「アドバンス」という言葉、ビジネスの場面でよく目にしますよね。

昇進や昇給の話し合いで「advance notice(事前通知)」や、メールの最後に「thank you in advance(前もってありがとう)」という表現を見かけることも。

でも、例えば advanceと advancedの違いがわからない、正しい使い方に自信が持てない、という方も多いのではないでしょうか。

今回は、すぐに役立つ「advance」の意味と使い方を、ビジネスシーンでよく使う表現とともにわかりやすく解説していきます。

 

advance(アドバンス)の基本的な意味と使い方

「advance」は、「前進する」「進歩する」という意味を持つ動詞と、「前払い」「事前の」という意味を持つ名詞・形容詞として使われる英単語です。

英語辞書では次のように定義されています。

 

to go or move something forward, or to develop or improve something
「何かを前進または前進させる、または何かを開発または改善する」

to pay someone some money before the regular time
「定時前に誰かにお金を支払う」

to suggest an idea or theory
「アイデアや理論を提案する」

参考:ADVANCE _ 意味, Cambridge 英語辞書での定義

 

英和辞書によると、基本的な意味は下記の通りです。

【動詞】として使う場合

  • (〜に向かって)進む、前進する
  • 進歩する、向上する
  • (地位や立場が)上がる、昇進する

Aさん
She advanced to CEO.
(彼女はCEOに昇進しました)

【名詞】として使う場合

  • 進歩、上達、進捗
  • 前払い、前金、立替金

Aさん
We need an advance payment of 50%.
(50%の前払いが必要です)

【形容詞】として使う場合

  • 前もっての、事前の
  • 前金の、前渡しの

Aさん
Please give us advance warning of any changes.
(変更がある場合は事前にご連絡ください)

参照:英語「advance」の意味・使い方・読み方 _ Weblio英和辞書

advanced 意味|「高度な」だけじゃない!

「advanced」は「advance」の過去分詞形で、主に形容詞として使われます。

一般的には「高度な」という意味で知られていますが、実はその他にも次のようにいくつかの意味があります。

・高度な、上級の
例:advanced English course(上級英語コース)

・進んだ、最先端の
例:advanced technology(最先端技術)

・(年齢が)進んだ、高齢の
例:advanced age(高齢)

・(病気や状態が)進行した
例:advanced stages of the disease(病気の進行した段階)

この中でも特に、英語に関心のある方は、教材やクラスなどで「advanced level(上級レベル)」という表現をよく目にするかもしれません。

基礎的な内容を既に習得した人向けの、より深い学習内容を指す表現です。

in advance 意味|ビジネスで使える例文付き

「in advance」は「前もって」「事前に」という意味の副詞句です。

特にビジネスシーンでは、予定や準備に関する表現でよく使われます。

基本的な使い方

・シーン1:予定を通知する

Aさん
I need to know in advance if you’re coming to the meeting.
(会議に参加されるかどうか、事前に知る必要があります)

・シーン2:支払いで

Aさん
The hotel requires payment in advance.
(ホテルは前払いが必要です)

・シーン3:準備で

Aさん
Please prepare the documents in advance.
(書類は事前に準備してください)

日常生活でのおすすめの使い方

・シーン1:食事の準備で

Aさん
I plan the week’s meals in advance.
(一週間の食事を前もって計画しています)

・シーン2:職場や学校の早退で

Aさん
Let me know in advance if you need to leave early.
(早退する必要がある場合は事前に教えてください)

AdvancedとAdvanceの違い

「Advanced」と「Advance」は似ているようで異なる使い方があります。

特に間違いやすいポイントをまとめてみましょう。

【Advanced】
形容詞としてのみ使用する場合は、「高度な」「進んだ」という意味になり、後ろに名詞が来ます。
例:advanced class(上級クラス)

【Advance】
動詞、名詞、形容詞として使用可能で、「前進する」「事前の」という意味になります。様々な使い方があります。
例:advance payment(前払い)

advance を使ったビジネスシーンの例文

ビジネスシーンで使える「advance」を含む重要表現を紹介します。

ここでは、職場で使える実践的な表現をまとめていますので、ぜひ覚えておきましょう。

1.career advancement(キャリアアップ)

Aさん

例:The company offers good career advancement opportunities.

(この会社には、キャリアアップのための良い機会があります)

キャリアアップを表現するときは「career advancement」を使います。

昇進や昇給の話し合いでよく出てくる表現です。

2.advance notice(事前通知)

Aさん

例:We require two weeks’ advance notice for vacation requests.

(休暇申請は2週間前までの事前通知が必要です)

「事前通知」は「advance notice」が基本表現。

特に休暇申請など、計画的な準備が必要な場面でよく使われます。

3.advance planning(事前計画)

Aさん

例:Advance planning is essential for the project’s success.

(プロジェクトの成功には事前計画が不可欠です)

プロジェクトや重要な仕事の準備を表現するときは「advance planning」がぴったり。

仕事とプライベートの両立など、ワークライフバランスには特に重要な考え方ですね。

4.advance booking(事前予約)

Aさん

例:Advance booking is recommended for the business seminar.

(ビジネスセミナーは事前予約をおすすめします)

セミナーや会議室の予約など、「事前予約」が必要な場面では「advance booking」を使います。

まとめ

「advance」は、日常生活はもちろん、特にビジネスシーンに使用される重要な英単語です。

「前進」「事前」という基本的な意味を理解し、場面に応じて使い分けることで、よりスムーズなコミュニケーションが可能になります。

特に、働き方改革やワークライフバランスが推進される今、事前の準備や計画が重要になるため、「in advance」や「advance planning」といった表現は、日々の業務でも活用できる便利な表現といえるでしょう。

この記事で紹介した「advance」の様々な表現を、ぜひ日常生活やビジネスシーンで活用してみてください。

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