「音楽が趣味」という方はとても多く、日常会話でもよく話題になるトピックですね。
もちろん、これは英語でも同じこと。
音楽でよく使う表現をしっかり覚えておけば、会話のバリエーションがグッと増えます。
そこで今回は、音楽の中でも特にクラシック音楽に関する英語をご紹介します。
音符や休符の英語表現や音階などについて解説するのでぜひ参考にしてくださいね。
音符は英語で何と言う?
音楽の楽譜で使われる「音符」。音を表す記号です。
この音符は英語では”note”と言います。
日本語で「ノート」というと、「さまざまな情報を書き留める冊子」をイメージしますね。
この日本語の「ノート」は英語では”notebook”。”note”ではないので、要注意です。
”note”には大きく7つに意味がありますが、基本的には「書かれたもの」を意味します。
「書かれたもの」というイメージを持ちながら、”note”の意味を確認しましょう。
【noteの意味】
- メモ、記録
- 手紙、文章
- 注釈、注意
- 記録
- 紙幣、手形
- 音符
- (人の声の)調子、響き、雰囲気
音符は楽譜の上に「書かれたもの」とイメージしましょう。
文脈によっては“musical note”と“musical”をつけ、どの意味の“note”かをわかりやすく表現することもあります。
I don’t know how to read musical notes.
訳)音符の読み方を知りません。
She bought a handkerchief with musical note patterns.
訳)彼女は音符柄のハンカチを買いました。
四分音符や八分音符、休符の表現は?
音符にはその音の長さにより種類があります。
主な音符の種類とそれぞれの英語表現は次のとおりです。
- 全音符 whole note
- 2分音符 half note
- 4分音符 quarter note
- 8分音符 eighth note
- 16分音符 sixteenth note
- 付点2分音符 dotted half note
音符が「音を出す」記号なら、それと対をなす「音を出さない」記号もあります。
美しいメロディーは音のあるときとないときの組み合わせからが生まれるもの。
音符同様、音を出さない記号「休符」も重要な役割を持っています。
そんな「休符」は英語では”rest”。
音符と同じように音を出さない長さによって種類があります。
英語では「全休符 whole rest」、「2分休符 half rest」、「4分休符 quarter rest」と表現します。
「ドレミ」は何語?
音の名前といえば「ドレミ」ですね。
実は、この「ドレミ」、日本語ではないことをご存じでしたか?
「ドレミ」はイタリア語。実は音楽の用語にはイタリア語がたくさん使われています。
まず、その理由を確認しましょう。
音楽用語にイタリア語が多い理由
「フォルテ(forte:強く)」、「ピアノ(piano:弱く)」、「アレグロ(allegro:速く)」や人気ドラマのタイトルにも使われた「カンタービレ(cantabile:歌うように)」という言葉に聞き覚えがある方はいませんか?
これらはすべてイタリア語なんです。
西洋音楽が発展したのは中世からルネサンスにかけて。当時の音楽は教会での宗教音楽がメインでした。
そんな教会のトップがあるのがローマの教皇庁。教皇庁での言語はイタリア語が主流でした。
そのため、現在でも音楽の用語にはイタリア語が多く使われているのです。
「ドレミ」は英語で何て言う?
「ドレミ」がイタリア語ならば、英語ではどのように表現するのでしょうか?
そして、現在では「ドレミ」が当たり前の日本ですが、もともとはどのように表現していたかも確認しましょう。
イタリア語 | Do | Re | Mi | Fa | Sol | La | Si | Do |
英語 | C | D | E | F | G | A | B | C |
日本語 | ハ | ニ | ホ | ヘ | ト | イ | ロ | ハ |
このように、「ドレミ」は英語では「CDE」、日本語では「ハニホ」で表現します。
こうしてみると、なぜ「ド」が「A」ではなく「C」、「イ」ではなく「ハ」なのを、不思議に感じますね。
理由は諸説あるのですが、昔はラ(=「A」、「イ」)が基準となる音とされていた、という説が有力なようです。
#(シャープ:半音上げる)や♭(フラット:半音下げる)のついた音の場合は、シンプルに音の後にsharpやflatを付ければOK。
例えば、ドの#は”C sharp” ミの♭は”E flat”と言います。
Let’s play E on your piano.
