鹿児島県の英語教育について、どのような取り組みが行われているかご存知でしょうか?
この記事では、小学生・中学生・高校生を対象にした鹿児島県での「教育方針」や「目指す姿」について詳しく解説します。
また、英語を学ぶための具体的な方法として、オンライン英会話、地域での活動(社会人・主婦向け)、さらには実践的なスキルを磨けるスピーチコンテストの事例などもまとめました。
地域特有の施策を活かし、英語を学ぶための環境と実践の場を提供している鹿児島県の魅力的な取り組みについて、ぜひ最後までご覧ください。
鹿児島の英語教育はどんな感じ?
まずは鹿児島県の小学生、中学生、高校生がどのような英語教育を受けているのかを見ていきましょう。
鹿児島県は英語教育において、「生徒」と「教員」の両方に焦点を当てた教育方針が特徴です。具体的にどのような部分に力を入れているのか、詳しく見ていきます。
「鹿児島県英語教育改善プラン」を知る
鹿児島県での英語教育を知る上で、文部科学省が出している「鹿児島県英語教育改善プラン」の内容を理解することが大切です。
「英語教育改善プラン」とは?
鹿児島県での学生が現在どのレベルの英語を習得しているか、日本平均と比較してどの程度の違いがあるかを分析し、具体的な施策をまとめた計画書となっています。
ICT機器の積極的な導入を行う
鹿児島県での英語教育で特に力を入れているのは、「ICT機器」の積極導入です。
ICTというのは、”Information and Communication Technology”の略称であり、いわゆるiPadのようなタブレット機器やプロジェクターなどのことを指します。
10年、20年前だと生徒は紙媒体の教科書と英語が録音されたCDを聞きながら授業を受けるのが一般的でした。
しかし、現在ではICT機器の積極導入により、黒板はプロジェクターへ、ノートはタブレットが役割を担います(※必ずしもこのような使い分けとは限りません)。
このようなICT機器の導入により、視覚的に英語を使うシーンをイメージしやすくなるほか、授業の効率化がはかれるため、より実践的でスピード感のある教育スタイルが自図減されているのです。
「英語指導力向上ブラッシュアップセミナー」の実施
鹿児島県では、小学校と中学校が連携し「英語指導力向上ブラッシュアップセミナー」を実施しています。
これは生徒向けのセミナーではなく、主に教員向けのセミナー研修です。
内容としては、「CAN-DOリスト」の作成意図や役割に関する講義、学習評価の在り方を再確認する、そして「ICT機器」の効果的な活用方法までと幅広いと言えます。
日本全体の英語力は世界的に見ても、116ヵ国中92位と低い※こともあり、生徒だけでなく教員のレベルアップも必須なのです。
だからこそ鹿児島県では、生徒に限らず、先生も一緒にレベルアップすることで、県全体の英語力を底上げしようとしてるのでしょう。
鹿児島での英検受験者数・合格数
英語教育の成果を測る指標の一つが「英検」です。以下に鹿児島県のデータを示します。
鹿児島県のデータ
- 申込者数: 1,713
- 受験者数: 1,454
- 合格者数: 364
- 合格率: 約25.0%
全国のデータ(参考)
- 申込者数: 42,908人
- 受験者数: 37,638人
- 合格者数: 10,568人
- 合格率: 約28.08%
鹿児島県の英検合格率は全国平均をやや上回る結果となっています。これは地域全体で英語教育に力を入れている成果と考えられるでしょう。
参考:令和5年度(第70回) 英語検定試験申込者数・受験者数・合格者数集計表
鹿児島で英語を学ぶには?
