英語の接続詞は正しく使いこなせば表現力をグッと豊かにします。

日本語で考えてみても「私はネコを飼っている。私は犬が好きだ。夫はネコが好きだ。」という短文の羅列ではイマイチ伝わらない情報も、関係詞を使えば「私は犬が好きだが、夫がネコを好きなのでネコを飼っている。」という自然でわかりやすい文章にできます。

しかし、文章を繋げるからこそ、その分だけ文章を複雑にしてしまうことから、初心者や中級者が戸惑うポイントでもあります。

この記事では、そんな関係詞について、例文を使ってわかりやすく解説していきます。

接続詞ってそもそも何?

接続詞ってそもそも何?

接続詞とは、名前の通り英語と英語を「接続する」役割を持ったものです。

最も身近な接続詞として「And」が挙げられます。

Andは語と語、句と句、文と文を接続します。

Aさん
I like dogs and cats.
訳)私は犬と猫が好きです
Aさん
You studied hard, and you passed the exam.
訳)あなたは一生懸命勉強して、(そして)その試験に受かったんだ。

上の例文のように、単語と単語を接続することもあれば、文章と文章を接続することもあります。

このように、接続詞は英語と英語を「接続する」働きをもったものだといえます。

接続詞の種類

接続詞の種類

それでは、具体的に接続詞にはどんなものがあるのでしょうか?

接続詞は大きく2つに分けることができます。

  • 等位接続詞
  • 従位接続詞

順番に見ていきましょう。

等位接続詞

等位接続詞は、文字の通り「接続する英語同士が、文法上対等な関係である」といえます。

Aさん
He speaks English and French
訳)彼は英語とフランス語を話す

上の例文の中で、EnglishとFrenchが同じ名詞であることは言うまでもありませんね。

Aさん
He could not pass the exam but he never gave up his dream.
訳)彼は試験に受からなかったが夢を諦めなかった

この例文も、「彼は試験に受からなかった。」という文と「彼は夢を諦めなかった。」という文が、文法上同じものをbutが接続しているといえます。

このように、文法上対等なものを接続するのが「等位接続詞」だと言えます。

等位接続詞は、以下のように分類できます。

  • and
  • but
  • or

順番に見ていきましょう。

【and】

andは「連結を表す等位接続詞」だと言えます。

「AとB」または「AそしてB」など、対等な英単語や英文を連結してひと繋ぎにします。

Aさん
I like dogs and cats.
訳)私は犬と猫が好きです

この例文は、犬と猫は「私が好きな動物」として対等な関係にあります。

Aさん
You studied hard, and you passed the exam.
訳)あなたは一生懸命勉強して、(そして)その試験に受かったんだ

上の例文も、「一生懸命に勉強したこと」と「試験に受かったこと」を、一つの因果関係として連結しています。

【but】

butは反対や対立を表す等位接続詞です。

Aさん
I love cats, but I have an allergy to their hair.
訳)ネコは大好きなんだけど、ネコの毛にアレルギーがあるんだよね

このように、意味の上では相反する文章を、一つの事実として連結させる働きがあると言えます。

また、butには「Not A but B」で「AではなくB」という使い方もあります。

Aさん
She is not American but Mexican.
訳)彼女はアメリカ人ではなくメキシコ人です

【or】

orは選択を表す等位接続詞です。

「平等に選ばれる権利のあるAとB」を表すイメージです。

Aさん
Would you like coffee or tea?
訳)コーヒーか紅茶、どちらがよろしいですか?
Aさん
Which do you prefer, baseball or football?
訳)野球とフットボールでは、どっちが好き?

従位接続詞

接続詞には、等位接続詞の他に従位接続詞があります。(従属接続詞とも呼ばれます。)

従位接続詞は、メインとなる文章に補足説明が加わるようなイメージで使われます。

メインの文章を「主節」、補足説明の文章を「従属節」と呼びます。

例えば、「私が家に帰った時、泥棒は立ち去った後だった。」という文があったとします。

この文は「泥棒は立ち去った後だった。」と「私が家に帰った」という2つの文が繋がっていますよね。

「泥棒は立ち去った後だった。」というメインの文章の状況説明として「私が家に帰った時には」がくっつくのですから、その接続口として従位接続詞の「When」が使われるというわけです。

Aさん
The thief had left when I came home.
訳)私が家に帰った時、泥棒は去った後だった

従位接続詞は、大きく以下の2つを作るものに分けられます。

  • 名詞節を作る従位接続詞
  • 副詞節を作る従位接続詞

名詞節をつくる従位接続詞

名詞節とは「名詞の働きをする節」のことを表し、節とは主語と動詞が揃った文章の形をした英語の塊のことを表します。

名詞節をつくる従位接続詞として、もっともイメージしやすいのが「That節」です。

「That 主語 動詞」の形をとることで、「~ということ」というひとまとまりの意味になり、主節に細かい情報を付け加えることができます。

Aさん
I believe that she never tells me a lie.
訳)私は彼女が決して嘘をつかないと信じている
Aさん
She knows that he is not such a fool.
訳)彼女は彼がそんなマヌケでないことは知っている

また、「ということ」を表すThat節以外にも、Whetherやifを使った「~かどうか」を表すことで名詞節がつくれます。

Aさん
I asked him whether he talked with her yesterday.
訳)彼が昨日彼女と話したか尋ねた
Aさん
It’s not clear if he is right or not.
訳)彼が正しいのかどうかは分からない

副詞節をつくる従位接続詞

副詞節とは「副詞の働きをする節」のことを表します。

節については上述しましたね。主語と動詞が揃った文章の形をした英語の塊のことでした。

Aさん
The thief had left when I came home.
訳)私が家に帰った時、泥棒は去った後だった

上の例文も、Whenが副詞節をつくる従位接続詞の文でした。

「泥棒は立ち去った後だった。」というメインの文章の状況説明として「私が家に帰った時には」が従属節としてくっついている状態です。

従属副詞節は、上の例文のような「時」を表すほかに、「理由」や「条件」、「譲歩」を表すこともあります。

「理由」

Aさん
I went to see a doctor because I had a terrible stomachache.
訳)腹痛がひどかったので、医者に行きました

「条件」

Aさん
You would get a lot of experience if you go abroad.
訳)海外に行ったら、たくさんの経験が積めるだろうね

「譲歩」

Aさん
Even if I wake up early, I won’t make it on time.
訳)たとえ早起きしたとしても、時間には間に合わないだろう

時、理由、条件、譲歩、どれを表す副詞節も、主節にくっついて情報を付け加えていることには変わらないことが伺えます。

まとめ

この記事では、特に中級車が躓きやすい「接続詞」について、接続詞とは何か、どんな意味で使われるのか、例文付きで紹介しました。

ここまでお読みのあなたは、もうパッと見て複雑そうに見える英文も、接続詞を見抜いてスラスラ読める知識が身に着いているでしょう。

この記事でお伝えした内容が、あなたの英語表現をより豊かに出来たら幸いです。