「グラビア」と聞くと、多くの人が水着姿のアイドルを思い浮かべるかもしれません。しかし、本来の「グラビア」はちょっと違う意味なんです。

また、英語の “gravure” も日本語の「グラビア」とは意味が異なるため、誤解しやすい点に注意が必要です。

この記事では、「グラビア」の意味や語源、英語での使われ方について詳しく解説します。

これを読めば、日本語でも英語でも「グラビア」を正しく使えるようになりますよ。

それでは、早速始めていきましょう!

 

「グラビア」のもともとの意味とは?

「グラビア」のもともとの意味とは?

グラビア(gravure)はもともと、「グラビア印刷(gravure printing)」という印刷技術を指す言葉でした。

グラビア印刷とは、金属の印刷版(シリンダー)に細かい凹凸を刻み、そこにインクを流し込んで紙に転写する技術です。

他の印刷技術と比べて繊細な濃淡表現が可能で、美しい写真やイラストを大量印刷できる という特徴があります。そのため、写真集や雑誌、ポスター、カタログなど、写真が重要な印刷物によく用いられていました。

また、グラビア印刷はインクの発色が鮮やかで、耐久性が高いため、食品パッケージや化粧品の包装などにも使われています。

Aさん

Gravure originally referred to a printing technique.

グラビアは、もともと印刷技術を指す言葉だったんだ。

Bさん

I see. In Japan, it has a sexier image, but that’s not related at all.

なるほど。日本だとセクシーなイメージがあるけど、全然関係ないんだね。

 

なぜ「グラビア」が写真ページの意味になったのか?

では、なぜ現在私たちが想像するような「グラビア=写真ページ」のイメージが出来上がったのでしょうか。

その理由は主に3つ考えられます。

  • 理由1:雑誌の特集ページにグラビア印刷が多用されたから

20世紀初頭、雑誌や新聞では 美しい写真を印刷できるグラビア印刷 がよく使われていました。

特に、カラー写真を掲載する特集ページ では、この印刷技術が欠かせない存在だったため、次第に 「グラビアページ」=「写真が掲載されたページ」 という認識が広まっていきました。

  • 理由2:芸能人・モデルの写真ページの定番に

雑誌の特集ページの中でも、特に芸能人やモデルの写真が掲載されるページ にグラビア印刷が多く使われるようになりました。

美しい発色と高精細な印刷が可能なため、アイドルや女優の写真を魅力的に見せる手法として重宝された のです。

その結果、グラビアページといえば 「芸能人の写真ページ」 というイメージが強くなっていきました。

  • 理由3:「グラビアアイドル」の誕生

1980年代以降、若手アイドルや女優が 水着姿で雑誌のグラビアページを飾ることが一般的 になりました。

これにより、「グラビア」と言えば 「グラビアアイドル=水着写真」 というイメージが定着しました。

なお、現在ではグラビアアイドルに限らず、男性俳優やスポーツ選手の写真特集も「グラビア」と呼ばれることがあります。

グラビアの主な意味

以上をまとめると、現在使われているカタカナ英語の「グラビア」は、主に以下の意味を持ち、上から順に意味が変遷してきたといえます。

「グラビア」の意味 概要
印刷技術 本来の意味であるグラビア印刷
雑誌の写真ページ グラビア印刷による高品質な写真が掲載されたページ
グラビアアイドルの写真ページ 1980年代以降に定着した主に水着やポートレートの写真

 

Aさん

The gravure idol on the gravure photo page printed with gravure printing is so cute!

グラビア印刷で刷られたグラビア写真ページのグラビアアイドルが可愛い!

Bさん

Too much gravure!

くどい!

 

グラビアの語源は何?

「グラビア」という言葉は、フランス語の “gravure”(グラヴュール)に由来しています。 gravure には「刻む」「彫る」という意味があり、もともとは金属や石に彫刻を施す技法を指していました。

その後、この言葉が印刷技術の分野に取り入れられ、19世紀には銅版画や凹版印刷(intaglio printing)の一種として発展しました。これが前述した “gravure printing”(グラビア印刷)の起源です。

グラビア印刷は、金属製の印刷版に細かい凹凸を刻み、インクを流し込んで紙に転写する技術であり、フランスやドイツを中心に発展しました。その後、この技術は世界中に広がり、特に雑誌や新聞の高品質な写真印刷に欠かせないものとなりました。

そして、日本ではこの印刷技術を使った写真ページを「グラビアページ」と呼ぶようになり、「グラビア=雑誌の写真ページ」のイメージが定着した次第です。

グラビアと語源が同じ言葉は?

