカは小さめです。
小さめといっても、台湾ではこれが標準サイズなので、つぶつぶとしたタピオカがドリンクにからみやすく、飲みやすいのが特徴です。
- 波霸奶茶(ボーバーナイチャー)
「波霸奶茶」に入っているタピオカは、直径1センチ程の大きさです。
日本でよく見るタピオカは、こちらの大きめのサイズで、噛みごたえのあるもちもちした食感が味わえます。
「珍珠奶茶」の英語
「珍珠奶茶」は、英語で”bubble tea”といいます。
国や地域によっては表現が異なり、アメリカ西海岸では、”boba tea”や”boba milk tea”と呼ばれることも多いですよ。
”bubble tea”と”boba tea”は、それぞれ辞書で以下のように定義されています。
- bubble tea
a sweet drink based on tea mixed with milk or fruit flavourings, with chewy balls made of tapioca or jelly floating in it.
紅茶をベースにミルクやフルーツで味付けした甘い飲み物で、タピオカやゼリーでできたモチモチのボールが浮かんでいる。
- boba tea
a drink, originally from East Asia, consisting of tea mixed with milk or fruit flavours, to which small balls of tapioca (= a plant substance) or jelly are added. The drink is then shaken to create bubbles.
東アジア発祥の飲み物で、紅茶にミルクやフルーツフレーバーを混ぜたものに、タピオカやゼリーを加えたもの。飲み物は泡を作るために振られる。
「珍珠奶茶」に入っているタピオカは、そのまま”tapioca”や”tapioca balls”と表現しても問題ありません。
日本語で「タピオカパール」、また英語でも”pearl”と呼ぶことがありますが、これは、「珍珠奶茶」の「珍珠」が真珠という意味を表すことに由来しています。
例文
「珍珠奶茶」を英語で表現するときに使える例文を紹介します。
訳)珍珠奶茶は、1980年代に台湾で生まれました。
訳)珍珠奶茶のレシピの多くは、紅茶をベースにフルーツやミルクを混ぜたものです。
台湾の市場やお店について話す場合には、以下のような表現を用いることもできます。
訳)市場では、珍珠奶茶、マレーシア風ミートボール、パパイヤサラダなどが売られていました。
訳)この店には、珍珠奶茶、ティーラテ、ブレンドアイスティードリンクなど、お茶にこだわったドリンクもあります。
台湾で人気!「珍珠奶茶」の名店
最後に、台湾で人気の「珍珠奶茶」の名店を紹介します。
「珍珠奶茶」が生まれた台湾を訪れた際には、ぜひ本場の味をじっくり堪能してみてください。
春水堂
春水堂は、台中にある「珍珠奶茶」の元祖で、お茶を専門としたカフェチェーンです。
日本のタピオカブームの火付け役になったといっても過言ではないでしょう。
台湾で初めて「珍珠奶茶」を飲むなら、まず春水堂のミルクティーをおすすめします。
可不可熟成紅茶
可不可熟成紅茶は、濃厚で深みのあるこだわりの紅茶が味わえるお店です。
看板商品の熟成紅茶を使用したミルクティー「熟成歐蕾」は、苦みをおさえたまろやかさと濃厚な紅茶の香りが特徴です。
白い半透明のタピオカが入った「白玉歐蕾」は、もちもちとした弾力のある食感がやみつきになります。
清心福全
清心福全は、1987年に台南市で創業した「珍珠奶茶」の老舗です。
地元で知らない人はいないほど有名で、台湾全土に900店舗を展開する台湾最大のチェーン店です。
定番の珍珠ミルクティーのほか、はちみつ入りのミルクプーアルティー、胡麻ラテ、梅グリーンティー、ヨーグルトグリーンティーなど種類がたくさんあります。
50嵐
鮮やかな黄緑色の看板が目を引く50嵐は、台湾全土どこでも必ず見かける代表的なティーショップです。
甘さや氷の量、タピオカの大きさを自由に選べるので、自分好みのドリンクにカスタマイズできます。
テイクアウト形式なので、気軽に立ち寄れるのも嬉しいポイントです。
台湾の「珍珠奶茶」は、こぼれないよう容器の上をフィルムで密閉して渡されるテイクアウト形式が一般的です。
お店によっては、甘さや氷の量を調節できたり、ドリンクのフレーバーやタピオカのサイズを選べたり、またゼリーやナタデココのトッピングもできたりと、いろいろなアレンジが楽しめます。
まとめ
台湾で生まれ、世界中の人々を虜にしている「珍珠奶茶」について、誕生の歴史から種類、英語表現、そして現地台湾で人気の名店を紹介しました。
「珍珠奶茶」は、タピオカミルクティーを意味する中国語で、英語では”bubble tea”または”boba tea”と呼ばれています。
「タピオカパール」といわれるのも納得の、まさに真珠のような、ツヤツヤでもちもちのタピオカが入った「珍珠奶茶」は、じつは家庭でも簡単に作れます。
市販の乾燥タピオカを沸騰したお湯で5分茹でて冷まし、グラスやカップに入れたら、濃いめに淹れたミルクティーやコーヒーを注ぎます。
本格的な「珍珠奶茶」を味わうには、やはり現地で飲むのがおすすめです!
台湾を訪れた際には、ぜひ今回紹介した名店をめぐって、本場の味を飲み比べてみてはいかがでしょうか。
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