“ing”形の基本的な使い方は、「今まさに~しているところです」という進行中の出来事を表す英語表現です。
日常会話や資格試験でもよく目や耳にする“ing”形ですが、「現在進行形」と呼ばれる動詞としての表現以外にも形容詞・副詞・名詞として使うことができます。
“ing”と聞くと中学で学習した現在進行形を思い浮かべる方が大半のはずです。
他の用法を改めて聞かれると、「現在進行形以外思いつかない、使い方や意味もよくわからない。」と悩みをお持ちの方は多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では「“ing”形についてどのような用法があるのか整理したい。」という方に向けて、 “ing”形のコアイメージ、意味や使い方、“ing”の付け方について例文付きで解説しています。
最後まで記事を読んでもらえれば、使いこなせると便利な“ing”形に関することをおさらいできます。
“ing”について知りたくてこの記事にたどり着いた方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
“ing”の基本的なイメージ
“ing”の基本的なイメージは、現在進行形で学んだ「今まさに~しているところです」という動作が進行している躍動感を示すイメージです。
“ing”には様々な使用方法がありますが、どの用法においても「まさに~している状態」のイメージのままです。
いろいろな意味で使われているように見えて実は、動作の進行中・躍動している感覚は同じです。
“ing”の意味・使い方4つ
“ing”は動詞、形容詞、副詞、名詞としての使い方があります。
- 動詞・現在進行形としての“ing”
- 形容詞としての“ing”
- 副詞としての“ing”
- 名詞としての“ing
それぞれ例文付きで意味・使い方を確認していきましょう。
動詞・現在進行形としての“ing”
“ing”の基本的な使い方は現在進行形の「今まさに~しているところです」という動作の進行中の意味です。
be動詞+一般動詞+“ing”の形で使います。
She is studying English.
訳)彼女は英語を勉強しています。
They were meeting with him at 10 a.m. yesterday.
訳)彼らは昨日の午前10時に彼と会っていました。
ある時点で、主語がその動作の最中であることを表します。
さらに“ing”には「そろそろ~します」という意味もあります。
未来について表現するときはwillを動詞の前に置くのが一般的ですが、“ing”形で近い未来、すぐ起こることについて表すことができます。
Aさん
The train is arriving at Tokyo Station.
訳)電車はもうすぐ東京駅に到着します。
Aさん
I am going to work.
訳)仕事に行ってきます。
実際まだ起こっておらず、近い未来まもなく起こることについて“ing”形で表現することができます。
意外と忘れがちな表現ですが、覚えておくと便利です。
形容詞としての“ing”
現在分詞の形容詞的用法としての“ing”の使い方です。
現在分詞、形容詞的用法と聞き、「何のことを指しているのかわからない。」と思った方は多いのではないでしょうか。
現在分詞とは”ing”形のことです。
厳密には”ing”形は、後ほど紹介する名詞としての役割を持つ”動名詞という別のing”形も存在します。
現在分詞=”ing”形と言い切れませんが、一旦、現在分詞とは”ing”形を表していると考えましょう。
現在分詞(”ing”形)を形容詞のように使う方法が形容詞的用法です。
Aさん
There is a sleeping girl.
訳)眠っている少女がいます。
Aさん
There is a girl sleeping on the couch.
訳)ソファーで眠っている少女がいます。
形容詞は名詞を修飾します。
形容詞のように、現在分詞(”ing”形)を詳しく説明したい名詞の前もしくは後ろに置き修飾します。
修飾する語が1語であれば、名詞の前に置きます。
1つ目の例文では名詞が”girl”、修飾する語が“sleeping”になるため、名詞”girl”の前に“sleeping”を置きます。
一方、修飾する語が2語以上になると名詞の後ろに置くようにします。
2つ目の例文では、名詞が”girl”、修飾する語が “sleeping on the couch”となります。
修飾する語が2語以上のため名詞”girl”を後ろから修飾し”girl sleeping on the couch”とします。
副詞としての“ing”
分詞構文と呼ばれる現在分詞の副詞的用法としての“ing”の使い方です。
すでに紹介した現在分詞(”ing”形)を副詞のように使う方法です。
まずは例文で確認してみましょう。
Aさん
I waited for a train reading a textbook.
訳)私は教科書を読みながら電車を待ちました。
Aさん
Having the ID card, I was able to enter the building.
訳)IDカードを所持していたのでその建物に入れました。
分詞構文では現在分詞(”ing”形)だけで事柄を表すことが可能です。
例文では、”reading a textbook”と”Having the ID card”の部分が分詞構文に該当します。
文の形になっているわけではありませんが、主語がなくても分詞構文の部分だけで成立しています。
分詞構文は主節の文(メインの部分)に対して説明を付け加え、文を修飾します。
ここで、副詞の役割を確認してみましょう。
副詞は単語や文章の意味を修飾する役割を持ち、名詞以外のものを修飾します。
分詞構文は文を修飾しているので、副詞の役割を担っています。
そのため現在分詞の副詞的用法として称されることがあります。
名詞としての“ing”
動詞+“ing”の形で動名詞と呼ばれ「~すること」という名詞として使う方法です。
Aさん
Speaking English is difficult.
訳)英語を話すことは難しいです。
Aさん
He likes watching movies.
訳)彼は映画を見ることが好きです。
Aさん
My job is selling shoes.
訳)私の仕事は靴を売ることです
Aさん
I am good at cooking.
訳)私は料理が得意です。
文中で動名詞は、主語、目的語、補語、前置詞の後ろに位置します。
さらに「名詞としての“ing”」を修飾する際は、名詞の役割をしていますが元々は動詞のため副詞を使います。
Aさん
I don’t like getting up early.
訳)私は早起きすることが苦手です。
動名詞の中には、「~すること」という動詞の役割を失い完全に名詞そのものとして使われるものもあります。
- meeting:会議
- reading:読書
- Spending:費用
上記の単語は、動名詞ではなく名詞として扱います。
“ing”の付け方
“ing”形を使用する際に注意すべきルールについて解説します。
ただ、そのまま“ing”を付ければ良いというわけではありません。
多くの単語は“ing”を付けるだけなのですが、例外が存在するため基本的なルールを確認しましょう。
動詞を“ing”形にする
原則として、動詞を“ing”形にする場合、動詞の語尾に“ing”を付けます。
そのまま“ing”を付けるだけです。
study →studying
子音字+eで終わる語はeを消して“ing”を付ける
最後のe取り、“ing”を付けるだけです。
take →taking
短母音+子音字で終わる場合は子音を重ねて“ing”を付ける
母音とは「ア・イ・ウ・エ・オ」のことをいいます。
短母音とは「アー」と伸ばさない音のことです。
最後の子音字を重ねて、“ing”を付けるだけです。
stop →stopping
ieで終わる単語にはieをyに変えて“ing”を付ける
最後のieをyに変えて、“ing”を付けるだけです。
lie →lying
まとめ
“ing”形の基本的なイメージ、意味・使い方4つと“ing”形の作り方について解説しました。“ing形の使い方は理解できましたでしょうか?” “ing”形には様々な用法があり、日常英会話や英語資格試験など至るところで頻繁に利用される表現です。今回のようにわからない表現に出会ったら、よくわからないままにせず確認するようにしてください。英文法は、英文を組み立てるルールで英語の基礎です。地道に基礎力を伸ばしていくことが英語力の向上に繋がります。
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