「グラビア(gravure)」の語源であるフランス語の gravure は、「刻む」「彫る」という意味を持つ “graver” という動詞から派生しています。

フランス語由来であるため、英語に同じ語源を持つ言葉は多くないですが、有名なものだと “engrave”“engraving” が挙げられます。

  • engrave(エングレーブ)

英語の “engrave” は、「彫刻する」「刻み込む」という意味を持ちます。

たとえば、指輪やトロフィーに名前を刻むときに “engrave a name on a ring” という表現が使われます。

  • engraving(エングレービング)

“engraving” は、上で挙げた engrave の動名詞形ですが、「彫刻」「版画」を意味し、銅版画や木版画の技法を指すことが多いです。

印刷技術としても使われることがあり、グラビア印刷の元になった技法の1つです。

日本語のグラビアと英語の “gravure” の違い

日本語のグラビアと英語の “gravure” の違い

日本語の「グラビア」と英語の “gravure” は語源が同じですが、それぞれ異なる意味で使われています。

日本語では「グラビア」という言葉は、主に雑誌の写真ページや、特にグラビアアイドルの写真を指す意味で使われます。

一方、英語の “gravure” は「グラビア印刷(gravure printing)」という印刷技術を指し、日本語のように写真ページを意味することはありません。

そのため、英語圏で “gravure” という単語を単独で使っても、雑誌の写真ページのことだとは伝わらず、印刷技術を指していると解釈されるため注意が必要です。

Aさん

趣味はグラビアを見ることです。

My hobby is looking at gravure.

Bさん

ほう、印刷業界の方ですかな?

Oh, are you in the printing industry?

 

英語で「グラビアアイドル」は何て言う?

日本語の「グラビアアイドル」は、英語には直接対応する単語がなく、そのまま “gravure idol” と言っても海外ではほとんど通じません。そのため、英語では文脈に応じて、適切な表現に言い換える必要があります。

「グラビアアイドル」の活動内容を考慮すると、以下のような表現が使えるでしょう。

「グラビアアイドル」の言い換え表現 概要・ニュアンス
glamour model(グラマー・モデル) 主にセクシーな写真撮影を行うモデルを指す。

イギリスやヨーロッパではよく使われる表現。

bikini model(ビキニ・モデル) 水着の写真撮影をメインに活動するモデルを指す。

 

pin-up model(ピンナップ・モデル) 雑誌やカレンダー向けのセクシーな写真モデルを指す。

アメリカでは主にクラシックなイメージのモデルに使われる。

swimsuit model(スイムスーツ・モデル) 水着姿での撮影を専門とするモデル。スポーツ誌などでよく使われる。

グラビアに関する略語の意味と英語表現

日本ではグラビアに関する略語として「グラドル」や「グラ写」などがよく使われます。

それぞれの意味と、英語でどう表現するかについて、以下で確認していきましょう。

「グラドル」とは?

「グラドル」は「グラビアアイドル」の略で、主に雑誌や写真集、DVDなどで水着姿の写真を披露するアイドルを指します。日本ではテレビ番組やバラエティ、YouTubeなどにも進出し、幅広く活動するグラドルも増えています。

しかし、この「グラドル」という略語は日本独特のものであり、英語圏では一般的に使われません。代わりに、グラビアアイドルの言い換えで挙げた、以下の表現が適しています。

  • glamour model(グラマー・モデル)
  • bikini model(ビキニ・モデル)
  • pin-up model(ピンナップ・モデル)
  • swimsuit model(スイムスーツ・モデル)

「グラ写」とは?

「グラ写」は「グラビア写真」の略で、雑誌や写真集などに掲載されるアイドルやモデルの写真ページを指します。日本では「週刊誌のグラ写がすごい!」といったように、カジュアルな会話で使われることがあります。

ただし、この「グラ写」に相当する英語の略語も存在しないので、以下のような表現で言い換える必要があります。

  • photo spread(フォトスプレッド):雑誌の見開きなどにわたって掲載される写真ページ
  • pictorial(ピクトリアル):複数の写真で構成された特集ページ

まとめ

今回は、グラビアのもともとの意味や語源、英語の gravure との違いなどについて、詳しく確認してきました。

もともと「グラビア」は、グラビア印刷(gravure printing) という印刷技術を指す言葉でした。しかし、日本ではこの印刷技術を使った雑誌の写真ページが「グラビアページ」と呼ばれるようになり、さらに「グラビアアイドル」という表現が定着したことで、「グラビア=水着写真」 というイメージが広まりました。

一方、英語の “gravure” は現在でも 印刷技術を指す言葉 であり、日本語のように雑誌の写真ページを意味することはありません。また、「グラビアアイドル」を英語で表す際は “glamour model” や “bikini model” などの言い換え表現を使うのが一般的です。

今回紹介したことを参考にして、日英それぞれで「グラビア(gravure)」を正しく使っていきましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!

【関連記事】