助動詞は中学英語で学ぶ基礎的な英語です。
しかし、改まって「助動詞とはなんですか?」と聞かれると、意外にもスラスラと説明できる人は多くありません。
助動詞が英語のなかでどんな役割を果たすのか、どんなものがあるのか、どんな文法のルールがあるのか、忘れている人も多いのではないでしょうか?
この記事では、そんな「助動詞」について、そもそも助動詞とは何なのか、具体的にどんな意味になるのかを、初心者にもわかりやすいよう例文付きで紹介していきます。
助動詞ってそもそもなに?
助動詞とは、動詞と結びついて、動詞の意味を付加する品詞です。
助動詞+動詞(の原形)の形になって、動詞に意味を付加します。
ひとつ例を挙げてみましょう。
He swims very fast.
訳)彼はとても速く泳ぐ。
上の例文に、助動詞の「Can(~することができる)」を加えてみましょう。
He can swim very fast.
訳)彼はとても速く泳ぐことができる。
助動詞のCan+動詞のSwimで「泳ぐことができる」という意味にすることができました。
これが助動詞です。
助動詞にはどんなものがあるの?代表的な5つを例文付きで紹介!
前項で助動詞がどんなものかはわかりましたね?
それでは、助動詞には具体的にどんなものがあるかをお伝えしていきます。
最も代表的でよく使う助動詞を5つ紹介します。
- Can
- Will
- Should
- Must
- Shall
順番に見ていきましょう。
1.Can
Canは動詞と結びついて「~することができる(可能)」の意味になる助動詞です。
You play tennis very well.
訳)あなたはとても上手にテニスをします。
You can play tennis very well.
訳)あなたはとても上手にテニスをすることができます
また、疑問文になると、「~してくれない?」という依頼の意味になります。
Can you call me at six?
訳)6時に電話をしてくれますか?
Can you help me?
訳)ちょっと手伝ってくれない?
加えて、「~することができる」以外にも、「~してもいい(許可)」の意味にもなります。
You eat dessert today.
訳)あなたは今日デザートを食べます。
You can eat dessert today.
訳)今日デザートを食べても良いですよ。
2.Will
「Will」は、動詞と結びついて「これから~する」という意味になれる助動詞です。
「未来形のWill」として聞き馴染みがあるのではないでしょうか?
I will visit you tomorrow.
訳)明日キミを訪れるでしょう。
You will drive tomorrow.
訳)あなたは明日運転するでしょう。
It’ll rain tomorrow.
訳)明日は雨が降るだろう。
また、Willは疑問文になると「~してくれませんか?」という依頼を表す意味にもなります。
Will you help me?
訳)手伝ってくれませんか?
Will you come with us tomorrow?
訳)明日私たちと一緒にきてくれませんか?
3.Should
助動詞「Should」は、動詞と結びついて「~すべきだ」の意味になる助動詞です。
You should try it.
訳)試してみなよ。
You should get up early in the morning.
訳)キミは朝早く起きた方が良い。
We should exercise every day.
訳)わたしたちは毎日、運動をしたほうがよい。
4.Must
「Must」は動詞と結びついて「~しなければならない」の意味になる助動詞です。
You must finish your homework.
訳)あなたは宿題を終えなければなりません。
I must go home now.
訳)あなたは今すぐ家に帰らなければなりません。
また、Mustを用いて否定文を作ると「~してはならない」の意味になります。
You mustn’t show this letter to anyone.
訳)誰にもその手紙を見せてはいけないよ。
Passengers on aircrafts must not stand up when the seat belt sign is on.
訳)飛行機の乗客は、シートベルトサインがついてる時は、立ち上がってはいけない。
※注意
「~しなければならない」を表す助動詞に「Have to」という似た表現があります。
Have toは、肯定文ではMustと同じ使い方が出来るのですが、否定文になると大きく意味が変わります。
You don’t have to read this book.
訳)この本は読まなくても良い。
We don’t need to do this now.
訳)私たちは今これをする必要ない
Must notと違い、「~する必要がない」と訳され、Have toと結びつく動詞をすることを禁止しているわけではありません。
「~しなければならない」を助動詞で表すとき、否定文を用いる時は注意が必要だということを覚えておきましょう。
5.Shall
Shallは動詞と結びついて「~しましょう」を表す助動詞です。
肯定文でも用いられますが、どちらかと言えば「Shall we~?」などで「~しませんか?」という形でよく見かけます。(Shall we dance?(踊りませんか?)という映画がありましたよね。)
Shall we dance?
訳)踊りませんか?
Shall I take your luggage to your room?
訳)荷物を部屋までお持ちしましょうか?
助動詞の過去形
動詞に過去形があるように、助動詞にも過去形があります。
助動詞と結びついた動詞は原形で使われるので、助動詞を伴って過去の話をするときは、助動詞が過去形になります。(動詞は原形のままです。)
代表的な助動詞の過去形を見てみましょう。
- Would
- Could
1.Would
WouldはWillの過去形にあたります。
I would do same thing as you did.
訳)私もキミがしたようにしただろう。
また、Willを用いた疑問文で「~してくれませんか?」という依頼の意味になったように、Wouldでも依頼の文を作ります。
Would you close the window?
訳)窓を閉めていただいてもよろしいでしょうか?
2.Could
CouldはCanの過去形にあたります。
I could swim 10 km, when I was young.
訳)若い頃は10キロ泳げた。
また、Can you~?と同じく、疑問文で依頼の文章を作ることができます。
Could you tell me how to get to Kyoto station?
訳)京都駅までの行き方を教えていただけますか?
注意するべき点は、Could you~?は非常に丁寧な表現であること。そしてCan you~?はとてもカジュアルな表現だという事です。
Can you~?は仲のいい友達に対して「~してくれない?」と頼むイメージ。
Could you~?は、上司や知らない人などに、非常に丁寧に依頼するイメージです。
もちろん、ビジネスシーンでCan you~?を使うことはなく、Could you~?を使います。
「助動詞で丁寧に依頼する時は過去形で」を意識してみましょう。
まとめ
この記事では、動詞と結びついて意味を付加する「助動詞」についてお伝えしました。
ここまでお読みのあなたなら、助動詞とは何なのか、どんな意味があるのか、どんな使われ方をするのかなどの知識が十分に備わっているでしょう。
この記事でお伝えした内容が、あなたの英語表現をより豊かにできれば幸いです。