海外ドラマや映画をみていると、”go on”という表現がよく登場しますよね。
ネイティブの会話で頻繁に使われている”go on”は、使用場面によっていろいろな意味を持っていると知っていましたか?

使い方によって解釈が異なるため、正しい意味を知っておくことはとても大切です。
今回は、たくさん意味があって混乱しがちな句動詞”go on”について、正しい意味と使い方、例文、スラング表現を紹介していきます。

”go on”の意味

”go on”の意味

”go on”は、英語の”go”と“on”を組み合わせた句動詞です。
句動詞は英語で”phrasal verb”といい、2つ以上の単語で構成された動詞として、特に英会話では欠かせない表現といえます。

英和辞書でも英英辞書でも、とてもたくさんの定義が載っていて、正しい意味としてどれを選んだらいいか迷ってしまう方も多いでしょう。

ここでは、重要かつ頻出なものを抜粋して紹介しておきます。

  • to continue
    継続する
  • to happen
    起こる
  • to start operating
    動作を開始する
  • to move to the next thing or stage
    次のことに移る

参考:Cambridge Dictionary

”go”と“on”は、それぞれ以下のような意味を表します。

”go” →「行く」「前方に進む」
”on” →「続けて」「~の上に」「~のほうへ」「~に向かって」

おもな4つの意味のなかから、まずは「(何かが)続く」、「(何かを)続けていく」というイメージを覚えておくのがおすすめです。

”go on”を含む英語表現

「続ける」や「起こる」などを表す”go on”は、後に続く単語によって示す意味が異なります。
”go on”を含む英語表現を例文と一緒に紹介します。

”go on ~ing”は「~の動作を続ける」

”go on ~ing”は、ある動作を続けるさま、状況が継続するさまなどを表現するときに使われます。

Aさん
I won’t go on working in this job forever.
訳)わたしは、この仕事をずっと続けるつもりはありません。

”go on with”は「~を続ける」

”go on with”も継続の意味で、「〜を続ける」と訳される表現です。

Aさん
She paused to have a sip of coffee and then went on with her account of the accident.
訳)彼女は、コーヒーを一口飲んでから事故の話を続けました。

”go on to” は「次の段階へ移る」

”go on to”は、「次の段階へ移る」「次に進んで」を意味する表現です。
”to”が持つ、ある対象に向かう矢印をイメージするとわかりやすいでしょう。

Aさん
The second chapter went on to describe his early career.
訳)第2章では、彼の初期のキャリアについて述べられていました。

”go on”を使った例文

”go on”を使った例文

”go on”には、「行動を続ける」「物事が起きる」「次の段階に進む」「開始する」など複数の意味があります。
”go on”の正しい使い方を、おもな意味に分けて例文とともに紹介していきましょう。

行動・関係などを続ける

”go on”の最も基本的な意味である動作の継続を表現するときは以下のような例文があります。

Aさん
The classic concert went on for hours.
訳)クラシックコンサートは、何時間も続きました。

”go on”は 「延々としゃべり続ける」の意味で使われることも多いので一緒に覚えておきましょう。

Aさん
He went on and on until I finally interrupted him and told him I had to go.
訳)彼が延々と話し続けるので、わたしはそれを遮って「もう行くね」と言いました。

次のことに移る・進む

”go on to” のところでも紹介しましたが、「次のことに移る」「次の段階へ進む」という意味を示す頻出表現も、しっかり抑えておいてくださいね。

Aさん
I later went on to explain why I was so upset with them.
訳)わたしは後で、なぜ彼らに腹を立てたのかを説明しました。

物事が起こる・行われる

何かが起きたとき、特定のことが行われる際には、”go on”を用いて以下のように表現します。

Aさん
I’m sure we never hear what goes on behind our backs.
訳)陰で何が起こっているのか、わたしたちは決して耳にすることはないでしょう。
Aさん
He likes to know what’s going on.
訳)彼は、何が起こっているのかを知りたがります。

操作が開始する・スイッチが入る

電気やガスの電源がオンになり、操作が開始するときにも”go on”が使われます。

Aさん
The spotlights go on automatically when an intruder is detected in the garden.
訳)庭への侵入者を検知すると、スポットライトが自動的に点灯します。
Aさん
The heating was supposed to go on automatically at six o’clock, but it didn’t, so I flicked the switch.
訳)暖房は6時に自動的につくはずだったが、つかなかったのでスイッチを入れました。

”go on”にはスラングの意味もある

”go on”には、カジュアルな会話シーンにしばしば登場するスラングとしての意味もあります。

”come on”のような意味

”come on”と同じような意味で、「さあさあ、続けて」「早く早く!」と、誰かに何かをするように勧めるときに”come on”を使って表現します。

Aさん
Go on, have another glass of wine.
訳)さあ、もう一杯ワインをどうぞ。
Aさん
Go on, tell me more! what happened next?
訳)ねえ、もっと詳しく教えてよ!次に何が起こったの?

”you’re kidding!”のような意味

”you’re kidding!”と似たような意味で、「冗談でしょ!」と相手の話が信じられないことを表現するときにも”go on”を用います。

Aさん
I don’t really feel like seeing a film tonight.
訳)今夜は映画を見る気分じゃなくて。
Bさん
Oh, go on. We haven’t been to the cinema for ages.
訳)冗談言うなよ、もう何年も映画館に行ってないんだから。

”agree”のニュアンス

”agree”のニュアンスで、「いいよ、続けて」「はいはい、どうぞ」と言いたいときに、”go on then”と表現することもあります。

Aさん
Oh, you wanted to tell me something? But I have a story to tell you.
訳)あ、何か話そうとしてた?だけどわたし、話したいことがあるんだよね。
Bさん
Go on then.
訳)はいはい。いいよ、続けて。

まとめ

たくさんの意味を持つ句動詞”go on”について、正しい使い方とスラング表現を例文とともに紹介しました。

”go on”は、英語の”go”と“on”を組み合わせた句動詞です。
”go on ~ing”や”go on with”、”go on to”など、後に続く単語によって示す意味が異なります。

会話では、”come on”や”you’re kidding!”と同じような意味でスラングとしてもよく使われます。
使い方に迷ったときは、今回紹介した意味と例文を思い出して、復習してみてくださいね。

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