「英語で何て言う?」コーナー、今回は「drink」についてです。
今回は「drink」についての基本的な意味や基本表現、応用表現を解説します。

「drink」の基本的な使い方と会話表現

「drink」は動詞として「飲む」、「酒を飲む」という意味、名詞として「飲み物」や「酒」、(酒・水などの)「1ぱい」という意味を持ちます。「飲む」という意味での用法としては、水やその他の液体を入れ物から直接飲むときに用います。
この章では動詞や名詞の「drink」を用いた基本的な例文や会話表現を紹介した後にそれを用いた会話の例と、名詞の「drink」を用いた英単語をご紹介します。

動詞の「drink」を用いた基本的な例文

Aさん
My children drink a lot of milk.
訳)うちの子どもたちは牛乳をたくさん飲む。

Aさん
He drinks a cup of coffee in the morning.
訳)彼は朝にコーヒーを1ぱい飲む。

Aさん
My father doesn’t drink.
訳)父はお酒を飲みません。

名詞の「drink」を用いた基本的な例文

Aさん
Let me show a drink menu.
訳)私に飲み物のメニューを見せてください。

Aさん
Can I have a drink of water?
訳)水を1ぱいもらえる?

「drink」を用いた日常の会話表現

「drink」は「飲む」や「飲み物」という意味を持ち、レストランの中や家で食事をするときなどに必ず出てくるといっても過言ではない言葉ですね。
そこで、日常で使える「drink」を用いた会話表現について紹介します。
カフェでの会話シーンです。

Waiter / waitress
What would you like?
訳)何になさいますか。

Customer
I want something to drink.
訳)私は何か飲み物がほしいです。

Waiter / waitress
How about some iced tea?
訳)アイスティーはいかがですか。

Customer
I’ll have it.
訳)それにします。

名詞の「drink」を含む日常でよく使う英語

日常でよく使う、「drink」を含む名詞について紹介します。

名詞のdrinkで表す飲み物

hot drink 「温かい飲み物」
cold drink 「冷たい飲み物、清涼飲料」
soft drink 「清涼飲料」
drinking water 「飲料水」

多くの飲食店にあるドリンクバーは、私たち日本人にとてもなじみがありますね。実は和製英語で海外では使われていない言葉です。そのため、海外ではドリンクバーのことをドリンクバーの機械を指す「soda fountain」や、飲み放題という意味の「all you can drink」を使って表します。

「drink」以外の「飲む」という意味を持つ「have」「eat」「take」「drink」について

「have」、「eat」、「take」も「drink」と同様に、「飲む」という意味を持ちます。しかし、これらの単語には飲むものや飲み方などによる微妙なニュアンスの違いがあります。それぞれの使い方を例文と共に紹介します。

「have」(飲む)について

「eat」や「drink」よりも婉曲的なので直接的な表現を避けたいときに用います。
Aさん
Which will you have, beer or wine?
訳)ビールとワイン、どちらを飲みますか?

「eat」(具の多いスープを飲む)について

具の多いスープ等の飲み物を食器を使って飲むときに用います。
Aさん
I ate miso soup this morning.
訳)今朝は味噌汁を飲んだ。

ateはeatの過去形です。不規則な活用なので形に要注意です。
また、味噌汁は一般的に入れ物から直接飲むものなので、この文章は「drink」を用いることもできます。

「take」(薬・飲み物を飲む)について

主に薬を飲むときに用います。
Aさん
Take this medicine after meals.
訳)この薬を食後に飲んでください。

「drink」を使った応用表現

この章では「drink」を使った応用表現として熟語を紹介します。
1)drink to 「…を祈って[祝って]乾杯する」
Aさん
Let’s drink to our success.
訳)われわれの成功を祈って乾杯しよう。


2)drink up 「…を飲み干す、全部飲む」
Aさん
Drink up your milk.
訳)牛乳を最後まで飲みなさい。

乾杯に関する表現

3章で紹介した「drink to」に関連する乾杯の表現をいくつか紹介します。
まずは「乾杯!」という短い挨拶の表現です。

toast!
解説)昔の西洋では焼いたパンを一切れワインやお酒に入れる習慣があったことから、乾杯という意味をあらわすようになりました。
Here’s to you!
解説)「君に乾杯!」という意味を持っています。youの部分はusや名前などに変更することができるので、アレンジを加えて使うことができます。
To your health!
解説)「あなたの健康を祝して!」という意味を持っています。先に紹介した「Here’s to you」と組み合わせて、あなたの健康に乾杯という意味の「Here’s to your health」という使い方をすることもあります。
Cheers!
解説)「Cheer」は本来「声援、歓声」という意味を持っています。この意味から発展して「乾杯」や「万歳」という掛け声に使われるようになりました。また、使用するときは必ず複数形の「Cheers」を用います。
Bottoms up!
解説)グラスの底をあげることから、「ぐっとあけてください!」という意味を持つ、乾杯時の決まり文句です。

最後の二つは最初の二つよりもくだけた言い方です。
この中では「toast!」と「Cheers!」の使用頻度が比較的高いです。
これらの表現を使った会話の例を紹介します。
Aさん
Here’s to Kenji.
訳)健二のために、乾杯!

Bさん
Cheers. Bottoms up!
訳)乾杯!

次に少し長めの乾杯の挨拶の表現です。

「a toast to」
これは「~のために乾杯をする」という意味をもつ熟語です。
この熟語を使った挨拶の例を紹介します。

Aさん
We drank a toast to her.
訳)私たちは彼女のために乾杯した。

解説)「drank」は「drink」の過去形です。過去分詞形は「drunk」となり、不規則動詞なので活用をしっかりと覚えてほしい単語です。
同じように活用する単語の例を紹介します。

begin(原形) began(過去形) begun(過去分詞形)
sing(原形) sang(過去形) sung(過去分詞形)
swim(原形) swam(過去形) swum(過去分詞形)

Aさん
I’d like to propose a toast to the happy couple.
訳)お二人の幸せを祈って乾杯しましょう。

解説)「I’d like to」は「I would like to」の短縮形で、「~したいのですが」という丁寧な表現なので、文頭に付け加えるだけでフォーマルな場での乾杯の挨拶に用いることができます。

実際に乾杯のスピーチをするときにはこれらの表現の前に自己紹介や一言を付け加えます。
スピーチの例を紹介します。
Aさん

Hello everyone.
My name is Kenji Sato.
Jeff is my best friend.
Happy birthday,Jeff.
I hope you have a wonderful year!
Well,let’s make a toast to Jeff. Cheers!


訳)
みなさんこんにちは。
僕は佐藤健司です。
ジェフは僕の親友です。
ジェフ、誕生日おめでとう。
君にとって素晴らしい一年になることを願うよ。
それでは、ジェフのために乾杯しましょう。乾杯!

まとめ

今回は「drink」に関する基本的な意味や基本表現、応用表現を紹介しました。
「drink」と「飲む」という意味を持つ他の単語との使い分け方や、乾杯の挨拶に使える表現も紹介しました。特に「Cheers!」と「Toast!」は短くて覚えやすく、頻繁に使われる言葉なので、ぜひ覚えて使ってみてくださいね!

参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)