訳)ピアノで「ミ」の音を弾いてみましょう。
That’s not G, that’s G sharp.
訳)それは「ソ」ではなくて、「ソ」の♯です。
ト音記号やヘ音記号の英語表現は?
音楽の時間で習った「ト音記号」や「ヘ音記号」、覚えていますか?
楽譜のはじめについている記号です。
先ほどご紹介した音階で「ト」は「ソ」、「へ」は「ファ」のことでしたね。
「ト音記号」とは、「楽譜上でソの音の位置を示す記号」のこと。
英語では、「ソ」の英語の音階である「G」を使い、”G clef”といいます。
“clef”とは、「鍵、手がかり」という意味。英語でも「Gの場所の手がかりになる記号」という意味になります。
同様に「へ音記号」は” F clef”といいます。
ちなみにト音記号の形はGが、ヘ音記号の形はFが変化したものだそう。
ト音記号のグルグルと囲われた線の上の音が「ソ」、ヘ音記号の黒丸の位置が「ファ」を示しています。
さまざまな楽曲の英語表現を確認しよう!
音楽にはさまざまな楽曲がありますね。楽曲の英語表現も確認しましょう。
管弦楽曲
管弦楽曲とは木管楽器、金管楽器などの管楽器と弦楽器、打楽器からなるオーケストラによって演奏される楽曲のこと。
英語では”orchestral music”。「オーケストラ」がつくのでイメージしやすいですね。
交響曲
オーケストラのために書かれた、4つの楽章から成る長大な曲のことを交響曲と言います。
交響曲も管弦楽曲のひとつです。
英語では” symphony”、交響楽団のことを” symphony orchestra”と言います。
協奏曲
協奏曲とはオーケストラとソロの楽器による演奏のこと。ソロで演奏される楽器にはピアノ、ヴァイオリン、チェロ、フルート、ホルンなどがあります。
協奏曲は英語では” concerto”。日本語でも「コンチェルト」と呼ばれることもあるため、耳馴染みのある方も多いでしょう。
吹奏楽
吹奏楽とは木管楽器、金管楽器、打楽器をベースして演奏される音楽のこと。
英語では”wind instrument music”と言います。
吹奏楽と言うと“brass band”が思い浮かぶ人も少なくないはず。
”wind instrument music”と”brass band”の違いは木管楽器のあるなし。
”wind instrument music”は管楽器(金管楽器、木管楽器)と打楽器中心の編成ですが、“brass band”は金管楽器と打楽器が中心の編成です。
室内楽
室内楽は室内で演奏される、少人数による演奏のこと。もともと宮廷の広間で行われていた音楽なので、”chamber music”と言います。“chamber”は「公邸や宮廷などの応接室」という意味 です。
最後に楽器の分類で使われる英語名を確認しておきましょう。
管楽器 | a wind instrument | 管楽器は木管楽器と金管楽器の総称 |
木管楽器 | a woodwind instrument | クラリネット フルート ファゴットなど |
金管楽器 | a brass instrument | ホルン、トランペット、トロンボーンなど |
弦楽器 | a string musical instrument | バイオリン、ビオラ、コントラバスなど |
打楽器 | a percussion instrument | ティンパニー、マリンバ、シンバルなど |
まとめ
今回はクラシック音楽でよく使われる英語表現をご紹介しました。
ピアノの演奏やクラシックコンサートが趣味という方はこの機会にぜひ、表現をマスターしてくださいね。
「好きなもの」の話が盛り上がるのは、万国共通。音楽を話題にして、積極的に英語でのコミュニケーションを楽しみましょう!