「♪カントリーロード~この道~ずっと~行けば~」と、有名な歌にカントリーという言葉が出てきますが、田舎は英語で本当にカントリーで良いのでしょうか。ちなみにこの歌にあるカントリーロードは造語であるという理解があり、国道でも田舎道でもないという意見があります。答えに一番近いのは「故郷に帰りたい」の「故郷」だと言われていたりもしますね。さてさて余談でしたが、ここからは英語で「田舎」をどう言うかを見ていきますよ!

辞書で「田舎」を引いてみると・・・

英辞郎on the webで早速「田舎」と引いてみると、以下のような単語が出てきました。

田舎

  • back district
  • back-country
  • backwater(変化に取り残された)
  • the boondocks〈米俗〉(悪い意味で)〔複数形扱い◆【類】sticks ; boonies〕
  • by-place
  • country
  • countryside
  • East Bumfuck〔【同】sticks, boonies, boondocks〕
  • jerkwater
  • land(都市や町と比較した)
  • platteland〈南ア〉
  • provinces(都会から離れた)
  • rural area
  • scrub〈豪話〉
  • the tall timber〈米俗〉
  • woop woop〈豪俗〉

一目見て、皆さん「ありすぎ~!」とびっくりしたのではないでしょうか。スラングも含んでいたりするので多くなるのでしょうけれど、ちょっと覚えるのは大変ですよね。しかもこれらが全部同じニュアンスではないでしょうから、それぞれの使い方を覚えなければいけません。

ちなみに、同じ辞書では使い方も載っていたので、以下に載せておきます。

  • 田舎から出てきたばかりである
    be fresh from [out of] the country(人が)
    〔”fresh out of the country”よりも”fresh from the country”の方が頻度が高い。〕
  • 田舎から出てきたばかりの女の子
    girl fresh from the country
  • 田舎から出てきている
    be from the countryside
  • 田舎から出てくる
    come up from the country
  • 田舎から届いたばかりである
    be fresh from [out of] the country(食材などが)
  • 田舎から都会に出て来たばかりの
    fresh off the farm(人が)
  • 田舎から都会への人口移動
    a drift of population from rural to urban areas
  • 田舎から都会への移住
    rural-to-urban migration
  • 田舎から都会へ出てくる
    come into the city from the country
  • 田舎くさい(形)
    provincial〈軽蔑的〉

よく使うフレーズではありますが、これらを使う前にまずは「田舎」という英語、それぞれが持つ意味合いを確認していきましょう。中には侮蔑的な意味合いを含んだ単語もあるので、相手に誤解されないようにするためにも覚えておくべきです。その後で、使えそうな単語を選んで実際に発音練習や文章を作る練習をしてみましょう。田舎から出てきた人であれば、自己紹介の時にも使えそうですよね。

the country

「田舎」を表す英語の中で最も一般的なのがthe countryです。countryというと「国」というイメージがありますが、「田舎」という意味もあることを覚えておきましょう。文脈でどちらの意味で言っているのかはわかります。また、「田舎」という意味で使う場合は通常冠詞のtheが付くのは特徴的ですね。

the countryをケンブリッジの英英辞書で引いてみると、以下のような説明がありました。

land that is not in towns, cities, or industrial areas and is either used for farming or left in its natural condition

農業に使われる土地であったり、自然な状態で残されている土地であり、街や都市、工業地帯ではないとあります。まあ、普通の田舎の説明ですね。日本人が持つ田舎のイメージと変わりません。

the countryside

the countryside

countrysideも「田舎」です。先ほど説明したthe countryと同じ意味ですが、あえてニュアンスを言うならば、countrysideは田舎の風景を意識した単語になります。

単なる田舎を説明したい時にはthe countryを使い、田舎の風景を思い起こさせるのであればthe countrysideを使うと良いでしょう。とはいえ、あまり大きな違いはないので、どちらか好きな方を使うのでも会話に支障はないでしょう。

rural area

ruralは「田舎の」や「田園の」という意味なので、そこにareaと付けることで「田舎の地域」という意味になります。

英語を学習しているなら「都会の」という意味でurbanを知っている人も多いと思うので、その対になる言葉だと覚えておくと良いでしょう。

the boondocks

the boondocks

boondocksはあまり見慣れない単語ですが、こちらも「田舎」という意味ですね。やはり冠詞のtheが付いています。ちょっと長いスペルなので、ネイティブはbooniesと略して言ったりもします。

他の「田舎」を表す英単語とどのように違うのかというと、田舎は田舎でも静かで、人がほとんどいない場所という意味合いが強いところですね。そして都市から遠い地域であることも意味しています。田舎の特徴を捉えているので、あまりthe countryやthe countrysideとの違いはないと思っても良さそうです。

the sticks

またまたtheが付いている単語ですね。the sticksも「田舎」と言いますが、ちょっとユーモアを交えて言う言葉であるという特徴があります。

stickと言えば「小枝」ですが、田舎にはたくさんの小枝があることが語源だそうです。なんともシンプルですね。

the middle of nowhere

the middle of nowhere

覚えてしまえば語感が楽しいthe middle of nowhereは、「人里離れた場所」、「辺鄙(へんぴ)な場所」という意味です。ケンブリッジ辞書にはthe boondocksとほぼ同じ説明があるので、セットで覚えておくと良いでしょう。

middleは「真ん中」、nowhereは「どこでもない場所」、これらを組み合わせると、「どこでもない場所の真ん中」となります。田舎には何もないことも多いですから、それを言い表したらこうなったのですね。

まとめ

英語で「田舎」と言おうと思ったら、思いのほかたくさんの単語があってびっくりしたのではないでしょうか。単語の数が多い割には意味はほとんど同じなので、基本であるthe countryかthecountrysideを覚えておけば安心です。忘れてはならないのは、ほとんどの表現で冠詞のtheが付くことです。会話上ではあまり支障はないかもしれませんが、ライティングのレストなどだと減点対象になることがあるので注意してくださいね。たったそれだけと思っても英語にとっては大切な要素なのです。