日本語で「アクセサリー」というと、多くの人がピアスやネックレス、指輪といった装飾品を思い浮かべるのではないでしょうか。そして、「アクセサリー」は英語でも「accessory」だと思っている人もいるかもしれませんね。
ですが「アクセサリー=accessory」は半分正解で、半分間違い。もしも英語で「アクセサリー」と言いたいときには、それが何を指しているかによって単語を使い分ける必要があるのです。
そこで今回は日本語の「アクセサリー」にあたる英語、そして英語の「accessory」が表すものについて解説していきます。これを参考にすれば、「アクセサリー」を正しい表現で言えるようになるはずです。
「アクセサリー」は英語で?
日本語で言う「アクセサリー」を英語で言うには以下の2つのパターンが考えられます。
- jewelry
- Accessory
こうして見ると、どちらも聞き覚えのある言葉ではないでしょうか。「ジュエリー」も日本語でも使われることがあるので、覚えやすいでしょう。
では日本語で言う「アクセサリー」は、どちらがニュアンスが近いのでしょうか。ここからは、この2つの英単語について解説します。
「Jewelry」は一般的なアクセサリーにあたる
日本語で「ジュエリー」と言うと、宝石などがあしらわれた本格的なアクセサリーを想像するのではないでしょうか。そのイメージは英語でも同じ。「Jewelry」というと、多くの場合は価値のある金属や宝石があしらわれた装飾品のことを指します。
装飾品はネックレスや指輪などに限られず、たとえばブローチであっても「jewelry」です。体や衣服に着けるもので、比較的高価な金属や宝石がついているものなら、「jewelry」と言い表して差し支えありません。
それに加えて、それほど高価ではなかったり、宝石がついていなかったりしても、「jewelry」と呼ばれることも多いです。とりあえず綺麗でドレッシーなものは「jewelry」と言っておけば間違いはありません。
このあたりは、日本語でも安価なネックレスなども「アクセサリー」と表すのと同じですね。つまり、日本語の「アクセサリー」は「jewelry」に近い言葉なのです。
「アクセサリー」をAccessoryと言える場合とは?
では、「accessory」を「アクセサリー」の意味で使う場合、どういったものを指すのでしょうか。
英語の「accessory」には、「装飾品」「付属品」という意味があります。それは単に着飾るためのものだけを指しません。
「Accessory」が表すものについては後述しますが、日本語で言う「アクセサリー」を「accessory」とも言えるのは、ネックレスやピアスといったアクセサリーが「ファッションアイテムの1つ」という意味を持つ場合です。
たとえば、木製のピアスの場合を考えてみましょう。
木製のピアスだと「ジュエリー」のイメージはないので「jewelry」という単語は使わない場合もありますが、ファッションのアクセントとして捉えるなら「accessory」の一種だと言えます。
ただ、そういった場合、英語では「accessory」とは言わずに「wooden earring(木製ピアス)」と言い表すことが多いでしょう。(ちなみに、英語ではイヤリングとピアスに違いはなく、どちらも「earring」と言います。)
ですので、自分の持っているアクセサリーを「jewelry」と言っていいかどうかわからない場合は、普通に「neckless(ネックレス)」「ring(指輪)」などの名詞を使って切り抜けましょう。
「Accessory」が表すもの
「アクセサリー」を「accessory」と言っていいかどうか悩んでしまうのは、そもそも「accessory」という言葉が持つ意味がわかっていないのも原因でしょう。
前述のとおり「Accessory」を日本語でひとことで表すなら「装飾品」「付属品」となります。しかし、これだけで理解するのは難しいでしょうから、ケンブリッジの英英辞典で「accessory」を引いたものを和訳してみました。
【機械や衣服に加えられる、有用または装飾的な目的を持つもの。】
つまり、「accessory」は衣服などの装飾品という意味と、機械関連の付属品という2つの意味があるのですね。ここからはこの2つに分けて、たとえばどんなものが「accessory」にあたるかをご紹介します。
ファッション小物・アイテムなど
「Accessory」をファッション関連のものに使う場合に、含まれるアイテムをリストアップしてみました。
- サングラス
- マフラー・スカーフ
- ベルト
- バッグ
- 帽子
- 手袋
- アクセサリー類(ネックレス・ピアスなど)
- ヘアアクセサリー
このくらいで、なんとなくファッション関連で「accessory」を使う場合に、何を指しているのかが見えてきたでしょうか。
ちなみにファッションブランドのウェブサイトなどを見ると、「accessories(装飾品類)」というカテゴリの中に、「jewelries(ジュエリー類)」が入っていることがよくあります。
つまり、日本語で言う「アクセサリー」は「jewelry」の方がしっくりくるものの、「jewelry」も「accessory」の一種だということです。
ファッション関連で「accessory」という単語を使う場合、和訳すると「ファッション雑貨」「ファッション小物」「ファッションアイテム」といった言葉がぴったりでしょう。
パソコンやスマホ等、何かの付属品
では次は、パソコンやスマホ等の機械類(ガジェット類)に対して使う「accessory」が何を指すかをみてみましょう。
- イヤホン・ヘッドホン
- 充電器・モバイルバッテリー
- ケース・カバー
- USBハブ
- キーボード・マウス
- 各種ケーブル
このくらい例があれば、イメージしやすいでしょうか。こちらは「付属品」というニュアンスの「accessories」ですね。
これは何か主体となる機械があり、それに加えることで何か他の機能をプラスできたり、有効に使うことができるもの全般を指しています。それ単体では使い所がないものと考えるとわかりやすいでしょう。
こうした機械関連の「accessory」は、最近は日本語でも「アクセサリ」と表現することが多いので、すでに身近な表現になっている人もいるのではないでしょうか。
ただなんとなく、ネックレスやピアスなどの「アクセサリー」とは違い「アクセサリ」と最後を伸ばさずに表現されていることが多い印象です。
日本語ではそうして表記を変えることで言い分けられているのかもしれませんが、英語にした時にはスペルが変わることはなく、どちらの場合も単体ならaccessory、複数ならaccessoriesとなります。
アクセサリーもAccessoryも正しく表現しよう
今回は「アクセサリー」の英語表現、そして「accessory」の意味をご説明しましたが、これで迷わず表現ができそうでしょうか。迷った場合は、「アクセサリー」と言おうとはせずに、そのアイテムの名前を挙げるのがベター。その方が、言い間違えてしまった場合の誤解を防げます。
とは言え、アクセサリーもaccessoryも私たちにとって身近な存在ですから、正しく表現できると良いですよね。ネイティブスピーカーがどのように使っているか、海外ドラマや英語小説などをチェックして真似ながら、上手に使えるように練習してみましょう。