料理に香りや彩りをプラスし、味のアクセントとして重要な役目を果たす香辛料。

日本食では、山椒やしょうが、にんにく、わさび、唐辛子などが代表的ですね。

生姜は「ジンジャー」、にんにくは「ガーリック」ですが、「山椒」は英語で何と言うか知っていますか?

今回は、「山椒」を表す英語表現とともに、日本で定番のスパイスや調味料の英語を一気に紹介していきます。

「山椒」を表す3つの英語

「山椒」を表す3つの英語

「山椒」を意味する英語は3つあり、なかでも最もポピュラーな言い方なのが”Japanese pepper”です。

ほかにも”Japanese prickly ash”や”Sichuan pepper”などの言い方があります。

  • Japanese pepper
  • Japanese prickly ash
  • Sichuan pepper

同じ「山椒」でも、原産国や製造過程によって呼び方が異なります。
それぞれ詳しく解説するので、違いと英語表現をチェックしてみましょう。

 

Japanese pepper

”Japanese pepper”は、「山椒」を意味する最も一般的な英語です。

日本で流通している「山椒」の多くは日本原産で、ミカン科サンショウ属の植物を原材料としています。

山椒は、熟す前に収穫した青い実の果皮を乾燥させて粉末にしたもので、さわやかな香りとマイルドな辛味が特徴です。

北海道から屋久島までの全国に分布しており、日本では鰻料理の薬味や京七味の風味付けとして古くから使用されてきました。

【会話例1】

Aさん
The Japanese pepper is an Asian spice staple often used in Japanese cuisines.
訳)山椒は、日本料理でよく使われるアジアの定番スパイスだよ。
Bさん
How hot are Japanese peppers?
訳)山椒ってどれくらい辛いの?

 

Aさん
Eating Japanese pepper makes my tongue tingle.
訳)山椒を食べると舌がピリピリしてくるよ。

 

【会話例2】

Aさん
What’s a typical spice that goes well with glaze-grilled eel?
訳)鰻の蒲焼きに合う代表的な香辛料は何でしょう?
Bさん
That is Japanese pepper, right?
訳)山椒でしょ?

 

Aさん
It’s best to put Japanese pepper on it.
訳)山椒をかけると最高だよね。

 

Japanese prickly ash

”Japanese prickly ash”も、「山椒」を表す英語です。

”prickly ash”(アメリカ山椒)の日本版という意味になるので、”Japanese pepper”をさらにわかりやすく説明するときに便利な表現と言えるでしょう。

【会話例1】

Aさん
What is Japanese pepper?
訳)山椒って何?
Bさん
It means Japanese prickly ash, a spice that goes well with various dishes. For example, tempura, teriyaki, and cooked rice.
訳)日本の山椒のことだよ。天ぷら、照り焼き、炊き込みご飯とかいろいろな料理に合うんだ。

 

Aさん
It’s the perfect seasoning for Japanese food!
訳)和食にぴったりだね!

 

【会話例2】

Aさん
Japanese prickly ash has a very distinct flavor.
訳)日本の山椒には独特の風味があるんだよ。
Bさん
I have never eaten it.
訳)1度も食べたことないなあ。

 

Aさん
I like to put it on my eel. I don’t know if you like it, but please try it!
訳)わたしは鰻にかけるのが好き。気に入るかわからないけど、試してみて!

 

Sichuan pepper

”Sichuan pepper”も、「山椒」を表す英語のひとつです。

日本の山椒ではなく、中国原産の「花椒(ホアジャオ)」を意味しており、”Chinese pepper”とも呼ばれています。

花椒は、熟した実を乾燥させた果皮を粉末にしたもので、日本の山椒に比べてしびれるような辛味があるのが特徴です。

深みのある味わい豊かな辛さで知られ、四川料理によく使われています。

【会話例1】

Aさん
Sichuan pepper contains a sanshool ingredient, which makes people feel numb.
訳)花椒に含まれているサンショオールっていう成分がしびれを感じさせるんだよ。
Bさん
I don’t like spicy food because my tongue gets hot.
訳)舌がヒリヒリするから辛い料理は苦手なんだ。

 

