「不正」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。「不正」や「不正行為」など、さまざまな使い方があります。

不正という言葉は日常生活で聞くことはもちろん、ビジネスシーンで聞いたり使ったりする場合もあるでしょう。しかし、英語ではどのように表現すればいいのかわからない方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、不正を表す英語について紹介します。さらに、不正とはどういう意味なのか、不正という言葉を使う場面についても解説します。

そのほか、記事の後半では、不正や不正にまつわる英語を使った実際に使える英語例文も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「不正」ってどういう意味?

「不正」ってどういう意味?

「不正」は、正しくない行為を示す言葉です。不正と呼ばれる行為には、さまざまな行為があります。

たとえば、民法や刑法などの法律に違反する行為は、不正な行為にあたります。詐欺でお金をだまし取る行為や、相手に噓をついて物を売ったりする行為などが、法律に違反する不正な行為です。

また、法律ではなく、会社の就業規則や学校の校則に反する行為も、不正行為のひとつといえます。たとえば、勤務時間中に仕事に関係のない作業をしたり、学校の校則で決められている服装を守らないことなども、不正な行為にあたります。

「不正」という言葉を使用するシーンとは?

不正という言葉は、さまざまなシーンで使用されます。

ここでは、「不正」という言葉がそれぞれのシーンでどのように使われているかについて、詳しく見ていきましょう。

【学校の試験】
学校の試験の際に行われるカンニング行為に対して使用されます。学生が答えを盗み見る行為などがカンニング行為になりますが、試験においてはカンニング行為は当然許されていないため、行為は不正なものとなります。

【経費の横領】
会社員が横領をした場合に使用されます。横領とは、不正を働いて会社の経費を自分のために使う行為であり、横領行為は法律に違反する行為にあたります。

【生活保護費】
受給資格のない人が、資格を偽って生活保護費を受給した場合に使用されます。受給資格のない人が、資格を偽って生活保護費を不正受給する行為は、法律に違反する行為です。

【ドーピング】
スポーツ選手がドーピングを行った場合に使用されます。スポーツにおけるドーピングは一般的に禁止されており、その決まりを破ってドーピングにあたる薬物を不正利用しているためです。

【不正アクセス】
第三者が、他人のコンピュータシステムに無断で侵入する行為は法律で禁止されています。この法律に違反し、無断で他人のコンピュータシステムにアクセスする行為は不正アクセスとなります。

「不正」は英語でなんていうの?

英語で「不正」を表現するために使用する英単語にはいくつかあります。代表的な英単語には”fraud”、”dishonesty”があります。

”fraud”には、「不正手段」や「詐欺行為」という意味があります。また、”dishonesty”には「不正行為」、「不誠実」といった意味があり、”fraud”とはニュアンスが異なっています。

英語で「不正」を表現する際に使用される代表的な英単語は”fraud”、”dishonesty”ですが、それぞれニュアンスが異なるということは覚えておきましょう。

「不正」に関連する英語

「不正」に関連する英語

ここでは、不正に関連する英語とその意味について具体的に見ていきましょう。

さらに、それぞれの英語を使った例文もあわせて紹介します。

corruption(汚職)

The mayor was removed from office due to corruption charges.
(市長は汚職の罪で解任された。)
The government is taking steps to combat corruption.
(政府は汚職と戦うための措置を講じている。)

dishonesty(不正行為、不誠実)

Her dishonesty about the project’s progress caused significant delays.
(彼女のプロジェクト進行に関する不誠実さが大幅な遅延を引き起こした。
The accountant’s dishonesty was revealed during the financial audit.
(財務監査中に会計士の不正行為が明らかになった。)

embezzlement(横領)

Embezzlement can lead to significant financial losses for a company.
(横領は会社に大きな財務的損失をもたらす可能性がある。)
She was charged with embezzlement of company funds.
(彼女は、会社資金の横領で起訴された。)

cheating(カンニング、不正行為)

Cheating in sports can result in a ban from competition.
(スポーツで不正行為をすると、その競技から追放される可能性がある。)
Students who are caught cheating face severe penalties.
(カンニングが発覚した学生は、厳しい処罰を受ける。)

illicit activities(違法行為)

The organization was shut down due to its involvement in illicit activities.
(その組織は、違法行為に関与したため閉鎖された。)
The police are cracking down on illicit activities in the area.
(警察は、地域において違法行為を取り締まっている。)

”fraud”や”dishonesty”を使った実際に使える英語例文

ここでは、「不正」を表現する英単語である”fraud”、”dishonesty”を使った英語例文を見ていきましょう。

Aさん
I heard the CEO was arrested yesterday. Do you know why?
CEOが昨日逮捕されたと聞きましたが、理由を知っていますか?
Bさん
Yes, it turns out he was involved in a massive fraud. He had been manipulating the company’s financial statements for years to make the profits look higher than they actually were.
ええ、彼が大規模な不正行為に関与していたことが判明したからです。何年も会社の財務報告を操作して、実際よりも利益が高く見えるようにしていたようです。

 

Aさん
I can’t believe the level of dishonesty in the recent report.
直近の報告書にこんなに不正行為があるなんて信じられません。
Bさん
We can’t allow this kind of dishonesty to go unpunished. It undermines the credibility of our entire department.
この類の不正行為を見逃すわけにはいきません。私たちの部門全体の信頼が失われてしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、「不正」をテーマに、不正の意味や英語表現を紹介しました。

不正は、英語で”fraud”や”dishonesty”と表現します。どちらの英単語も「不正行為」という意味がありますが、”fraud”には「詐欺行為」、”dishonesty”には「不誠実」という意味があります。ニュアンスが異なることは覚えておきましょう。

”fraud”や”dishonesty”は、それぞれ含まれている意味が異なるため、ニュアンスに違いがあることは覚えておきましょう。

さらに、記事の後半では、実際に使える英語例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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