皆さんは “conservative” という単語をご存知ですか?日本でも「コンサバティブ(コンサバ)」と言われることがありますが、果たして同じ意味なのでしょうか。

ということで、今回のテーマは「“conservative” の意味」です。

英語の conservative という単語の意味や語源、対義語などを詳しく確認していきます。日本語で使われるコンサバティブ(コンサバ)との関連性についても説明しているので、ぜひ参考にしてください。

それでは、早速始めていきましょう!

“conservative” ってどういう意味?

“conservative” ってどういう意味?

結論から言うと、“conservative” は「保守的」という意味を表します発音記号は「kənsˈɚːvəṭɪv」、カタカナだと「コンサ(ー)ヴァティヴ」です。

「保守」というのは、従来の習慣や考え方、ものごとの仕組みを変えずに行動するということ。その結果、conservative には「伝統、古風」といったポジティブなイメージもありますが、新しいものを受け入れずに「古臭い」というような、ネガティブなイメージで使われることも多いです。

Aさん
Our boss has a conservative way of thinking.
訳)うちの社長は考え方が古臭いです。

また、新しい変化を求めないことから「控え目」とか「地味」といった意味でも使われます。

Aさん
I want a conservative black suit.
訳)地味な黒いスーツが1着欲しいです。

それに加えて、日本語の保守的と同じく、英語の conservative は政治的な姿勢を指して使われることもあります。実際、イギリスの政党である「保守党」は “Conservative Party” と呼ばれています。

Aさん
My grandfather is a member of Conservative Party.
訳)私の祖父は保守党の一員です。

“conservative” の品詞、語源とは?

conservative は、「保存する」という意味の動詞 “conserve” の形容詞バージョンです。-ative という接尾辞(単語の語尾)があると「~の性質がある」という意味になります。そのため、conservative を別の角度から見ると「保存する性質がある」という意味になります。

conserve の語源はラテン語にあり、「con-(強く)-serve(保存する)」が原義となっています「従来の習慣などを維持しようと強く意識する」と考えると、現在使われる conservative の意味イメージが納得しやすくなりますね。

日本語のコンサバティブ(コンサバ)と conservative は違う?

日本でも「コンサバティブ」あるいはそれを短縮した「コンサバ」という表現がありますが、主に女性のファッションスタイルを指して使われます。

コンサバファッションとは「フォーマル過ぎずカジュアル過ぎない無難なファッション」のこと。どんな場所でもどんな相手でも、ある程度一定の好感を得られるような無難なファッションという意味で広まったようです。

無難というニュアンスは英語の conservative と共通ですが、コンサバファッションは特に伝統を重んじているわけではありません。むしろ、最新のトレンドなどを踏まえたコンサバファッションも存在し、決して地味なわけではありません。

そのため、英語の conservative と日本語のコンサバ(特にファッション関連)は違う意味だと考えた方が良いでしょう

“conservative” の対義語とは?

“conservative” の対義語とは?

conservative の対義語は、「保守的」「古臭い」「地味」といった、conservative が実際に表すニュアンスによってさまざま考えられます。それぞれ具体的に確認していきましょう。

「保守的」の対義語

「保守的」という意味の conservative の対義語は “progressive” が適切です発音記号は「prəgrésɪv」、カタカナだと「プログレッシヴ」となります。

progressive は progress(進歩する)の形容詞バージョンで、「進歩的、革新的」という意味を表します。変化よりも昔ながらの伝統を重んじるのが conservative なら、伝統よりも新しい変化を追い求めるのが progress という対比構造になっています。

Aさん
Your report is full of progressive ideas.
訳)あなたのレポートは革新的なアイデアでいっぱいですね。

「古臭い」の対義語

「古臭い」という意味の conservative の対義語としては “contemporary”が挙げられます発音記号は「kəntémpərèri」、カタカナだと「コンテンポラリー」です。

contemporary の原義は「共有する(com-)時間(-tempo)」で、同じ時代を生きる「同時代の」という意味から、現代人にとっての同時代である「現代の、現代的な」という意味に派生しました。

contemporary のイメージをざっくり表現すると「今っぽい」という感じ。多くの現代人に共感されるような、時代にあったものを形容する際にピッタリの表現です。

Aさん
I like contemporary music better than classical music.
訳)クラシックより現代音楽の方が好きです。

「地味」の対義語

「地味」という意味の conservative の対義語には、2種類の可能性があります。

fashionable(ファッショナブル)

まず、地味の反対を「おしゃれ」と考えるなら “fashionable” が適切です発音記号は「fˈæʃ(ə)nəbl」、カタカナだと「ファッショナブル」です。

おしゃれを表す英語表現は多々ありますが、fashionable はその中でも「最新の流行を追うおしゃれ」という意味なので、conservative の対義語としてはピッタリです。

Aさん
My brother always wear fashionable clothes.
訳)私の兄はいつもおしゃれな服を着ています。

showy(ショウイー)

続いて、地味の反対を「派手」と捉えるなら “showy” が良いでしょう発音記号は「ʃóʊi」、読み方は「ショウイー」です。

show(見せる)という語が入っている通り、showy は見た目に華やかな派手さを表します。しかし、場面によっては「けばけばしい」といったネガティブな意味にもなるので、使いどころには注意が必要です。

Aさん
I love showy dresses!
訳)派手なドレスって大好き!

まとめ

今回は、conservative をテーマにお話ししてきました。

conservative の意味は「保守的」、良くも悪くも変化を好まない姿勢を表します。

日本語の「コンサバ」は、日本国内で独自に意味が変遷した一種の和製英語なので、conservative とは別物として捉えた方が良いでしょう。

また、conservative の対義語は、表す意味のニュアンスによってさまざま考えられます。今回の内容を参考に、場面ごとにあった表現を使うようにしましょう。

それでは、これからも楽しい英語学習を。

Let’s enjoy!!