中学1年生で学習する「現在進行形」は日常会話でよく使われる文法事項です。
現在進行形を使いこなせると、より臨場感が伝わり、いきいきとした会話ができるようになりますが、英語の時制は日本語にはない感覚なので、「現在進行形と現在形の違いがよくわからない」なんて方も少なくありません。

そこで今回は、現在進行形を基本から徹底的に解説します。
現在進行形をしっかりマスターして、よりライブ感に溢れる英語を話せるようになりましょう!

現在進行形とは?

現在進行形とは?

英語の現在進行形とは、今、進行している最中の事柄を表現するもの。日本語に訳すと「今~している」という意味になります。
現在進行形とよく混同されがちなのが現在形。どちらにも「現在」がつくため、「2つの違いがいまいちわからない」という方も少なくありません。
現在進行形と現在形の違いについて詳しく次で確認しましょう。

現在進行形と現在形の違い

現在進行形は「今、この瞬間に起こっていること」を表現します。一方、現在形は今、進行している最中のことを表現することはできません。

現在形が表すのは、現在の習慣的行為・状態や一般事象・社会通念など。現在進行形のように「今、この瞬間」を切り取って表現するのではなく、過去と現在、そして未来も含む時間的な広がりを持った事柄を表します。

たとえば、次の2つの英文を比較してみましょう。

【現在形】 I read the newspaper in the living room.
わたしはリビングで新聞を読みます。

【現在進行形】 I’m reading the newspaper in the living room.
わたしはリビングで新聞を読んでいるところです。

まず、現在形の英文を確認しましょう。「わたしがリビングで新聞を読むこと」は習慣です。「今、この瞬間」に新聞を読んでいるわけでありません。「リビングで新聞を読むこと」は過去にも現在にも未来にもする、もしくはした行為です。

一方、現在進行形では「今、この瞬間」を切り取って表しています。まさしく、今この瞬間にリビングで新聞を読んでいる状態を表しています。過去に新聞を読んでいたか、また未来に新聞を読むのかどうかはこの文ではわかりません。
これが現在形と現在進行形の大きな違いです。

現在進行形の作り方

現在進行形は【be動詞 + 動詞の-ing形】で表します。Be動詞とは am/are/is のことです。be動詞は主語によって変化し、 I なら am、you かtheyなら are、それ以外には is を使います。
その後ろには動詞の-ing形が続きます。動詞の-ing形はほとんどの場合、動詞の後ろにingを付けるだけですが、例外の場合もあります。次で詳しく確認しましょう。

-ingの付け方

ほとんどの場合は、動詞の原形の後ろにそのまま-ingをつけるだけです。

  • study(勉強する) ➝ studying
  • eat(食べる) ➝ eating
  • read(読む) ➝ reading
語尾がeで終わる動詞の場合

語尾のeを除いて-ingをつけます。

  • chase(追う) ➝ chasing
  • drive(運転する) ➝ driving
  • take(取る) ➝ taking
語尾がieで終わる動詞の場合

語尾のieyに変えて-ingをつけます。

  • tie(結ぶ) ➝ tying
  • die(死ぬ) ➝ dying
  • lie(横たわる) ➝ lying
語尾は1短母音+1子音で終わる場合

語尾の1文字を重ねて-ingをつけます。

  • begin(始める) ➝ beginning
  • swim(泳ぐ) ➝ swimming
  • stop(止まる) ➝ stopping

疑問文の作り方

現在進行形の疑問文はbe動詞を文頭に持ってきて、文末に「」を置きます。

You are watching TV now. あなたはテレビを見ているところです。

Are you watching TV now? あなたはテレビを見ているところですか?

He is sleeping. 彼は眠っています。

Is he sleeping? 彼は眠っていますか?

答えるときもbe動詞を使って答えます。

Are you watching TV now?
Yes, I am. / No, I’m not.

Is he sleeping?
Yes, he is. / No, he isn’t.

否定文の作り方

現在進行形の否定文はbe動詞のうしろにnotを置きます。

短縮形が使われることが多いです。

She is playing basketball. 彼女はバスケットボールをしているところです。

She isn’t playing basketball. 彼女はバスケットボールをしているところではありません。

They are running. 彼らは走っているところです。

They aren’t running. 彼らは走っているところではありません。

進行形にできない動詞

英語に動詞は大きく分けると動作や変化を表す「動作動詞」と、感情や感覚、所有や性質などを表す「状態動詞」があります。
進行形にできるのは基本的に「動作動詞」のみ。「状態動詞」は進行形にすることができません。
状態動詞」の例をご紹介するので参考にしてくださいね。

  • know(知っている)
  • want(ほしい)
  • have(持つ)
  • like(好む)
  • live(住む)
  • see(見る)
  • taste(味がわかる)
  • smell(においがする)
  • believe(信じる)
  • understand(理解する)

ただ、「状態動詞」の中にも例外として進行形にできる場合もあります。それは、「状態動詞」と「動作動詞」の両方の意味を持つ動詞を使う場合と、「今だけ一時的に~している」と表現する場合です。

例えばhaveには「持つ」という意味だけでなく「食べる」という意味も持っています。そのため、次のような表現が可能です。
I’m having lunch now.
今、昼食を食べているところだ。

また、liveは「住む」という意味の「状態動詞」ですが、ずっと住んでいるのではなく、一時的に住んでいるというときは次のように表現します。

He’s living in Kyoto for now.
彼は(今だけ一時的に)京都に住んでいます。

この文には「普通にずっと住んでいるのではなく、一時的に京都に住んでいる」という現在の状況を強調した表現になります。
例えば、「自宅は東京にあるが、今は単身赴任や下宿などで京都にいる」時などに使われるのがこの表現です。

現在進行形で未来の表現もできる!

現在進行形で未来の表現もできる!

実は現在進行形が表現できるのは「現在」だけではありません。日常的に繰り返していること近い未来を表現する用法もあります。

日常的に繰り返していること「(いつも)~ばかりしている」

しばしば繰り返して行われる行為を表現する用法です。
この用法の場合、always(いつも)やconstantly(常に)などの副詞と一緒に用いられることが多いです。

She’s always complaining.
彼女はいつも文句を言っている。

You’re constantly eating snacks.
あなたは常にお菓子を食べている。

確定した未来「~する予定だ」

現在進行形を使って近い未来を表現する用法です。
この用法にはその予定に向けて今現在、準備をしているというニュアンスが含まれます。
tomorrownext weekなど未来を表す言葉を伴うことが多いです。

I’m leaving for Tokyo tomorrow.
わたしは明日、東京へ出発する予定です。

He’s visiting his sister next month.
彼は来月、姉を訪れる予定です。

まとめ

今回は現在進行形についてご紹介しました。
日常会話でもよく使われる現在進行形ですが、実は意外と奥が深く使いこなすのはなかなかむずかしいものです。
何度も繰り返し覚えることで、正しい現在進行形の使い方をしっかり定着させてくださいね。

現在進行形を使いこなせれば、よりライブ感あふれる英会話が楽しめるはずですよ!