さて皆さん、今回はオランダについて深掘りしていきたいと思います。日本ではオランダとカタカナ表記になっているので、もしかしたら英語が得意でない方はこれを英語だと思っているかも・・・。しかし、これは英語ではないのでネイティブに言っても通じません。英語で伝えたい時にはどう言えばいいのか、そもそもオランダという言葉はどこから来たのか、そんな豆知識にもなる情報を解説していきます!
オランダは英語で何と言う?
英語でオランダをオランダと発音しないのなら何と言うのか、その答えはこちら!
the Netherlands
発音は「ザ・ネザーランド」と言います。・・・なんだかオランダと全然似ていませんよね。もうちょっと発音が違うだけかと思っていた方、残念ながら新しい単語をがっつり覚えなければなりません。ちなみに、オランダの正式名称は以下の通りです。
Kingdom of the Netherlands
一般的には普段の生活で国を正式名称で呼ぶことはないでしょうから、覚えるならthe NetherlandsでOKですよ!
I want to study the history of the Netherlands. Do you have books about it?
訳)オランダの歴史について勉強したいんですが、何か本を持っていませんか?
Well…I have some. But please wait. I’ll check them.
訳)えっと・・・いくつか持ってますよ。ですがちょっと待ってくださいね。今見てみますから。
the Netherlandsの語源
では、このthe Netherlandsの語源は何なのでしょうか。中学生の時、地理でオランダの国土は海抜ゼロメートルだと習いませんでしたか?忘れちゃった!という方は今覚えておきましょう。その低い土地のことを、オランダ語でNederlandと言います。ですからオランダは英語にすると「低い土地」という意味になりますね。
びっくりすることに、国の表面積のおよそ半分が海抜1メートル未満で、もっとも低い土地だと海抜がマイナス6メートルより低いとのこと!だから堤防や水門、水路、橋、スロープ、ダム、防波堤などが多く見られるのがオランダの特徴です。
また、豆知識として、カナダの来たに位置している、メルカトル図法ではかなり大きく見えるあの白い大陸、グリーンランドはオランダ領ですが、皆さんご存知でしたか?これは世界史を読み解いてみると面白いですよ?
なぜ日本では「オランダ」と呼ばれるのか
ここで不思議なのが、英語ではthe Netherlandsなのに、どうして日本ではオランダと呼ばれるのかですよね。オランダという言葉がどこから来たのかを探って見ると、Holland(ホラント)という言葉に行きつきます。これはオランダの州のひとつであって、かつてはオランダの中でこのHollandが最も勢いがありました。
つまり、日本で定着したオランダという名前はポルトガル語でHollandを表したもの、となります。だからスペインやポルトガルへ行けば、オランダでも通じる可能性があるというわけです。
実はイギリスにも似たような話がある
ここでちょっと補足としておくと、他にも英語が語源ではない国があります。イギリスやドイツがそうですね。イギリスは英語でthe U.K.、United Kingdomと言いますし、ドイツはGermanyですよね。ドイツはドイツ語でドイチュランドと言うので、ドイツ語が定着したことになります。
イギリスの場合はちょっと複雑で、オランダがオランダとして伝わったことと似ています。当時イギリスの中でも勢いがあったイングランドのことを、ポルトガル人がポルトガル語で「えげれす」と伝えたことが由来だとか。ポルトガル人が、当時日本としては行くことすら命がけだったヨーロッパの方のことを教えてくれたことがよくわかります。
オランダ語やオランダ人は英語で「Dutch」
オランダはthe Netherlandsで、オランダの語源はHollandだと解説しましたが、ここでまたもや新しい単語が登場。実は、英語でオランダ語、オランダ人を表す単語はDutchなんです・・・。これまたthe Netherlandsとは全然違う発音とスペルなので混乱しそう!
ここにも歴史が絡んでいます。当時オランダはドイツと一緒にイギリスによってDutchと呼ばれていました。それからそれぞれが国力を持ち独立したのですが、それ以降もDutchと呼ばれ続けたのです。
ということで、とりあえずオランダはthe Netherlands、オランダ語やオランダ人はDutchと覚えておけば大丈夫です。
I’ve learnt English, German, Spanish. What do you think I should learn next?
訳)これまでに英語、ドイツ語、スペイン語を習ったんだけど、次は何を勉強すればいいと思う?
If you are interested in German, it must be easy to learn Dutch.
訳)ドイツ語に興味があるんだったら、オランダ語は簡単だと思うよ。
まとめ
カタカナで表記されているとそれは海外から輸入された言葉だとわかりますが、しかしそれはすべて英語由来とは限りませんよね。それがよくわかったのがオランダの由来を聞いた時だと思います。英語かどうかなんて普段は意識しないかもしれませんが、いざ英語圏で使おうと思ったり、英語を話す人に伝えたいと思っても通じなければがっかりしてしまうでしょう。気を付けなければならないのは、オランダという国名と、オランダ語、オランダ人という言葉が英語ではまったく違うこと。それぞれ由来を通して覚えれば暗記もしやすいと思うので、この記事を参考にしてみてくださいね。