北海道では、英語教育の充実を図るために多様な取り組みが進められています。
特に、ICTを活用した学習環境の整備や、英語を実践的に使う機会を増やす活動が注目。
また、英語スピーチコンテストの開催や英会話カフェの普及など、子どもから大人まで学びやすい環境が整えられています。
本記事では、そんな北海道における英語教育の現状と具体的な施策について紹介します。
北海道の英語教育
まずは北海道内の小学生、中学生、高校生がどのような英語教育を受けているのかを見ていきましょう。
北海道では特に英語の実践的な活用能力の向上に力を入れています。
どのような英語教育改善プランが行われているのか、詳しく見ていきましょう。
「北海道英語教育改善プラン」を知る
北海道での英語教育を理解するためには、文部科学省が発表する「英語教育改善プラン」を知ることが重要です。
「英語教育改善プラン」とは?
具体的な取り組みを以下に紹介します。
デジタル教材を活用した授業の実施
昨今行われている施策として、「デジタル教材」の活用が全国的に推進されています。
北海道もその対称であり、これをまとめて「ICT機器の導入」と呼んだりする施策です。
具体的にはデジタル教材ということで、紙ベースの教科書の代わりにタブレット端末を使ったり、黒板の代わりにプロジェクターを用いるような取り組みとなります。
目的としては授業の効率化はもちろん、英語教育で重要視されている「スピーキング・ライティング」分野への比重を置くため、色々な目的でこのデジタル化が役立っているのです。
英語担当教員を対象としたセミナーの実施
北海道では生徒のレベルアップだけでなく、教える側のレベルアップにも力を入れています。
「E-Lineセミナー」という集団研修を年3回実施し、指導方針やそのやり方を見直す機会を設けているのが特徴です。一部内容を引用すると、以下のようになります。
言語活動と言語材料に係る指導のバランスを意識した単元計画の作成、英語の正確さを高める指導や英語の発話量を増やした指導の充実について、文部科学省の調査官の講義や研究推進校が作成した授業モデルを活用した協議等を通して理解を図る。
ポイントとしては「発話量を増やした指導の充実」という箇所であり、日本全体として「話すこと」への重要性に力を入れている中、北海道でもしっかりとその方針に乗っ取った教育方針をしているのです。
モデル校事業の実施
北海道では「モデル校事業」を取り行っているのも特徴の一つです。モデル校事業の詳細は以下の通りとなります。
道内全14管内において3~5校ずつ研究推進校を指定し、言語活動を通した指導の充実に資する授業モデル(単元計画等の資料)を作成し、 全道協議会において実践発表を行い、全道の全ての小・中学校に成果を普及する。
資料ではこの取り組みを北海道内の小学校・中学校で行っており、授業中の英語を使っている時間がどのくらいで、今後どうするか。
また、全国学校との比較で、北海道の生徒たちはどこが弱いのかを分析する為の取り組みとされています。
現在地がどこになるのかをしっかりと分析することで、北海道の生徒全体の英語力アップに繋げているのです。
北海道で英語を学ぶには?
北海道在住の方で英語を学びたいけれど、どこから始めればいいのか分からない方も多いでしょう。
ここでは、北海道で英語を学ぶための具体的な方法を紹介します。
オンライン英会話を利用する
北海道で英語を学ぶには、まずオンライン英会話の活用がおすすめです。
オンライン英会話では、自宅のインターネット環境を利用して、好きな時間に英語を学ぶことができます。スケジュールに合わせて効率よく学習を進められる点が魅力です。
また、録画された授業を視聴しながら学ぶ「eラーニング」も人気を集めています。
せっかくモチベーションが高いのに、周りに英語を学べそうな環境が見つからない方は、まずオンライン英会話の利用がを検討してみてください。
地域の英会話カフェに参加する
北海道にはリーズナブルな価格で英会話を楽しめる「英会話カフェ」や「英会話クラブ」が存在します。
「登録」が不要かつ、スケジュール的な拘束があまりないのがメリットです。
英会話カフェ・英会話クラブ
- Cafe Raw Life(Facebookページ)
- 札幌英会話クラブ
選び方についてはスケジュール的に調整しやすそうな方を選ぶという考え方と、雰囲気から選ぶという選び方の二軸で考えると良いでしょう。
カフェの様なまったりした空間で会話を楽しみたい場合は、英会話カフェ。クラブ活動のような真面目さを求めるならば「英会話クラブ」が選択肢となります。
観光地で外国人と交流する
北海道は観光スポットも多く、外国人観光客との交流を通じて実践的な英語を学ぶ良い機会があります。
以下におすすめの観光地をピックアップしました:
- 札幌駅:観光客が多く、道案内を通じて英語を使う機会が豊富。
- 小樽運河:歴史的な街並みを紹介しながら英語でコミュニケーションを取るチャンス。
- 旭山動物園:外国人観光客も多く、足を止めてもらいやすいスポット。
北海道は日本の観光地としても人気が高く、多くの外国人が訪れる地域です。
特に観光地では英語を話すチャンスが多いので、少しの勇気を持って外国人観光客に話しかけてみましょう。
北海道の英語に対する取り組み
北海道では、英語スピーチコンテストや地域独自の取り組みを通じて、地域全体の英語力向上を目指しています。
以下に、北海道での具体的な施策を2つご紹介します。
1. 英語スピーチ大会などの大会実施
北海道では2024年度に以下3種類の英語系大会が行われました。
- 第11回 全道高等学校英語プレゼンテーションコンテスト
- 令和6年度 英語ディベート学習会
- 第25回 全道高等学校英語弁論大会(スピーチの部・ディベートの部)
文字通り高校生向けの大会となりますが、北海道では大々的に英語系の大会を積極的に行っています。
大会への出場を通じて、学生時代に英語を多くの人の前で披露する、良い経験が得られるのです。
自分の英語力を試す目的から、英語が上手な先輩方を見て感化されるのも良しなので、ぜひ一度参加を検討してみてください。
2. 北海道国際交流センターでの交流イベント
「北海道国際交流センター(HIF)」では、外国人と交流できるイベントを積極的に開催しています。
「料理教室」や「トークショー」、「夏の作物収穫」など、アクティビティ×国際交流ができるイベントが盛りだくさんです。
観光スポットなどで直接話しかけるのが苦手な方や、きっかけ作りが中々できない方は、このような国際交流イベントからスタートしてみましょう。
初見さんにも優しい外国人が基本的には集まる場所となるので、人見知りでも話しやすい環境が自然と用意されているのです。
まとめ
北海道では、英語教育において教員のレベルアップやICT機器の活用など、時代に合わせた先進的な取り組みが進められています。
また、スピーチコンテストや地域の英会話クラブ、観光地での実践的な交流の機会など、幅広い学びの場が整備されている点も特徴的でした。
こちらの記事を参考に、北海道での英語学習をより一層楽しんでください。