「英語で何て言う?」コーナー、今回は「はずかしい思いをさせる」などの意味を持つ「embarrass」についてです。
「embarrass」の活用形として名詞の「embarrassment」、形容詞の「embarrassed」や「embarrassing」などがあります。
今回はそれぞれの意味や用法について解説します。
「embarrass」を使った基本表現
「embarrass」は「…にはずかしい思いをさせる」や「…を当惑させる、まごつかせる」といった意味を持つ他動詞です。
Aさん
Meeting new people embarrasses me.
訳)初めての人たちに会うと私はどぎまぎしてしまいます。
Aさん
You shouldn’t embarrass him with such an impolite question.
訳)そんな不躾な質問で彼を困らせてはいけません。
「embarrass」の名詞形;「当惑」や「困惑」を意味する「embarrassment」について
「embarrassement」は「当惑」や「困惑」、「きまり悪さ」を意味する名詞です。
Aさん
My sister’s face turned red with embarrassment.
訳)はずかしくて妹の顔は真っ赤になった。
Aさん
She is an embarrassment to her family.
訳)彼女は家族のやっかい者だ。
「embarrass」の形容詞形その1:「(人が)はずかしい思いをした」を意味する「embarrassed」
「embarrassed」は「(人が)はずかしい思いをした」や「当惑した」といった意味をもつ形容詞です。
Aさん
Even if you make a mistake in a foreign language, you don’t have to be embarrassed.
訳)外国語でまちがったからといって、はじることはない。
Aさん
I made such an easy mistake. I’m embarrassed!
訳)こんな簡単なミスをしちゃった。はずかしいよ!
Aさん
I was very embarrassed when I fell down in front of the girls.
訳)女の子たちの前でころんでひどくきまりが悪かった。
解説)「be embarrassed」は「きまり悪い」を意味する熟語です。
「embarrassed」と「ashamed」,「shy」のちがい
「embbarrassed」と「ashamed」はそれぞれ「はずかしい」という似た意味を持ちますが、ニュアンスが少し異なります。
「embarrassed」はちょっとしたまちがいや失敗などで気まずい思いをしたときに用いますが、「ashamed」は何か道徳的に悪いことをしてやましい気持ちになったときに用います。また、「shy」は内気だったりはずかしがりやなことを表現したいときに用います。
「ashamed」と「shy」を使った例文を紹介します。
Aさん
I’m ashamed of what I did.
訳)自分のしたことがはずかしいよ。
Aさん
You should be ashamed of your behavior.
訳)あなたは自分のふるまいをはじるべきだ。
解説)「be ashamed of …」で「…をはじる」を意味します。
Aさん
There is nothing to be ashamed of.
訳)何もはじることなどない。
Aさん
Aren’t you ashamed of doing such a thing?
訳)そんなことをしてみっともないと思いませんか。
Aさん
I was ashamed to see them.
訳)私ははずかしくて彼らと顔を合わせられなかった。
解説)「be ashamed to …」で「…するのがはずかしい」を意味します。
Aさん
Don’t be so shy.
訳)そんなにはずかしがらないで。
「embarrass」の形容詞形その2:「(人を)はずかしくさせるような」を意味する「embarrassing」
「embarrassing」は「(物事が)(人を)はずかしくさせるような」や「当惑させるような」といった意味を持つ形容詞です。
Aさん
I fell in front of many people. It was so embarrassing!
訳)おおぜいの前でころんじゃって、すごくはずかしかったよ!
動詞からできた形容詞:「-ed」と「-ing」の使い分け方について
3章と4章では動詞「embarrass」からできた形容詞の「embarrassed」と「embarrassing」について解説しました。どちらも形容詞ですが使い方を間違えると相手に伝えたかった気持ちとは違った意味でとられられてしまいます。
この章では他の例も使って「-ed」と「-ing」の形の形容詞の使い分け方について解説します。
「-ed」でおわる形容詞は人や生き物の気持ちや感情を表すためにその「人や生き物を主語にとる」言葉であり、「-ing」で終わる形容詞はそのような思いをさせる「物や誰かを主語にとる」言葉です。
例えば、今回のテーマである「embarrass」を用いて、「私ははずかしい思いをした。」と表したいときには、2章で紹介したように「I was embarrassed.」と言いますね。
しかし、ここで間違えて「I was embarrassing.」と表現してしまったら相手にはどのように伝わるのでしょうか。
答えは、「私ははずかしい思いをさせるような人だ。」という意味になってしまい、伝えたかった気持ちとは異なってしまいますね。
「-ed」や「-ing」でおわる形容詞の例
「embarrassed」や「embarrassing」以外の「-ed」や「-ing」でおわる形容詞を例文を使って紹介します。
-ed | -ing |
---|---|
bored(退屈な) | boring(退屈させる) |
excited(わくわくした) | exciting(わくわくさせる) |
interested(興味を持っている) | interesting(おもしろい) |
「bored」は退屈だと思う人が主語に来るのに対して、「boring」は退屈に感じさせる人や物が主語にくることに注意しましょう。
例えば同じ「He」を用いても、「He is bored.(彼は退屈している。)」と「He is boring.(彼は退屈な人だ。)」のように意味が異なります。
その他の単語も基本的には用法は同じです。
Aさん
We were bored with his long tale.
訳)私たちは彼の長話にうんざりした。
Aさん
This show is so boring.
訳)この番組、すごくつまらない。
Aさん
I’m really excited about the concert.
訳)コンサートにとてもわくわくしている。
Aさん
Yesterday’s game was really exciting.
訳)昨日の試合はとてもおもしろかった。
Aさん
He was interested in collecting old coins.
訳)彼は古いコインの収集に興味をもっていた。
Aさん
It’s interesting to meet different people.
訳)いろんな人に出会うのはおもしろい。
まとめ
今回は「はずかしい思いをさせる」などの意味を持つ「embarrass」を使った基本表現や「当惑する」や「当惑させる」ことに関する表現を紹介しました。
「embarrassed」や「embarrassing」は同じ形容詞ですが、主語にとる言葉が異なることがわかりました。ぜひ、覚えて使ってみてくださいね。
では、次回をお楽しみに!
参照:アンカー 大人のための英語学習辞典 2016年12年20日初版第1刷発行 (株式会社学研プラス)