Aさん
If you want to cure the numbness, you should drink hot tea and hot milk.
訳)温かいお茶か牛乳を飲むと、ヒリヒリするのが和らぐよ。

 

【会話例2】

Aさん
My favorite Chinese food is Szechuan-style Mapo Tofu with a kick of Sichuan pepper.
訳)中華料理で1番好きなのは、花椒の効いた四川風麻婆豆腐かな。
Bさん
Speaking of which, my friend laughed at me for putting Sichuan pepper in rice the other day.
訳)花椒といえば、この前、ご飯に花椒かけたら友達に笑われたよ。

 

Aさん
Huh? When the taste is not enough, I always add Szechuan pepper.
訳)えっ。味が物足りないと、いつも花椒をかけちゃうんだけど。

 

スパイスと調味料の英語表現

スパイスと調味料の英語表現

塩、胡椒、唐辛子、味噌やしょうゆなど、日本料理に欠かせないスパイスや調味料は英語で何と言うのでしょうか。

「山椒」を含め知っているようで意外と知らない英語表現を一覧にまとめました。

Japanese pepper 山椒
pepper / black pepper 胡椒
salt
sugar 砂糖
garlic にんにく
ginger しょうが
wasabi / Japanese horseradish わさび
Japanese ginger みょうが
red chili pepper / hot pepper 唐辛子
seven flavor chili pepper / seven spice chill pepper 七味唐辛子
red pepper パプリカパウダー
perilla 大葉
Japanese parsley 三つ葉
parsley パセリ
nutmeg ナツメグ
coriander コリアンダー
rice vinegar 米酢
cooking sake 料理酒
soy sauce しょうゆ
miso / soybean paste 味噌
mirin / sweetened sake みりん
chill oil ラー油

 

スパイスに関連したことわざ

スパイスに関連したことわざ

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」や「胡椒の丸のみ」といったことわざを耳にしたことはありませんか。

今回のキーワード「山椒」にちなんで、スパイスに関連した英語表現を2つ紹介します。

 

”A little body often harbors a great soul.”

”A little body often harbors a great soul.”は、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」を意味する英語の決まり文句です。

直訳は「小さな体は、しばしば偉大な魂を宿している」となります。

山椒の実が小さいながらもとても辛いように、身体が小さくても、気性や才能が非常に鋭く優れていることを表しています。

Aさん
He is exactly ”A little body often harbors a great soul.” He is the smallest in the team but plays basketball well.
訳)彼はまさに「山椒は小粒でもぴりりと辛い」だわ。チームで1番体が小さいのにバスケが上手なの。

ほかにも以下のような言い方もあるので、合わせて覚えておくと役立ちますよ。

Aさん
He may be small, but he is not a man to be trifled wit.
訳)彼は小柄だけど侮れないわ。
Aさん
That’s ”Within a little head, great wit.”
訳)まさに小さな頭に大きな知恵ね。

”Never judge by appearances.”

”Never judge by appearances.”は、見かけで判断してはいけないという意味のことわざです。

日本語では「胡椒の丸のみ」とも言い、胡椒の実が砕いてこそ辛味を感じることにたとえて、物事の真偽を表面だけで判断してはいけないということを意味しています。

似た表現で、下記のようなフレーズもあるので一緒に覚えておきましょう。

Aさん
You can’t tell a book by its cover.
訳)人は見かけによらぬもの。
Aさん
You may know the lion by its claw.
訳)一斑を見て全豹を知る、だよ。(一部分を見ただけで全体を決めてはならない)

 

まとめ

「山椒」を表す英語表現とともに、日本で定番のスパイスや調味料の英語を紹介しました。

「山椒」は英語で、”Japanese pepper”と言うのが最も一般的です。
「日本の胡椒」「日本のスパイス」としてわかりやすく覚えやすいので、すぐに使えそうですね。

より詳しく説明するときは”Japanese prickly ash”や”Sichuan pepper”、”Chinese pepper”
という言い方もできます。

いろいろな表現を覚えて、英会話力に磨きをかけていきましょう。

山椒の合う鰻料理や調味料については、下記の記事でも解説しています。
もっと詳しく勉強したい人はぜひ読んでみてください。