鹿児島県在住の方で英語を学びたいけれど、どこから始めればいいのか分からない方も多いでしょう。
東京のような英語学習施設が少ないイメージがある鹿児島県でも、工夫次第でしっかり学べる環境を整えることが可能です。
ここでは、鹿児島県で英語を学ぶための具体的な方法を紹介します。
オンライン英会話を利用する
鹿児島で英語を学ぶためには、オンライン英会話の活用がおすすめです。
オンライン英会話では、自分のインターネット環境を使い、好きな場所から英語を学べます。
自宅で手軽にレッスンを受けられるだけでなく、自分のスケジュールに合わせて学習を進められるのが魅力です。
また、録画された授業を視聴しながら学ぶ「eラーニング」も人気を集めています。
地域の勉強会に参加する
対面で英語を学びたい方には、鹿児島県内で活動している英会話サークルや勉強会への参加もおすすめです。
この手の勉強会やサークルは、参加ハードルが低く、対面で人と話せるようなメリットがあります。
- 参加費:ワンコイン程度(例:500円)
- 対象者:学生、社会人、主婦など幅広い層
- 内容:フリートーク、テーマ別のグループトークなど
実際に「鹿児島英会話クラブ」という英会話サークルも県内で開催されており、参加費500円で1時間半ほどのクラブ活動へ参加可能です。
実際にコミュニケーションを取れる貴重な機会となり、英語力アップに加え、同じ目標を持つ仲間と出会える場としても最適となります。
参考:鹿児島英会話クラブ
観光地で直接話しかける
鹿児島県は桜島、屋久島、指宿温泉など、外国人にも人気の観光地が数多く存在します。
これらの観光地にて、観光で訪れる外国人観光客と英語で交流を試みるのも効果的です。
- 桜島:観光客が集まる展望台やフェリー乗り場での交流がしやすい。
- 屋久島:エコツーリズムの場として外国人と共通の話題を持ちやすい。
- 指宿温泉:砂蒸し風呂などユニークな体験を英語で紹介する絶好のチャンス。
最初は緊張するかもしれませんが、観光地での英語での会話を通じて、実践的なコミュニケーションスキルを磨くことができます。
ただし、相手の都合や状況を考慮することも大切です。無理に話しかけるのではなく、自然なタイミングで交流を楽しみましょう。
鹿児島の英語に対する取り組み
鹿児島県では、英語スピーチコンテストや独自の取り組みを通じて、地域全体の英語力向上を目指しています。
以下に、鹿児島県での具体的な施策を2つご紹介します。
鹿児島県高校生英語スピーチコンテスト
鹿児島県では、毎年高校生向けの英語スピーチコンテストを開催しています。
2024年の7月には第41回大会が開催され、鹿児島県内の有力な選手たちが集まって英語力を競い合いました。
このコンテストは、単に英語力を試すだけでなく、自分の意見を論理的に組み立てて発表するスキルも育む貴重な機会となっています。
高い英語力をもった仲間と競い合うことで、英語力アップのモチベーション維持に繋がる良い機会です。
高校で英語を特に頑張りたいと思っている方やその親御さんは、ぜひ過去にスピーチコンテストへ出場経験があるかどうかも、高校選びの考慮に入れると良いでしょう。
鹿児島市国際交流センターでのセミナー
鹿児島県の「鹿児島市国際交流センター」では、外国人講による英語セミナーを定期的に開催しております。
2025年には「市内在住か通勤・通学している英検準2級程度以上の方」を対象に、「英語文化講座(中級)」の開催が行われるようです。
こちらでは英語のリスニングはもちろん、スピーキングの機会も設けられています。英検の二次試験対策にはもちろん、外国人の講師と英語を話すきっかけが手に入るので、英語力向上にはもってこいの機会です。
他にも英語に限らず、中国語講座や「国際交流カフェ~Global Café~」という外国人の方と言語交換ができる時間も設けられているので、ぜひ生きた英語を学びたい方は参加を検討してみてください。
まとめ
こちらの記事では、鹿児島県における英語教育の実態と、鹿児島でどのようにすれば英語を身に着けられるのかを紹介してきました。
鹿児島県では県全体で英語力向上に努めている最中な上、英検の結果では全国平均以上の結果を出していることから、ポジティブな結果が出始めている最中です。
英語学習を始める方には、オンライン英会話や地域の活動を積極的に活用することをおすすめします。