「自分のルーツを探す旅」なんてよく耳にしますが、この「ルーツ」という言葉、日常会話からビジネスシーンまで、意外とさまざまな場面で使われる言葉です。では、「ルーツ」、何を意味する言葉か知っていますか?
今回は、ルーツの意味とその英語表現、さらに、イディオムや類語表現をご紹介します。自分の背景を語る際や、文化的なつながりを探る場面で役立つ「ルーツ」を使ったフレーズを学んでいきましょう。
ルーツってどういう意味?
日本語の「ルーツ」には大きく次の2つの意味があります。
意味① 起源・根源
物事がどこから始まったのか、何がその発展に影響を与えたのかを示す際に使われます。音楽や映画、文化、また会社のような組織など、幅広いものに対して使うことができます。
意味② 先祖・祖先
人に関して用いられる場合は、自分の家系や血筋、先祖を指します。「自分のルーツを探る」とは、家族の歴史や過去のつながりを知ることを意味します。
英語でルーツって何て言うの?
「ルーツ」の英語では”root”です。「ルーツ」は複数形”roots”を日本語にしたものですね。日本語では同じく「ルート」と発音する”route”とは全く意味が違うので要注意。ちなみに”route”の意味は「道筋、道、経路」です。
主な”root”の意味を確認しましょう。日本語の「ルーツ」にはない意味もあるので、チェックしてくださいね。
意味① 植物の根
”root”には「植物の根」という意味があります。
その木の根は地中深くに広がっている。
その植物の根はとても強かったので、歩道にヒビがはいってしまった。
意味② 起源・根源
日本語のルーツと同様に「起源・根源」の意味があります。
問題の根源はコミュニケーション不足にある。
諸悪の根源は強欲である。
意味③ 先祖・祖先
こちらも日本語と同じ「先祖・祖先」という意味です。
彼女は自分のアイルランド系のルーツを誇りに思っている。
彼は家族のルーツをたどることに興味を持っている。
意味④ 数学における根
数学では、「根号」を意味します。数学でおなじみの「√(ルート)」のことです。
16の平方根は4です。
27の立方根は3です。
root を使ったイディオムをチェック
“root“を使ったさまざまな慣用句やイディオムがあります。主なものを紹介します。
put down roots
“put down roots”は「根を下ろす、定住する」という意味です。植物が根を下ろすことや、人が新しい場所に住み始め、そこで生活基盤を築くことを表します。
退職後、彼女は田舎に根を下ろすことに決めた。
コミュニティの価値を感じたいなら、根を下ろすことが重要だ。
take root
“take root”は「根付く」という意味です。植物が根付くことはもちろん、習慣や考え方などが根付くときにも使う表現です。
環境保護の考えは多くのコミュニティに定着している。
在来種の植物が根付いている。
by the root
“by the root”は「根こそぎ」「根本から」という意味です。
庭師は雑草が再び生えないように、根こそぎ取り除いた。
問題を解決するには、一時的な対策ではなく、根本から取り組む必要がある。
grassroots
“grassroots”は「一般大衆」や「草の根運動」を意味することばです。“grassroots”でひとつの単語なので、気を付けてくださいね。
その候補者のキャンペーンは、草の根からの強力な支援のおかげで成功した。
その草の根キャンペーンは、全国の人々から支持を集めた。
rootの類義語を確認しよう!
“root”の類義語を確認しましょう。
origin
“origin”は「起源」という意味です。何かが始まった場所や時点、またはそれがどこから来たのかを指します。
その伝統の起源は古代ローマにまでさかのぼることができる。
source
“source”は「源、出所」という意味。物事が始まった場所や、情報、力の源などを表現する際に使われます。
その川の源流は山の高いところにある。
foundation
“foundation”は「基盤、基礎」を意味し、何かが構築されるための基本的な部分や、物事の根本的な原理を指します。
教育は強いコミュニティの基盤である。
base
“base”は「基礎、土台」という意味で、何かが支えられている下部の部分、または何かが基づく原則や出発点を指します。
その会社の成功は堅実な財務基盤の上に築かれている。
beginning
“beginning”は何かが始まる最初の時点や段階を意味します。
今日という日が、ふたりの長く素晴らしい人生の始まりでありますように。
まとめ
今回は、日本語の「ルーツ」と、英語の”root”の意味を確認しました。英語には日本語にはない、「植物の根」という意味があるので、覚えておきましょう。”root”を使ったイディオムは「根っこ」をイメージすると、どれもすんなりマスターできるはず。
きっと、ひとつの単語から「根が生えた」ようにたくさんの単語が覚えられるに違いありません!
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